「ありえない」国民民主に造反の動きも 政府予算案に異例の賛成

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磯部佳孝 鬼原民幸
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 過去最大の総額107兆5964億円を計上した新年度予算案は21日、衆院予算委員会で採決され、自民と公明両党と、野党の国民民主党による賛成多数で可決された。22日に衆院を通過した後、参院に送付され、参院予算委員会での論戦が24日から始まる。

 野党が政権運営の柱である新年度予算案に賛成するのは極めて異例だ。

 国民民主は、政府に予算案を撤回して組み替えを求める動議を提出。動議は否決されたにもかかわらず、直後の採決で予算案に賛成した。ガソリン価格の高騰抑制策をあげ、「政府は私たちの提案を採用する方向を示した」ことを賛成理由にあげた。

 立憲民主、共産両党も組み替え動議をそれぞれ提出したが、いずれも賛成少数で否決された。

 参院予算委理事懇談会は21日、岸田文雄首相と全閣僚が出席する基本的質疑を24、25両日に開くことで合意した。

「野党とは言えない」

 立憲などの野党からは「野党とは言えない」と不信の声が広がる。国民民主内には造反の動きもある。

 衆院予算委での採決に先立ち…

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この記事を書いた人
磯部佳孝
政治部|野党・国会担当サブキャップ
専門・関心分野
国内政治、世論調査
鬼原民幸
大阪社会部|社会サブキャップ
専門・関心分野
国内政治、外交安全保障、社会保障政策
  • commentatorHeader
    前田直人
    (朝日新聞デジタル事業担当補佐)
    2022年2月22日8時24分 投稿
    【解説】

    災害対応など緊急性の高い補正予算などをスピード成立させるために早期の採決に協力することは、野党としてもあり得えます。しかし、政権の姿勢そのものを示す当初予算案に対して野党が丸ごと賛成するのは相当踏み込んだ行為で、与野党の枠組みを変えうる事態

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  • commentatorHeader
    蔵前勝久
    (朝日新聞政治部次長)
    2022年2月22日10時12分 投稿
    【視点】

     今回の国民民主党の振る舞いは「もはや野党ではない」というより、「限定的な閣外からの協力」と言ってもいいのではないでしょうか。当初予算案の採決は、首相指名選挙や内閣不信任案などと同じ重みを持つと言われ、当初予算案への賛成は、政権が新年度に行

    …続きを読む