2019年6月20日
Movable Type Premiumのススメ - (1)NGワードチェック機能
こんにちは、CMSラブ♥️なディレクター の八木です。
突然ですが、 「Movable Type Premium(以下、MTP)」 をご存じでしょうか?
MTPは、Movable Type 7.1 をベースにエンタープライズ向け機能を強化したディストリビューションで、今年の1月にソフトウェア版がリリースされ、3月にはMTクラウド版が登場した MTのニューフェイスです。
弊社では、リリース直後の早い段階からMTPを使わせていただいており、MTPでサイト構築したり、ご提案する機会が増えました。
ここでは、実際にMTPによるサイト構築した経験を踏まえ、案件で利用したりお客様からのご要望が多い機能を中心に、数回に分けてMTPの紹介をします。 第1回目は、全体的な印象とNGワードチェック機能についてです。
概要と使ってみた印象
MTP は シックスアパートの公式サイト にもある通り、
- IR や プレスリリース コンテンツのように、URLを直打ちしたら公開前の重要情報が見えてしまった
- 記事内容に差別用語が含まれていて サイト大炎上
など コンプライアンス上の課題解決を支援してくれたり、
- CMSをステージング環境において、生成ファイルを公開サーバに配信して使う
- ワークフロー(多段階承認フロー)
- 公開記事はそのままに、裏側で編集して差し替え公開(リビジョン管理機能)
- アクセシビリティチェック WCAG2.0 (JIS X 8341) 準拠
といった企業サイトや公共機関サイトの運営に欠かせない機能を追加するものです。
まず、使ってみた第一印象です。
元のMTを生かして、必要な機能を"アドオンする" 設計思想で、全体的に "素直で" サイト管理者や開発者にわかりやすいパッケージに仕上がっていると感じました。
管理画面の構成や基本的な操作感が、素のMTに近い。
ガラッと変えないので、MTを知る人には入りやすいです。MTのドキュメントがそのまま使えるのも良いです。
開発者にとっても、基本的に1つのプラグインが1つの機能をadd-onする形なので、シンプルに把握できます。
トラブルが起きた時に解析しやすく、「この状態、いったい "誰(どのカスタマイズ)が " "何を" やらかしてくれちゃってるの??」的な混乱が少なかったです。
MT本体と比べると 確かに額面はお高く感じるかもしれませんが、 必要な機能を個別カスタマイズしたり、有償の外部プラグインを寄せ集めたらすぐ同程度になりますし、なにより、サポート窓口がMT本体と1本化され継続的に相談できるメリットは大きいです。セキュリティアップデートの面でも安心感があります。
1. NGワードチェッカー SiteValidator
オウンドメディアや企業の公式サイトで、コンテンツの「禁止ワード」管理は大事ですよね。 差別用語や公開前の製品名の流出防止など。NGワードは多岐に渡る場合があり人力で一つ一つチェックするのは大変です。
SiteValidatorはこのようなケースで活躍する禁止用語チェック支援ツールです。 記事中に禁止用語が含まれていると、その記事を公開禁止にしたり、代替用語に自動置換する機能を持っています。
今までMTの外部プラグインとしてはあまり出回っておらず、新たに自社開発しようかと思ってたところタイミングよくMTPがリリースされました ^^;;
機能紹介
NG判定時に記事を公開禁止にするか、単に警告を出すにとどめるかは設定で選べます。 例えば、次のように設定します(内容は個人の趣味ですww)。
トム・リドル
Lord Voldemort
禁止用語は、自分で登録します。用語は必要なだけ改行区切りで入力します。 またNG用語の自動置換も可能です。禁止用語の後ろに、カンマで区切って代替用語を書きます。
ヴォルデモート,名前を言ってはいけないあの人
Voldemort,You-Know-Who
設定できたので、実際にやってみましょう。
わざと禁止用語を含む記事を書いて公開保存します。
「ページにエラーがあり公開できません」と叱られました。記事は保存されますが、ステータスは未公開です。
問題箇所は、サイドバーのページチェックから確認できます。
「Lord Voldemort」と「Voldemort」のように、別の用語を包含するケースもやってみましたが、両ワードともヒットしました。
代替用語を登録してある用語には、チェックボックスが表示されます。チェックを入れて「自動修正する」をクリックすると、代替用語に一括置換されます。
内容に「ヴォルデモート」と入っていたら「名前を言ってはいけないあの人」に、英語表記の「Voldemort」なら「You-Know-Who」にそれぞれ自動置換されました。
いい感じですね。
この調子で自動置換や手動修正で問題箇所を潰してから「バリデーションチェックする」を実行します。問題がなくなれば公開可能になります。
なお、 SiteValidator はここで説明した NGワードチェック機能の他に、リンク切れチェック機能を持っています。 リンク切れチェックの方は、開発中のコンテンツが出そろってない時期にうっかり有効にするとエラーが出まくります(当然です ^^;)。 ですので納品までオフにしていましたが、サイト公開後なら ”うっかりリンク切れ” 防止の強力助っ人として機能するでしょう。
まとめ
今回は、MTPを使ってみた全体的な印象と、NGワードチェック機能について紹介しました。
次回は、企業ウェブマスターなら一度は検討するかもしれない?! ワークフロー周り の機能を紹介します。お楽しみに!
アークウェブ は、 Movable Type や Movable Type Premium を使ったCMS構築 の実績豊富です(ProNet会員)。テンプレート実装だけでなくMTのプラグイン開発に強みを持っておりますので、CMSを他システムと連携させたり、オリジナルの機能拡張にも対応可能です。是非ご相談ください。
カテゴリー: CMS(コンテンツマネジメント・システム) , CMS・MovableType
タグ: 禁止用語チェック , Movable Type 7 , Movable Type Premium , MT7 , MTP , NGワードチェック
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