オンライン百科事典Wikipediaのライセンスが、GNU系からクリエイティブ・コモンズに移行する。
非営利団体Wikimedia Foundationは5月21日、Wikipediaを含む同団体のプロジェクトのライセンス変更について、評議会とコミュニティーによる票決を実施。賛成多数により、同団体のプロジェクトの主たるコンテンツライセンスを、GNU Free Documentation License(GFDL)からクリエイティブ・コモンズに移行すると決定した。
Wikimediaはクリエイティブ・コモンズライセンスの条件として「Attribution(表示)」「Share-Alike(継承)」を選択(CC-BY-SA)。Wikipediaなどのコンテンツをほかのサイトで使う際に、クレジットを表示する必要があり、またコンテンツを加工した場合に、加工したコンテンツを元のコンテンツと同じ条件で配布しなければならない。
Wikimediaは、この変更により、同団体のプロジェクトのコンテンツを再利用しやすくなるとしている。
Wikipediaは2001年の立ちげ以来、GFDLを採用していた。当時は、GFDLは自由な再利用や再配布を規定したライセンスの中で、ソフト以外の作品に利用できる数少ないライセンスの1つだったという。クリエイティブ・コモンズライセンスはその翌年の2002年に誕生した。
Wikimediaは6月中にライセンス条件の更新作業を行う。GFDLのサポートも継続し、相互運用性の問題がない場合はどちらのライセンスも使えるという。
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