2017年冬のスマホカメラの四天王……というと、4番目に何を入れるか難しい感じなのだが、米国、韓国、中国ときたら日本も入れたいよね、ということで、環太平洋選手権的に環太平洋の各国から厳しい予選を勝ち抜いた代表選手(端末)が一堂に会しました。
選手は日本からソニーモバイルコミュニケーションズの「Xperia XZ1」、韓国からサムスン電子の「Galaxy Note8」、中国からファーウェイの「Huawei Mate 10 Pro」、米国からAppleの「iPhone X」がエントリー。
いや、別に予選を行ったわけじゃないので「センバツ」と言う方が正しいか。冬のセンバツ。
Xperia XZ1以外はデュアルレンズということで同一環境での比較は難しいところがあるけれども、容赦なく行きます、八番勝負。
この記事では「ラウンド1」から「ラウンド4」までを見ていく。「ラウンド5」以降は別の記事として掲載する予定なので楽しみにしていてほしい。
最初は各端末の違いが出やすいということで、シンプルに風景を撮り比べてみよう。ただ、ちょっと意地悪なので、手前に日陰になった遊具を1つ入れてみた。
注目ポイントは3つ。1つ目はカメラの「画角」の違い。どの機種も同じ位置から撮っているため、写る範囲が違ってくる。
2つ目は、後ろに見えている給水塔の「グラデーション」。日差しが当たり白く飛んでしまっている所から日陰に向かって滑らかなグラデーションができているかどうか。
3つ目は「日陰」。日陰の遊具を、どう描写するか。
カメラは基本的にデフォルト設定で。1本目の勝負なので、1機種ずつ見ていこう。
まずXperia XZ1から。4機種の中で、Xperia XZ1が一番広角。広い範囲が写っている。レンズのF値は2.0だ。画素数も4機種中で一番多くて約1900万画素。
給水塔のグラデーションはこれが一番きれい。素晴らしい。ただ、日陰はつぶれ気味。
次にGalaxy Note8。横に2つカメラが並んでいる。片方は26mm相当の広角。もう片方は52mm相当の望遠レンズとなっている。
デュアルカメラになったGalaxy Note8は、Xperia XZ1についで広角。広角カメラはF1.7のレンズに約1200万画素のセンサーの組みあわせ。
空が鮮やかで給水塔は真っ白。日陰の遊具も何とか潰れずに表現されててよい感じだ。
3番手は、HUAWEI Mate 10 Pro。縦に2つLeica(ライカ)レンズが並んでいる。デュアルカメラは片方が約1200万画素のカラーセンサー、もう片方は約2000万画素のモノクロセンサーとなっているのも特徴的。レンズは27mm相当で、ほんの少しだけNote8より写る範囲が狭い。
もう少し日陰が明るく撮れていると良かったかなと、いう感じ。
最後はiPhone X。カメラは縦に2つ並んでいる。上側が広角カメラで28mm相当、下側が望遠カメラで52mm相当となっている。カメラアプリでは「2x」にすると望遠カメラに切り替わるが、厳密にいえば「2倍」ではない。28mmの2倍なら56mmであるはずだから……。どちらのカメラもセンサーは約1200万画素。広角カメラのレンズはF1.8だ。
画角は4機種の中で一番狭く、特にXperia XZ1と比べると写る範囲の違いが良く分かるはず。給水塔のグラデーションがちょっと不自然なのは残念だが、日陰部分は結構頑張っている。
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