女性管理職が多すぎ パリ市に「ばかげた」規則で罰金
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【12月16日 AFP】フランスのパリ市がこのほど、市当局の管理職に女性が多すぎたという理由で、罰金が科せられたことが分かった。女性市長のアンヌ・イダルゴ(Anne Hidalgo)氏は15日、この決定を「ばかげている」と冗談めかして批判した。
仏公共変革・公務員省は、パリ市の2018年の人事が、男女比を定めた規則に違反していたとして罰金9万ユーロ(約1140万円)の支払いを求めた。
イダルゴ氏は市議会で「罰金を科せられたと発表できることをうれしく思う」とし、これを知った時は「喜び」でいっぱいになったと述べた。2018年にパリ市の管理職に女性11人、男性5人を配属し、管理職の69%が女性になったことを責められたという。
社会党に所属する同氏は「パリ市は突然、フェミニストになりすぎてしまった」と言い笑った。
夕刊紙ルモンド(Le Monde)の記事が引用した文書によると、パリ市は、管理職の人事で男女どちらかの比率が60%を超えてはならないと定めた2013年の規則に違反したという。
イダルゴ氏は、副市長と市のすべての女性職員と共に、罰金の小切手を直接政府に持っていくつもりだと述べた。「この罰金は明らかにばかげており、不公平かつ無責任で危険だ」と真剣な口調で語り、「フランス国内のいたるところに存在する遅れはいまだ非常に大きく、フランスの女性は積極的に」昇進されるべきだと付け加えた。
同氏は「いつの日か男女平等を実現するため、われわれはスピードを上げ、男性よりも多くの女性が確実に登用されるようにしなければならない」と訴えた。
これに対し、アメリ・ドモンシャラン(Amelie de Montchalin)公共変革・公務員相はツイッター(Twitter)で、罰金は2018年の人事が対象であり、その後この管理職の男女比に関する「ばかげた」規則は撤廃されたと書いた。(c)AFP