福井県越前町の創作和太鼓集団「O・TA・I・KO座明神」が、オーストラリア・アデレードで開かれる野外音楽フェスティバル「WOMADelaide(ウォーマデレード)」(3月7~10日)に初出演する。フェス関係者からの“ラブコール”を受け、世界中から訪れる観客へ演奏を届ける。メンバーは大舞台を前に「福井の和太鼓文化を伝えたい」と意気込んでいる。
⇒大黒摩季さんら圧巻のステージ…和太鼓の祭典「O・TA・I・KO響」
O・TA・I・KO座明神は1990年、太鼓文化が根付く越前町織田地区を全国にPRしようと、愛好家約10人で発足。現在は10~60代の約20人で構成し、各地で演奏活動を行っている。
92年から続くウォーマデレードは例年、約30の国々から400人以上のアーティストが参加し、期間中には延べ約10万人が訪れる一大イベント。
O・TA・I・KO座明神が96年に出演した世界有数の芸術祭「アデレード・フェスティバル」が縁で、当時の芸術祭プロデューサーで、今回のウォーマデレードの総監督イアン・スコビー氏から熱烈な招待を受けて、出演が決まった。
ウォーマデレードには、海外公演初挑戦の若手メンバーを中心に12人が参加。期間中、8、10日のステージで、デビュー曲「夢開眼」(91年)や福井国体に向けて作曲された「恐竜行進曲」、大太鼓による「天(あま)つ風」を含む6曲をパフォーマンスする予定。
O・TA・I・KO座明神発足当初からのメンバーで、これまでに何度も海外の舞台に立ってきた上坂優座長(65)は「海外の人たちは和太鼓の演奏を楽しみにしてくれている。若手とともにしっかり準備を進めてきた」と自信をのぞかせる。
メンバーは現地の高校生を対象に和太鼓ワークショップも開く計画で「日本の文化の素晴らしさを知ってもらえるよう頑張りたい」と話している。