ギターアンプやDJ機器、シンセサイザーに真空管を多用してきたコルグが、新しい真空管「Nutube 6P1」を開発するそうです。ICに見えますが、正真正銘の3極真空管です。
なお同社のアナログシンセの名器MS-20などを手がけてきたコルグ監査役の三枝文夫さんが開発に関わっているとのこと。
電子素材としてはトランジスタと比較すると大きい、寿命が短い、消費電力が大きい等の難点もあり、真空管の音は好きだがトランジスタにくらべ取扱いが難いといわれていました。このNutubeにより、これまでの数々の制約から解き放たれた新しい商品を考えてゆきたいと思います。
従来の真空管と比べて消費電力は2%以下、サイズは30%以下。3万時間という長寿命にくわえて、基板に直接マウントできるというメリットもあります。
楽器メーカーであるコルグが新たに作るコイツは、真空管ならではのちょっとナロー、ちょっと歪みありな、味の部分をきっちりとチューニングしてくることでしょう。搭載されるプロダクツの登場が楽しみです。
しかし真空管の技術から作られた蛍光表示管の技術を応用して新しい真空管を作るとは。温故知新というか海から生まれ海に還るというか。
source:コルグ
(武者良太)