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中3刺殺、容疑の生徒が複数の不満供述「応援演説頼まれ嫌だった」

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 愛知県弥富市の市立中学校で3年生の伊藤柚輝さん(14)が刺殺された事件で、殺人容疑で送検された同学年の男子生徒(14)が「生徒会の選挙で応援演説を頼まれたのが嫌だった」といった伊藤さんへの複数の不満を供述していることが、捜査関係者への取材でわかった。

 捜査関係者によると、男子生徒は24日に殺人未遂容疑で現行犯逮捕された直後、「いじめられていた」との趣旨の話をした。その後の調べに「嫌がらせだと感じていた」「数人の友人と話している時に(伊藤さんが)割って入ってくるのが嫌だった」などと複数の不満を口にし、伊藤さんが役員に立候補した生徒会選挙で応援演説を依頼されたことも挙げたという。

 県警による同級生からの聴取では、2人の間の目立ったトラブルは確認されておらず、市教育委員会も「把握しているいじめ事案はない」としている。県警は、男子生徒が様々な不満や悩みを募らせていた可能性があるとみて、動機を慎重に調べている。男子生徒の身柄は26日までに名古屋少年鑑別所に移された。

 同級生は逮捕された男子生徒について「おとなしいけれど、友達もいたし、落ち込んだり元気がなかったりする様子はなかった」。男子生徒の祖父は「寡黙だが、あいさつなどはきちんとできる子。私どもも何がなんだか……本当によくわからない」と声を落とした。

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    氏岡真弓
    (朝日新聞編集委員=教育、子ども)
    2021年11月27日13時51分 投稿
    【視点】

    なぜ殺人にまで至ったのか。被害者が証言することはできず、加害者の男子生徒の供述に頼るしかありません。しかしそれは片方の当事者のとらえかたでしかない。この事件の難しさを感じます。 朝日新聞は99年11月に東京都文京区で起きた2歳女児殺害事件

    …続きを読む