チリで豪雨 5州に大規模災害宣言
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【6月14日 AFP】チリ南部と中部は13日、激しい雨に見舞われ、1人が死亡、住宅数千棟が被災した。当局は全16州中の5州に大規模災害を宣言した。
チリ国家防災対策庁(SENAPRED)は、激しい雨と風が数時間にわたって続いた南部リナレス(Linares)で街灯が倒れ、1人が死亡したと述べた。
気象当局は、6州の住民2000万人のうち1400万人を対象に最も危険度の高い警報を出していたが、後に解除した。当局は嵐は8割方過ぎ去り、隣国アルゼンチンに向かっているとしている。
今回の豪雨災害が発生するまで、チリ中部では15年にわたり深刻な干ばつが続いていた。
首都サンティアゴの南600キロほどに位置するクラニラウエ(Curanilahue)市では、数時間で2023年1年間の降水量を超える350ミリの雨が降り、クラニラウエ川とラスラナス(Las Ranas)川が氾濫。 同市一帯では住宅約2000棟が被災した。
スウェーデンを公式訪問中のガブリエル・ボリッチ(Gabriel Boric)大統領はメッセージを出し、非常に強い雨が続くと予想されると述べ、警戒を促した。
カロリナ・トア(Carolina Toha)内務・治安相は、支援を効率化するため、5州に大規模災害を宣言。航空機で被災地に向かった。
国家防災対策庁は当初、豪雨の被災者数を約4300人と推定していたが、約3300人に下方修正した。
ビニャデルマル(Vina del Mar)市では、豪雨の影響で12階建ての集合住宅の下に大きな陥没穴が生じた。倒壊の恐れがあることから専門家が対応に当たった。(c)AFP