カナダの新興企業Northは10月23日(現地時間)、スマートフォンの“子機”的に使えるスマートグラス「Focals」を発表した。同日予約受付を開始した。カナダのトロントと米ニューヨーク州ニューヨーク市のブルックリンの専門店でのみ受け取り可能で、価格は999ドル(約11万円)から。
右のレンズに“ホログラム”をプロジェクションする方式で、ユーザーの視界にテキストや簡単な記号がカラーで表示される。
近視・遠視・乱視にも対応する(そのため、トロントかブルックリンの店舗で調整する必要がある)。デザインは、少なくとも正面から見たところは一般的なメガネに近い。
操作系はメガネにはなく、人差し指にはめる指輪「Loop」で操作する。Loopのボタンを操作することで、メッセージや予定、天気予報などを表示できる。
また、米AmazonのAIアシスタント「Alexa」も使えるので、Alexaで音楽の再生なども可能だ。
FocalsとLoopを充電できるケース付き。
Focalsの目標は、スマートフォンからユーザーを解放し、前を向いて世界を見ることであるため、表示する情報は必要最低限だ。(ARヘッドセットのように)「壁からモンスターが飛び出してきたりはしないが、巨大なヘッドセットではなく、美しく、日常使いが可能なメガネ」にしたという。
Northは、かつて腕輪型ジェスチャー端末「Myo」を手掛けたカナダThalmic Labsが社名変更した企業。創業者でCEOのスティーブン・レイク氏はMediumで12日、Myoの販売終了と“開発中のヘッドアップディスプレイ”のプロジェクトを予告していた。
3年前にFocalsのプロジェクトを立ち上げた際、サプライヤーに相談するとどこもが「それは無理だ」と取り合わなかったので、開発ラボからメガネ製造工場、販売店舗まですべて自前で用意したという。「われわれはシリコンバレーのエコーチャンバーの外にある、ここワーテルローですべて行うことにした」とレイク氏は語った。
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