買収したのってそのためだったの?
4月の頭に、FacebookがInstagramを買収したのは記憶に新しいかと思いますが、今回FacebookがInstagramみたいなアプリを発表しましたよ。その名も「Facebook Camera」。フィルターを使った画像編集ができたり、簡単にシェアできたりとInstagramに似ているところが多そうですが、実際にInstagramと比べてどうなんでしょうか。
何が違うんでしょ?
インターフェイス
インスタグラムは開発チームがコツコツと開発を積み重ね、結果的にこれだけポピュラーになったアプリです。インターフェイスも非常にシンプルで、下にあるカメラボタンで一発カメラ起動やダブルタップで「いいね」など、直感的に操作できます。バグもないし、アプリとして大成功と言えますね。
一方Facebook Cameraはできたてホヤホヤ。なのでまだ完成形ではないみたいですよ。例えば、iOSのアプリで画面を下にスワイプすることで、フィードのリロードができますよね。でもFacebook Camera上でこの動作をすると、お使いのiOSデバイスの写真アルバムが出てくるらしいです。慣れれば気にならないのかも知れませんが、まだまだ一貫性がないところがあるみたいですね。
複数枚の写真をアップロードしたり、タグをつけたり、クロップしたり、色々なアクションがある訳ですが、まだインターフェイスとしては整理しきられていない印象がありますね。でも写真はInstagramよりも大きく表示されるようですし、ズームイン・アウトもできるそうですよ。
ですので、インターフェイスにおいてはFacebook Cameraがしなければならないことは多数ありますよ。まぁアプリをローンチしたばかりだし、これからだとは思うんですけどね。
勝者:Instagram写真を撮る
ここに関してはほとんど同じなんじゃないかなぁ、と思います。Instagramはシャッターボタンが然るべきところに配置されていたり、使えるフィルターも若干多いなど、Facebook Cameraよりほんのちょっと上手なぐらいです。
勝者:Instagram(僅差ですけどね)写真をシェアする
FacebookがInstagramを買収したのって、Instagramがメインストリームの競合になったからですよね。簡単に写真をシェアできるし、それをFacebookに取り込みたかったんでしょう。
Instagramでは出来ないことですが、Facebook Cameraでは投稿する写真をどこまで公開するか、などの細かい設定も可能です。
Instagramは写真SNSです。それ以外の情報(ノイズ)はありません。Facebook Cameraもそれは同じで、自分の写真をニュースフィードに投稿していくことになります。もちろん、普段Facebookでやっているように、いいねやコメントを付けたり、キャプションやジオタグを付けることは可能ですが、それ以外はできません。
InstagramはTwitterと似ていて、フォローした人の写真だけ見ることができるし、自分をフォローしている人じゃないと自分の写真を見ることはできません。Facebook Cameraは前述した通り、写真を投稿すると、自分の友達リストに入っている人全員が自分の写真を見ることができると言う訳ではありません。どこまで公開するかを細かく設定できるんです。また自分のニュースフィードに流れてくる写真の設定もできますよ。友達の中に、毎日自分のキメ顔をアップする人がいても、ちょいちょいと設定してやるだけで、Facebookの上では友達のままですが、毎日その人のキメ顔を見なくて済みます。
これは本当にInstagramにSNSのノウハウを知り尽くしているFacebookがくっついた感じですね。
勝者:Facebook Camera結論
先ほども言いましたが、FacebookにはSNSのノウハウがあります。ニュースフィードにフィルターがかけられることで、自分が本当に知りたい情報だけを得ることができるし、プライバシーの強化にも繋がります。もちろんInstagramのこの機能が好き! という方も多くいらっしゃると思いますが、それは時間の問題で、遅かれ早かれFacebook Cameraの方に搭載されていくと思いますよ。
という訳で、米Gizmodoが出した結論は
今のところFacebook Cameraの方が良さそうです。
※ 現段階で、日本のApp Storeではまだリリースされていないようです。
河原田長臣(SAM BIDDLE/米版)