マイスペースと、「TVガイド」などを発行する東京ニュース通信社は11月28日、出版事業で提携し、来年5月に月刊誌「MySpaceMagazine」(仮)を創刊すると発表した。SNS「MySpace」日本版には8万7000組のアーティストが登録しており、無名アーティストの情報は埋没しがち。新雑誌でこうしたアーティストを紹介し、活動を支援していく。
MySpace日本版の登録アーティストやユーザー参加型の企画などを取り上げ、創作活動の活性化につなげる。MySpace日本版では毎月登録アーティストが3000〜5000ずつ増えており、誌面でこうしたアーティストを掘り起こしていく。
まず来年3月に創刊準備号を発売し、5月以降は毎月10万部ずつ発行する計画。価格は500円で、書店やコンビニエンスストアなどで販売する。
マイスペースの大蘿淳司社長は「ネットには速報性、雑誌には深掘りした情報や値打ち感といったメリットがある。ネットと雑誌は相反するものだと言われるが、それぞれ得意なところを使い分けて価値を最大限に生かし、複合メディア化に取り組む」と意気込む。
編集部は東京ニュース通信社に置き、両社で協力して誌面の企画立案などを行う。編集長に就任する東京ニュース通信社の桑原雄太さんは「新しいスターをMySpaceMagazineから生み出していきたい」と話す。ネットと誌面を連携させた新広告商品も開発する予定だ。
雑誌は休刊が相次ぐなど苦戦が続いている(雑誌不況、底なし ネット台頭、生き残りは「存在価値」)。MySpaceMagazineをきっかけに「若者に雑誌に戻ってきてもらうことを目指す」(桑原さん)のも狙いだ。
東京ニュース通信社の奥山卓社長は「ネットが普及し、情報誌の産業は大変厳しくなっている」と認めた上で、「ネットは情報が膨大すぎて伝わりきらない側面がある」と指摘し、「MySpaceMagazineは、読者が新しい情報と出合える媒体にしたい」と期待を込めている。
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