業界関係者によると、台湾企業のEnnostarとTaiwan Asia Semiconductor(TAS、旧Opto Tech)は、心拍数、SpO2、血糖値などのバイオセンシングに使用される短波長(1000nm以上)の赤外線(IR)LEDデバイスを開発しており、2022年にはスマートウェアラブルデバイスに採用されると予想される。DigiTimesが伝えている。
Appleは、新世代のApple Watchに血糖値を計測するために短波長のIR LEDデバイスを採用すると報じられている。
短波長のIR LEDバイオセンシングデバイスは、送信機と受信機で構成されており、前者は緑または赤の光を放つLEDチップとIR LEDチップを組み合わせたもので、後者はフォトダイオードを使用しているという。
Ennotarは、波長1000〜1650nmのIR LEDデバイスを開発中で、次のステップでは2500nmのモデルを開発する予定だという。こうしたIR LEDデバイスについては、Ennostarの2つの完全子会社であるEpistarとLextar ElectronicsがそれぞれAlGaInP LEDチップとモジュールを生産しており、Ennostarが主要株主であるTyntekはSiベースのセンサーを生産しているそうだ。
EnnostarのAlGaInP LEDチップの生産能力は、現在、年間40万枚のエピタキシャル・ウエハーを生産しており、連結売上高の20%以上を占め、自動車用センサー、センサー、園芸用照明などへの需要が旺盛なため、Ennostar社は2021年第2四半期以降、AlGaInP LEDチップの生産能力をフルに活用している。
Ennostarはバイオセンシングの潜在的な需要を見込んで、2021年の第3四半期から1000nm以上のAlGaInP LEDチップの生産能力を拡大し、第4四半期にはその一部が稼働する計画。スマートウェアラブルデバイスのバイオセンシング用チップのテストも行っており、2022年の出荷開始を目指している。
Apple Watchに採用されているSiベースセンサーの主要サプライヤーであるTASは、筆頭株主である日本の日亜化学工業から高度な技術を移転し、スマートウェアラブルデバイスのバイオセンシング機能、Bluetoothイヤフォンの近接センサー、スイーピングロボットのToF(Time of Flight)センサーなどに使用される短波長のIR LEDデバイスを開発しているとうわさされている。
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