カクテル飲んだ観光客体調不良 メタノールなどの混入否定 フィジー
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【12月19日 AFP】南太平洋の島国フィジーで、ホテルのバーでカクテルを飲んだ旅行客7人が体調不良を訴え、病院に搬送された事態を受け、飲み物を検査したところ、人体に有害なメタノール(メチルアルコール)などは検出されなかった。政府が18日、発表した。
政府関係者によると、オーストラリア人4人と米国人1人ら外国人6人を含む旅行客7人は今月14日、高級リゾートのワーウィック・フィジーのホテルのバーでピニャコラーダを飲んだ後に体調不良を訴え、病院に搬送された。
ビリアメ・ガボカ観光相は首都スバでライブ配信された記者会見で、7人はいずれも回復し、退院したと明らかにした。
その上で、「(7人が飲んだカクテルの)成分や酒のサンプルから違法な物質やメタノールは検出されなかった」と述べ、「こうした物質によるアルコール中毒の証拠が見つからなかったことは、特にわが国の基幹産業である観光業にとっては朗報だ」と続けた。
オーストラリア政府は15日、フィジーへの渡航勧告を改め、「薬物が混入された飲み物やメタノール中毒の潜在的リスクに注意するよう」呼び掛けた。
ガボカ氏は各国政府に対し、フィジーへの渡航勧告から「薬物混入」という文言を取り除くよう要請した。
一方で、旅行客7人が「吐き気や嘔吐(おうと)、神経症状」を訴えていた原因についてフィジー政府は説明には至っていない。
ガボカ氏は原因解明に努め、「調査は継続する」と表明した。(c)AFP