Z世代はAIから恩恵を受けることを期待している。
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- 職場では、AIの創造的な使い方が模索されている。
- 特にZ世代には、このAIブームをうまく利用することが期待されている。
- しかし、その期待がプレッシャーとなっているケースもある。
AIは多くの職場において、生産性を高める最新のハックとしてもてはやされている。
職場の従業員やその上司たちは、時間を節約してアウトプットの質を上げようと、AIの創造的な使い方を模索している。そしてそれをリードしているのは若い世代だ。あるいは少なくともそうなることが期待されている。
Z世代(1990年代後半から2010年頃生まれ)は最もAIに詳しい世代と言われ、このテクノロジーを活用するのに適した役割を与えられてきた。しかし、その期待がプレッシャーとなっているケースもある。
リンクトイン(LinkedIn)がまとめたデータによると、Z世代の労働者はAIに圧倒され、後れを取ってしまうのではないかと心配している。
18歳以上の労働者2037人を対象とした最近の調査によると、Z世代のうち41%は、AIについて実際よりも多くのことを知っているふりをしたことがあると回答した。一方、同様の回答をしたのはX世代(1960年代半ばから1970年代後半生まれ)ではわずか18%だった。
Z世代はまた、AIツールを使い慣れていないのに慣れていると答えた人の割合が、他の世代より10%高かった。
この行動の主な原因は、彼らが自身のAIに関する知識に不安を抱いていることにある。Z世代の45%が、AIについてもっと詳しくなければならないと感じている。
しかし、Z世代はAIツールを試しに使ってみたことがあるという人が最も多い世代でもある。Z世代の回答者の82%が、職場でAIを使ったことがあると答えている。X世代でそう回答したのはわずか38%だった。
リンクトインのコンシューマー・コミュニケーション・グループ・マネージャー兼キャリア・エキスパートのシャーロット・デイビス(Charlotte Davies)はこう述べている。
「我々の調査によると、Z世代の半数近くがAIに圧倒され、後れを取ってしまうのではないかと心配している。彼らの多くがAIについて実際よりも多くのことを知っているふりをしたことがあると認めており、同僚の方が自分よりAIについて詳しいのではないかと心配する者もいる」
「AIについて複雑な感情があるのは理解できるが、注目すべきは、Z世代の92%が仕事でAIを使うことにワクワクしており、熱心に学ぼうとしていることだ」
さらに、若い労働者たちはここ3、4年、大きな変化に対処しなければならなかったとデイビスは言う。
「彼らはパンデミックによって引き起こされた大きな混乱と戦わなければならなかった。そして今、AIの新時代が労働環境にさらなる影響を及ぼそうとしている」
多くの労働者は、AIが仕事を奪うのではないかと懸念している。すでに自分たちの仕事がAIにアウトソーシングされたと主張する者もいる。