![Discovered: A Collection Of Daft Funk Samples]({"https://m.media-amazon.com/images/I/61E860t2+yL._AC_SY450_.jpg":[450,450],"https://m.media-amazon.com/images/I/61E860t2+yL._AC_SX466_.jpg":[466,466],"https://m.media-amazon.com/images/I/61E860t2+yL._AC_SX569_.jpg":[569,569],"https://m.media-amazon.com/images/I/61E860t2+yL._AC_SY355_.jpg":[355,355],"https://m.media-amazon.com/images/I/61E860t2+yL._AC_SX425_.jpg":[425,425],"https://m.media-amazon.com/images/I/61E860t2+yL._AC_SX522_.jpg":[522,522],"https://m.media-amazon.com/images/I/61E860t2+yL._AC_SX679_.jpg":[679,679]})
"One more time"を収録した2nd「Discovery」でメガヒットを記録し、世界中の至るところにミラーボールの光の粒を撒き散らした天才コンビ、ダフトパンク。
そんな彼等のヒット曲のサンプリング元ネタである原曲をフルヴァージョンで収録したコンピ盤。
その殆どが70年代、80年代のいなたいディスコファンクの曲であり、20曲も収められているので、ダフトパンクファンの人が、耳を研ぎ澄ましながら、元ネタ探しして、一曲ごと一枚ずつ、オリジナルを探す手間が省けるといったところ。
推薦コメント(英語)では、ここに収録された20曲は、ダフトパンクの楽曲の元ネタということを抜きにしても、往年のディスコファンクの名コンピとして楽しめる作品と評しているが、はたしてそうだろうか。
ダフトパンクはこれらの元ネタ楽曲をパクったわけでなく、それらの楽曲のイントロやリフの醸し出す、何とも言えない切ない雰囲気、空気感を切り取り、真空パックにして持ち帰り、2000年代のサウンドとして、調理して、世界中のリスナーを熱狂の渦に落とし込むことを成し遂げたのだ。(それも20年以上だと思うと、隔世の感が止まらないし、時の経つ速さに目が眩むばかりだが)
つまり、オリジナル曲の放つ刹那な狂騒のエッセンスをより凝縮させたダフトパンクの作品の方が濃すぎるので、この元ネタ集を単体で楽しむことが出来ず、ついついカスタマイズされたダフトパンクverを聴きたくなってしまうのだ。
これは世間一般でどんなジャンルの世界でも見受けられる"オリジナル至上主義"に相反する希有な例ではないか。
つまりパクリや贋作は非道い行為であるという通常理念はさておき、オリジネイターに敬意を評しつつ、一部を引用しながら、新しい作品をスピンオフの如く創り上げることに長けたダフトパンクならではのパラダイムシフトと言えよう。
これが仮にダフトパンクがオリジナル曲のカバーとして作品を発表していたら、原曲に縛られるがゆえ、彼等がアレンジ、別メロをあてはめる過程で注ぎ足したオリジナリティが無くなることを意味し、このようにオリジナルとの価値の逆転は起き得なかっただろう。
実際にダフトパンクはこれらの曲から、サンプリングをおこなっているし、フレーズもそのまま拝借しているケースもあるので一概には言えないが、サンプリング集というよりは
インスパイア集と呼ぶほうがしっくりくる気がする。
実際、通してきけば"Digital Love"のあのフレーズのオリジナルであるGeorge Dukeの"I love you more"などのように、一発でわかる曲が20曲中、半分ぐらい。
一番のヒット曲となった"One more time"の元ネタとしてEddie Johnsの"More spell on you"が収録されているが、我々素人が聴いても、いったい何処をサンプリングしたの？と首を傾げるばかり。
一説には元ネタは合っているが、実際ダフトパンクがサンプリングしたのは同じ曲の別verだったりするらしい。
またサンプリングもインスパイアもされていない曲も数曲あるとのこと。
改めてジャケットをよくよく見るとサブタイトルは商品名とは異なり"A Collection of D AFT FUNK Samples"となっていることに気づかされる。なるほどね。
