「およそ人間的なもの、そして女性的なものも、わたしにとって何ひとつ縁遠いものでも、どうでもいいものでもありません」
「昨日は言葉では描きようのない魔術が万物のうえで繰り広げられました。日没後おそくに、空は一面きらめくオパール色になって、そこになんとも言えない色の縞もようが塗りたくられたのです。それはまるで巨大なパレットさながらで、一日中仕事にうちこんでいた画家がこれでお終いにして休もうと、大きく腕を振りあげて筆の絵の具をパレットになすりつけたかのよう」
自然とののびやかな交感、文学や芸術を思う心、そして人間への、世界へのかぎりない愛。ポーランド出身の革命家・思想家が、獄中からゾフィー・リープクネヒトに宛てた朽ちることのない書簡35通(1916-1918)。
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