米、鉄鋼・アルミに25%関税発動
このニュースをシェア

【3月12日 AFP】米国は12日、輸入される鉄鋼とアルミニウムを対象に25%の追加関税を発動した。各国は回避を模索したが「例外や除外なし」に一律適用される。
ドナルド・トランプ米大統領は2期目就任以降、主要貿易相手国であるカナダ、メキシコ、中国に対し、高関税措置を導入。隣国には一部猶予措置を認めているものの、4月2日から新たな関税を発動する予定だ。
この日発動された関税は既存の関税に上乗せされるため、カナダ、メキシコ両国から輸入される一部鉄鋼・アルミ製品に対する関税は、貿易協定「米・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」の対象品目でなければ50%となる公算が大きい。
大手会計事務所アーンスト・アンド・ヤング(EY)の主任エコノミスト、グレゴリー・ダコ氏の最新の分析によれば、米国のアルミ輸入の50%、鉄鋼輸入の20%をカナダからの輸入品が占めている。
カナダ以外にもブラジル、メキシコが主要な対米鉄鋼輸出国であり、アラブ首長国連邦(UAE)と韓国はアルミを対米輸出している。
11日の金融市場は、トランプ氏の貿易政策をめぐる不透明感に加え、それに伴い米国がリセッション(景気後退)入りするのではないかとの懸念に圧迫され、株価が続落。
しかしトランプ氏は同日、リセッション入りは予想していないと述べ、株価下落についても気にするそぶりは見せなかった。(c)AFP