世界で6500万ユーザーを抱える定額制映像配信サービス「NETFLIX」が1日に日本でローンチしてにわかに盛り上がりを見せるビデオオンデマンド(VOD)市場に、レンタル大手のゲオがエイベックスとタッグを組んで参入する。
2016年2月にスタートする「ゲオチャンネル」は、月額590円(税別、以下同)で8万本以上の映画やドラマ、アニメなどが見放題になるサービス。有料オプションでDVDの旧作を店舗からもレンタルできるようになるなど、ゲオの強みを生かした視聴体験を提供する。
オプションでは、プラス月額590円で旧作タイトルが月20本までレンタルできるプランと、同じくプラス月額590円で旧作タイトル8本を月1回、14泊15日で宅配レンタルできるプランを用意する。平均的な中型のゲオ店舗には5万本以上、宅配レンタルには24万本以上の作品をラインアップするが、オプションでは新作が利用できない。オプションは開始後に順次対応する。
ゲオの映像サービス事業は、リアル店舗、宅配レンタルに映像配信を加えた3本柱になる。これらはゲオグループの各サービスを利用できる「GEO ID」があればワンストップで利用可能。リアル店舗や宅配レンタルにはなかった即時性や利便性を映像配信で補う。
サービスのUIの開発やレコメンド機能、コンテンツの編成や調達は「dTV」で実績を持つエイベックスが担当する。エイベックスは各映像にフィルムタグと呼ばれる1000個以上のタグ付けをすることで、キャストや監督、内容などのさまざまな要素で映像を区別してレコメンドをする。ゲオのリアル店舗で集めた過去10年分のレンタル履歴と映像配信の視聴履歴を組み合わせることで、よりパーソナライズされたレコメンドを提供する。
見放題の対象となるのは、洋画、邦画、海外ドラマ、国内ドラマ、韓流・華流、アニメ、キッズ、ミュージックビデオ、ライブ映像、カラオケ、教養・バラエティー、個別購入に、ゲオが独自調達する成人向けを加えた13ジャンル8万本以上の作品。成人向けはアダルトメーカー「プレステージ」と提携し、サービス開始時は50作品をラインアップする予定。毎週10作品を更新していくという。
全国に約1600店舗を構え、年間ユニークユーザー1600万人を抱えるゲオ。同社の代表取締役社長 遠藤結蔵氏は、定額見放題とレンタルを組み合わせたゲオチャンネルを「ハイブリッドVOD」と表現する。より多くのユーザーに触れてもらうため、ゲオ会員1600万人を無料会員化し、一部の機能を無料で提供するという。
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