タイトルに「完全ガイド」とありますが、本当にガイドであり、入門書レベルの内容です。
それでもカスタムレンダラやカスタムコンポーネントなど一通りの機能が知ることができます。
本の厚さの割りには JSF に関する本文説明が少ないです。
本書全体は 646 ページあり、そのうち、JSFに関する本文記事は約290ページしかありません。半分を下回ります。
残りは、リファレンスなどの付録、サーブレットとJSP入門、準備作業に割かれています。
また、JSF2.1 がリリースされている今となっては内容が古くなっています。
バージョンアップの大きな変更点は掴みやすいですが、細かい点でも通用しない内容もあるので注意が必要です。
たとえば、「しかし<c:forEach>の本体の中では、<h:outputText>などのJSFのコンポーネントを表すカスタムアクションを使えません。(P190)」、
「このようなコンテンツの順序の狂いを避けるためには、...<f:verbatim>アクション成分で囲みます。(P243)」は、
現時点では無くなっている制約であったり、不要な配慮だったりします。
翻訳については、妙な訳語は気にならず、読み進めていくのに支障はありませんでした。
「extendsしていますが(103頁)」などの訳は、ソースコードとの対応付けで意図的になされたのでしょう。
しかし、次の2箇所は、訂正した方が良いと思いました。
P130
[誤]その次に各コンポーネントは、リクエストの中にある自分の値を要求されます。
[正]その次に各コンポーネントは、リクエストの中にある自分の値を探すよう要求されます。
[原文]Next, each component is asked to look for its value in the request.
P163
[誤]そうすると、ここで急に登場したアクションイベントとは、一体何でしょうか?。
[正]そうすると、ここで急に登場したアクションメソッドとは、一体何でしょうか?。
後、気になった点は、状態遷移図や呼び出しシーケンス図がないので、
呼び出し機構やライフサイクルの仕組みがわかりづらかったところです。
全体的に入門書としては悪くはなかったので、星4としました。
参考)訳者のフォローアップのサイトが充実しています。興味のある方は見てみて下さい。
また次の原著のレビューも参考になります。
http://www.amazon.com/JavaServer-Faces-Hans-Bergsten/dp/0596005393/
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JavaServer Faces完全ガイド 単行本 – 2004/8/1
JavaServer Faces(JSF)は、Webアプリケーションのインタフェースを構築するためのフレームワークで、Sunが現在最も注力している技術のひとつです。JavaServer Pages(JSP)よりも一歩進んだ形で、Webアプリケーションのビジネスロジックとプレゼンテーションデザインを完全に分離することができるため、短期間で効率よくWebアプリケーションの開発ができ、コストも抑えられると期待されています。
本書は、Webサービスの概説から、JSFについて仕組み、標準コンポーネントとそのほかの機能についての詳細とカスタマイズ方法を、経費報告システムの作成を実例として示しながら丁寧に解説します。さらに後半ではカスタムコンポーネントやカスタムプレゼンテーションの開発など、高度な話題も扱っています。JSF仕様策定メンバーの一人であるHans Bergstenによる圧倒的な情報量を誇る解説書です。
本書は、Webサービスの概説から、JSFについて仕組み、標準コンポーネントとそのほかの機能についての詳細とカスタマイズ方法を、経費報告システムの作成を実例として示しながら丁寧に解説します。さらに後半ではカスタムコンポーネントやカスタムプレゼンテーションの開発など、高度な話題も扱っています。JSF仕様策定メンバーの一人であるHans Bergstenによる圧倒的な情報量を誇る解説書です。
- 本の長さ663ページ
- 言語日本語
- 出版社オライリージャパン
- 発売日2004/8/1
- ISBN-104873111978
- ISBN-13978-4873111971
商品の説明
メディア掲載レビューほか
JavaServer Faces完全ガイド
WebアプリケーションのUI構築用フレームワークであるJSF(JavaServer Faces)は,Java関連技術の中で今最もホットなものの一つ。本書は,仕様策定メンバーによるJSFの解説書である。前半は基本機能の説明と,JSFコンポーネントの自作など一歩進んだ高度な利用方法の紹介。「付録」と題された後半部分は,JSFの各種ライブラリのリファレンスとなっている。前半を読んで基本知識を身につけたあとも,机の脇に置いて必要なときに参照する辞書的な存在として重宝しそうだ。
WebアプリケーションのUI構築用フレームワークであるJSF(JavaServer Faces)は,Java関連技術の中で今最もホットなものの一つ。本書は,仕様策定メンバーによるJSFの解説書である。前半は基本機能の説明と,JSFコンポーネントの自作など一歩進んだ高度な利用方法の紹介。「付録」と題された後半部分は,JSFの各種ライブラリのリファレンスとなっている。前半を読んで基本知識を身につけたあとも,机の脇に置いて必要なときに参照する辞書的な存在として重宝しそうだ。
(日経バイト 2004/10/01 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)
-- 日経BP企画
内容(「MARC」データベースより)
Javaの最新のWBアプリケーション技術であるJavaServer Faces(JSF)。ひとつの実用アプリケーションの開発と磨き上げのストーリーを展開しながら、JSFの実践技術のABCからZまでを解説。
登録情報
- 出版社 : オライリージャパン (2004/8/1)
- 発売日 : 2004/8/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 663ページ
- ISBN-10 : 4873111978
- ISBN-13 : 978-4873111971
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,706,703位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 32,113位電気・通信 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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カスタマーレビュー
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評価はどのように計算されますか?
全体的な星の評価と星ごとの割合の内訳を計算するために、単純な平均は使用されません。その代わり、レビューの日時がどれだけ新しいかや、レビューアーがAmazonで商品を購入したかどうかなどが考慮されます。また、レビューを分析して信頼性が検証されます。
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
- 2004年8月14日に日本でレビュー済み内容はよいものの、翻訳のせいで非常に読みづらい本。
訳者は技術系の訳語がわかっていない。
XML の element(要素)を「成分」と訳してあったり、英語のまま表記したりする。
(例:p.49「このクラスを extend して....」)
結局脳内で英語に翻訳しながら読むことになるので、英語版を買ったほうがよい。
なお、同一訳者による「コア・サーブレット」では element を「要素」と訳しているところが興味深い。本当に同一訳者なのだろうか?
- 2004年11月30日に日本でレビュー済みJSFは新しい技術であるため、解説書は希少である。JSFを理解して実用的なアプリケーションを構築したいと思うなら、本書を手にとって読むことをお薦めする。他の書籍も何冊か手にとって読んでみたが、DataModelに関する解説に関しては本書で初めて理解できた部分も多い。ただし、本書の約半分はAPIリファレンスとなっており、出来れば省いてその分安く、薄くしてくれた方が良かった。
訳が良くないと言っている投稿者もいるが、確かに気になる部分はあるものの、他では得られない情報が多く、本書の評価が1や2になってしまうほどではないと感じる。
ちなみに「イベントを発火する」は原書では"fire the event"となっている。
- 2004年12月18日に日本でレビュー済みこの本より先に日本語で出版された全てのJSF本も読みましたが、現在机の上に常備しているのはこの本一冊です。
1.JSFの根本的な発想に触れているのはこの本だけ。どうやったらメンテナンス性に優れ長期間使えるシステムにしていけるのかという視点で書かれているのはこの本だけでしょう。サンプルソースにしても、プロパティーに振ったAlias名称をJavaソース内で直書きするような醜いマネはしてないので、とても参考になるソースです。
2.他の方も触れておりますが、JSFでは表形式のデータを扱う時にDataModelインターフェイスは非常に重宝します。これ以前の本では何故かこのDataModelに関する解説がごく僅かしか書かれていませんでした。
3.巻末のAPIは机の上に置いておくと重宝します。
厚い本なので全体をサクッと俯瞰するには不向きかな。そういう目的でしたら虹色カバーの本が一番でしたので、併せてご購入することをお勧めします。