NECは5月9日、ロボットとCGキャラを連携させるユーザーインタフェース技術を開発したと発表した。自宅内でのロボットとの会話データを、車載端末上のCGキャラがそのまま引き継ぐなど、ロボットと他機器との連携が可能になるという。多機能化したさまざまな電子機器の操作を対話式で統一的に行えるエージェント(代理人)機能として、デジタル家電などへの応用を図っていく。
同社の家庭用ロボット「PaPeRo」を制御する専用ソフト「RobotStudio」に、CGキャラも制御できる機能を追加する。同ソフトでロボットの動きシナリオを作成すれば、PC上で仮想化したCGのPaPeRoも制御できるようになる。リアルのロボットとユーザーとの会話の内容を、別の端末上のCGキャラに転送する技術も開発した。
新技術を活用すれば、ロボットや各種端末間を自由に移動できるパーソナルエージェントを作成することが可能になる。例えば自宅でリアルのPaPeRoと「ランチはどこのお店へ?」と音声で対話した後で自動車に移動すると、無線LAN経由でデータを受け取った車載情報端末上のCGのPaPeRoが「この近くのお店は××です」とナビゲート。店内では手元の携帯機器から「この店のお勧めメニューは……」と紹介──といった具合だ。
電子機器の高機能化が進み、ユーザーが機器ごとに操作の仕方などを覚えるのは難しくなってきている。ユーザーの興味や熟練度などを把握し、どんな機器でもユーザーに代わって指示通りに操作してくれるエージェント機能が可能になれば、こうした問題が解決できると見ている。今後、カーナビや携帯電話、情報家電などへの応用を進めていく。
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