富士通が1月31日、子会社であるニフティの個人向け事業を4月1日付でノジマに譲渡すると発表した。これを受けてネットでは、ニフティが運営している面白コンテンツサイト「デイリーポータルZ」やイベント会場「東京カルチャーカルチャー」(カルカル)は今後どうなるのか――といった声も上がっている。買収後の方針を、ノジマとニフティそれぞれに聞いた。
ノジマ経営企画室の村上正和さんは、ITmedia NEWSの取材に対し「買収後も、ニフティが手掛けるデイリーポータルZや東京カルチャーカルチャーは今まで通り運営していく」と話す。ブランド名称の変更なども予定していないという。
一方、ニフティ経営戦略推進部の林丈博部長も「ISP事業の@nifty(アット・ニフティ)の会員基盤や、デイリーポータルZ、カルカルは、基本的にそのまま残していきたい」と話す。
富士通傘下の別会社に残る「ニフティクラウド」などの法人向けクラウド事業も「ブランドは変えず、継続的に展開していく予定」(林部長)。ただし個人向け事業との分社化後は「富士通グループ内での事業強化に向け、さまざまな検討が行われる可能性もある」としている。
ニフティのコンシューマー向け事業は、富士通が設立予定の100%子会社(名称はニフティ)が継承。同社の全株式を、ノジマが4月1日付で約250億円で譲り受ける。
ノジマはニフティの個人向けISP事業を買収する狙いとして、家電量販店で商品を購入した人向けに、ニフティのインターネット接続サービスを合わせて提供する――といったシナジーを見込んでいる。このほか、ニフティのアプリ開発力にも期待しているという。
「最近は白物家電でもネットにつながるサービスが注目が集まっている。そうしたWebアプリケーション開発などの点でもニフティには期待したい。ノジマが強みを持つハードの販売に、ニフティのソフト開発面の強みを掛け合わせていければ」(村上さん)
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