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誤解の多い「AIと著作権の関係」 クリエイターが真に戦うべき相手、被害の実態からひもとく小寺信良のIT大作戦(1/4 ページ)

» 2023年06月29日 14時30分 公開
[小寺信良ITmedia]

 6月21日公開の、「AIに権利侵害されたらどこに苦情を言う? 『デジタル庁』が最多 日本芸能従事者協会調べ」という記事が話題になっている。日本芸能従事者協会がクリエイターを対象に調査し、2万6891件の回答を得たかなり大掛かりなレポートで、全文は公式サイトで読める。苦情の持って行き先の最多が「デジタル庁」となっていることからも、この問題の混乱が見て取れる。

日本芸能従事者協会が実施したアンケート

 アンケート前段はすでに記事になっているのでそちらをご覧いただければいいと思うが、アンケート調査のメインは、Q7の「ご自身の作品等で実際にAIに使われた事例があれば教えてください」という事例集だ。回答は2612件寄せられ、そのうち584件が掲載されている。

 被害の具体例も多いが、自身の活用例も含まれるほか、「自分は被害に合ってないが〜」と同業者の例を報告する例も多数含まれている。いずれにしても、今のクリエイティブ業界とAIの問題を把握する意味で参考になる資料である。

 さすがに500件以上も読み切れないので、これらの回答をAIで分析し、傾向をまとめようと思ったのだが、このPDFにはテキストが埋め込まれておらず画像になっている。これではキーワード検索もできない。多くの人に関心を持ってもらうためにも、公開された情報の精査・分析は重要であり、情報公開の方法論として、そこはクリエイティブにやって欲しかったところである。

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