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専攻講演会
Department Lecture
連続世界の計算論
講演者:河村 彰星(京都大学)
2022年7月6日(水)15時~16時30分
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どんな対象も記号的な操作に還元して扱うのが情報科学の根本理念であり、それに基づく計算の理解がいち早く進んだのも記号的・有限的・離散的な問題においてであった。しかし勿論、科学技術計算や計算幾何などのアルゴリズムでは、実数をはじめとする連続な数学的対象、すなわち無限の近似によってしか捉えられないデータが扱われる。それらも知的処理の対象である以上、やはり有限的操作 に基づく見方を適切に当てはめることで、いかなる問題が解けるのか(計算可能性)、どのように計算を記述・検証するか(プログラミング言語)、どう問題の困難さが比較・分類されるか(計算量)といった問を、厳密かつ現実的な意味で考えることができる。本講演では、具体的な問題を題材にとりつつ連続系計算理論の基本的枠組から解説し、最近の応用研究についても紹介する。