ダルビッシュ、苦しんだ「ぶっつけ本番」 韓国戦を前に抱えた不安

山口史朗
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WBC1次ラウンドB組 10日、日本-韓国)

 このライバルとの戦いは、やはり一筋縄にはいかない。そう思わされる韓国戦となった。

 1次ラウンドの山場となるこの日、日本代表「侍ジャパン」のマウンドを託されたのは、ダルビッシュ有(パドレス)だった。

 今回の代表メンバー30人でただ一人、第2回大会の優勝を経験し、大リーグでの実績も十分。ただ一つ、右腕には不安材料もあった。

 調整の難しさだ。大谷翔平(エンゼルス)、ヌートバー(カージナルス)ら大リーグ勢の中で一人だけ、代表合宿に初日の2月17日から参加した。

 「久しぶりの日本というのもありますし、ずっとアメリカにいて日本選手とも関係がありませんので、なるべく仲良くなりたくて」。若手投手に技術を伝え、食事会を開いてチームの輪を作り上げてきた。

 しかし、大リーグ機構(MLB)の規定もあり、3月4日までの壮行試合には出場できなかった。

 「ダルには本当に難しい調整をお願いして申し訳ない」と栗山英樹監督。ブルペンでの投球や打撃投手などをこなして調整し、「ぶっつけ本番」でこの日の登板を迎えていた。

 一、二回と三者凡退に抑え、快調な滑り出しに見えた。が、三回に暗転した。

 先頭に甘く入った直球を二塁打にされると、続く8番打者には得意のスライダーが真ん中に入った。左翼への先制2ランとされ、2死後は守備の乱れからピンチを作り、適時打でさらに1点を失った。

 直後に味方が逆転したが、右腕にとっては不本意な今大会初登板となった。

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この記事を書いた人
山口史朗
スポーツ部|野球担当
専門・関心分野
野球全般、体操、競馬