内容説明
日常生活で見過ごしてしまいがちな何気ない美しさを掬い上げ、見事に小説に昇華させた女性初の芥川賞作家・中里恒子。人生の後半、森の中で山暮らしを満喫しながら極上の小説を紡いだ野上彌生子。いずれも一人暮らしの時間を大切に慈しみ、思索に富む毎日を送ったふたりの愛おしい身辺の記。
目次
中里恒子1 日々の楽しみ
中里恒子2 旧友たち
中里恒子3 本と執筆
中里恒子4 おんならしさ
野上彌生子1 山荘暮らし
野上彌生子2 作家の思い出
野上彌生子3 同時代人へ
野上彌生子4 山姥独りごと
著者等紹介
中里恒子[ナカザトツネコ]
1909(明治42)年、神奈川県藤沢市生まれ。横光利一氏に師事し、39年、「乗合馬車」その他で第8回芥川賞を女性初の受賞。74年、「歌枕」で第25回読売文学賞受賞。代表作は『時雨の記』。87年、逝去
野上彌生子[ノガミヤエコ]
1885(明治18)年、大分県臼杵町生まれ。1900年に上京、明治女学校に入学。06年卒業し、野上豊一郎と結婚。夏目漱石に師事し、07年、「縁」で文壇デビュー。代表作は『秀吉と利休』など。85年、99歳で老衰で逝去
小池真理子[コイケマリコ]
1952(昭和27)年、東京生まれ。成蹊大学文学部卒業。89年、「妻の女友達」で日本推理作家協会賞(短編部門)受賞。96年『恋』で第114回直木賞、98年『欲望』で島清恋愛文学賞、2006年『虹の彼方』で柴田錬三郎賞、12年『無花果の森』で芸術選奨文部科学大臣賞、13年『沈黙のひと』で吉川英治文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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