今回プレイするのは、セガゲームスが贈る、PlayStation 4向けアクションアドベンチャー『シェンムー I&II』。本作は、ドリームキャストで発売された『シェンムー 一章 横須賀』と『シェンムーII』をセットにして高画質化などの新要素を加えたものです。
『シェンムー 一章 横須賀』が発売された当時「制作費70億」というフレーズが大々的に宣伝されていました。当時高校生だった僕は、ドリームキャストのゲームにハマってはいたのですが、今回の『シェンムー I&II』は……実はあまり懐かしくないのです。
なぜなら我が家のドリームキャストは未だ現役で、月イチくらいで起動しているから……
おじさんとドリームキャストは、あの頃から変わらないままなのです……。
父親の仇!謎の中華服の男を追え!
ある日、主人公の芭月涼が自宅に帰ると、父親である巌と謎の中国人・藍帝が死闘を繰り広げていた。
助太刀に入った涼だったが、逆に雷帝に取り押さえられてしまう。藍帝の目的は巌の持つ鏡。涼を人質にされ、巌は鏡の在り処をやむを得ず答える。
藍帝が去ったあと、涼は瀕死状態の巌の傍に行くが「愛すべき友を持て」という言葉を最後に息を引き取ってしまう。涼は父親の亡骸を前に、復讐を誓うのであった。
中華服を着た謎の男という手がかりのみを頼りに、聞き込みをして藍帝にたどり着くのがゲームの目的なのだが……果てしてどうなる事やら。
『シェンムー 一章 横須賀』の魅力のひとつとしてあげられるのが豊富な寄り道要素。父親の仇を探す合間に、実際にセガの名作が遊べるゲームセンターに立ち寄ったり、お小遣いでガチャガチャをしてコレクションしたりできるのだ。
寄り道大好きおじさんのテンションはマックスだ!変な踊り踊っちゃうもんね!
住み込みのお手伝いの稲さんからお小遣いを貰い、意気揚々と街へ向かうのであった。
35歳だけど僕もお小遣い欲しいなあ……へへっ。
父親の仇!……は置いといて。寄り道大満喫!
『シェンムー』の世界では、朝になれば店が開き、夜になれば店が閉まる。立ち話をしているおばちゃんも暗くなれば家に帰るなど……町の人々が本当に生活しているかのような行動を取るのも特徴のひとつだ。
駄菓子屋に設置されたガチャガチャに、稲さんから貰ったお小遣いを次々につぎ込む涼。
そういえば昔のガチャガチャって、スケルトンのやつがシークレットレアの扱いされているのが多かったけど、普通に着色されてるやつの方が良かったな~
他にもゲームセンターで色んなゲームで遊んだり、スロット屋に通ったり
パンチラが拝めそうなスポットを探したり
野良犬と一緒に町を散策していると夜になり、家に帰って眠る。
そんな生活を送っていて、ふと何か大事な事を思い出しそうになる。
父親の……仇……?ってなんだっけ……。
父親の仇……そろそろやるかな
さて寄り道要素は、一頻り満喫したのでそろそろ父親の仇の探索も進めようと思う。
まず事件当日に中華服を着た男を見てないか、近所のおばちゃんに聞き込みを開始する。
この辺りに詳しい住谷さんの所へ行き、中華服の男が乗る車に山岸さんが轢かれそうになったという情報を聞き、車が向かったドブ板の商店街に行き……と調査は進んでいく。
涼は僕と違って、ヤクザの事務所でも問答無用で押しかける程のコミュ強っぷりだ。
僕なら近所のおばちゃんに話しかけるだけでも駄目だろうな……。
ごめんよ、まだ僕には帰れる所があるんだ……
時にはバトルもある。
コマンド入力で出せる技は駐車場で練習する事によって、熟練度が上がったり、新技が習得出来る。
そして、聞き込みを進める毎に中華服の男の足取りが明らかになっていく。だが……人を憎しみ続けるのは膨大なエネルギーが必要なのだ。父親の仇を探し続ける日々。そんな疲れた体を癒やしてくれるのは、いつだってあの場所だ。そう……
帰ろう……ゲームセンターへ……!
『シェンムーII』では舞台を香港に移し、新たな仲間たちとの出会いが待ち受けています。
加えて『シェンムーII』には、写真撮影機能や、画面にフィルターをかける機能などの新要素が追加されています。ちなみに『シェンムーII』は『シェンムーI』をクリアしてなくても遊べますよ!
『シェンムー I&II』では、高画質化されたグラフィックや現行機向けに調整されたUI、トロフィー機能、どこでもセーブが出来るなど、数々の新要素が追加されていますが、基本のゲーム部分は変わらないので、当時オリジナル版をプレイした人は、懐かしさを感じつつ楽しめると思います。
ただ、十数年前のゲームを今プレイすると、流石に操作性等の面で不便さがあり、シリーズ未プレイの人にはちょっとストレスを感じてしまうかもしれません。ですが、面白い部分は時代が移り変わってもそのままなので、少しでも気になる人は『シェンムーIII』の発売前に是非とも遊んでみてください。
PS4向けソフト『シェンムー I&II』の価格は、通常版・ダウンロード版が3,990円(税抜)、限定版・デジタル限定版が5,990円(税抜)です。
吉田輝和のプロフィール:17年以上にわたって自画像の絵日記を書き続けているおじさん。近年、「ちおちゃんの通学路(KADOKAWA)」や「お稲荷JKたまもちゃん(一迅社)」、「からかい上手の高木さん(小学館)」などの人気漫画のモブキャラとして登場しており、2018年にはアニメ作品に2回登場した。何故こんなに漫画登場しているのか、描いた漫画家も吉田本人もよくわからないらしい。 吉田のTwitterはこちら。