キーワードで検索
マウナ・ケアとは、ハワイ語で「白い山」という意味。その名のとおり、冬季には頂上に雪が降る。ハワイ島を形成した5つの火山のひとつで、海抜4205m、ハワイ島で最も高い山であり、海底に隠れている部分から数えると1万m以上となりエベレストを超えて世界でいちばん高い山となる。
4000年〜5000年ほど前に噴火したのを最後に、現在は活動を停止している。これは、マグマ発生地であるホットスポットの上に形成された海底火山により誕生したハワイ諸島が、太平洋プレートの動きにともなって移動し、マウナ・ケアが火山の噴火ポイントから外れたためだ。
マウナ・ケアの醍醐味は、何といっても山頂へ行き、壮大な景色を楽しむこと。それには、ツアーに参加することをおすすめする。標高2800m地点にあるオニヅカ・ビジターセンターまではレンタカーでも通行可能だが、その先は四輪駆動車でないと上れず、補償範囲外になるためだ。つまり、実質、個人旅行での入山は厳しい。ツアーに参加すれば、滞在先からの送迎、200号線の快適なドライブ、オニヅカ・ビジターセンターでの星空観測や、山頂での夕日や朝日見学と、盛りだくさんの内容で楽しめる。
マウナ・ケア山にアプローチする際に必ず通るのが200号線サドル・ロード。もともとはハワイ島西部と東海岸を結ぶハイウエイとした造られた道だったが、かなりタフな道程として知られていた。現在ではダニエル・K・イノウエ・ハイウエイという名称でも呼ばれ、道路も舗装され運転もスムーズになった。個人でドライブする場合は、ヒロからのアクセス(オニヅカ・ビジター・センターまで約45分)が一般的だが、コナ・サイドからドライブするという人も多いだろう。片道約1時間30分はかかると考えた方がよいので、くれぐれも安全運転で無理をせず、時間に余裕をもって出かけたい。
サドル・ロードを進み、マウナ・ケア山への道マウナ・ケア・アクセスロードMauna Kea Access Rd.に入ると車種によってはセカンドギアでないと上っていけない急坂道となる。舗装状況は良好なので、それほど心配することはないが、むしろ帰路のほうがスピードが出がちなので要注意。オーバーヒートにも気をつけたい。
ハワイの神話によるとマウナ・ケアの山頂には雪の女神・ポリアフが住むといわれている。同じく火の女神・ペレとはライバル関係として描かれることが多いのだが、最後には必ずポリアフが勝つというストーリーとして描かれることが多いのがおもしろい。
標高4000m 以上の頂というのは、平地と比べるとまったく環境の違う世界だ。気圧は平地の3分の2しかなく、空気は希薄。高山での生活に慣れているはずの天文台のクルーも、ちょっと階段を上り降りすると頭痛がしてくるとか。高山病にならないためには、頂上ではゆっくり行動すること。ツアーでは中腹でたっぷり休憩を取り、体を慣らしてから頂上を目指そう。