架空の未来のクソゲーをレビューするサイトのアーカイブ集である本作。
中々の分量のゲームレビューと管理人の雑記が収録されているが、
正直なところ、ゲーム(未来)の設定やレビューどちらかがいまいちな物もある。
逆に設定もレビューも上手く嚙み合って滅茶苦茶面白く感じる回もある。
しかし、この本に我々が求めるのは何だろうか?
面白い語り口のレビューだろうか?出来のいいレビューだろうか?丁寧に描写された未来の世界観か?
私は、この作品を読んで、実際にこんなブログ未来にあるんじゃないかと強く感じた。
決してレビューが優れているわけではない、なんならクソゲーだけをレビューしている変人で、
本書内にも多いとも少ないとも言えないようなアクセス数の記述もある。
しかし、素人がやっているゲームレビューなんてそんなものだろう。
私もレトロゲーと言うほどではないが、いまだにPS2やPS1のソフトで遊んでいる。
たまに攻略を調べるとマイナーゲームであればあるほど独特なプレイ日記や頑張って個人でまとめた
攻略のコツを記したサイトがヒットする。そのほとんどは10年以上前に更新が止まっているサイトだ。
ホームページのサービスが終了しない限り、または、誰かがアーカイブに残さない限り失われていくサイト達。そんなサイトに通ずるものを本書から感じた。失われていくサイト、ゲームを描く筆力と未来に存在するかもしれない、忘れ去られていく墓標のようなサイトを目の前に産み出す想像力に脱帽した。
評価が分かれるかもしれないと思った点は、管理人の日常を描いた雑記パートである。
架空のレビューを読みたい人には邪魔かもしれない。しかし分量はそれほど多くは無い。
そして、個人のレビューサイトなんてものは往々にして自分語りが入るものではないか?
あくまで本書は「未来のクソゲーレビューサイト」の本である。
低評価故に忘れ去られた未来のゲームを、独特なレビューサイトを、「なんかありそうだよな」
と楽しめる方は確実にいると思う。
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ザ・ビデオ・ゲーム・ウィズ・ノーネーム 単行本 – 2017/6/30
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2XXX年より、ゲーム愛をこめて。
2115年4月、レトロゲームレビューサイト「ザ・ビデオ・ゲーム・ウィズ・ノーネーム」が開設した。長いゲーム史において低評価とされた数々のゲームを通じ、管理人が至るゲーマーのいやはてとは……?
――*――*――*――*――*――
小説投稿サイト「カクヨム」にて空前の人気を誇る、空想ゲームレビュー小説が単行本で登場。膨大なゲーム知識の裏打ちによって描かれる、未来世界のレトロゲームの追体験は、読者をまだ見ぬ懐かしい世界へと誘います。ゲーマーも、SF者も、Web小説好きのあなたにもオススメの、唯一無二の一冊です。
2115年4月、レトロゲームレビューサイト「ザ・ビデオ・ゲーム・ウィズ・ノーネーム」が開設した。長いゲーム史において低評価とされた数々のゲームを通じ、管理人が至るゲーマーのいやはてとは……?
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小説投稿サイト「カクヨム」にて空前の人気を誇る、空想ゲームレビュー小説が単行本で登場。膨大なゲーム知識の裏打ちによって描かれる、未来世界のレトロゲームの追体験は、読者をまだ見ぬ懐かしい世界へと誘います。ゲーマーも、SF者も、Web小説好きのあなたにもオススメの、唯一無二の一冊です。
- 本の長さ480ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA
- 発売日2017/6/30
- 寸法12.9 x 2.8 x 18.8 cm
- ISBN-104040723473
- ISBN-13978-4040723471
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登録情報
- 出版社 : KADOKAWA (2017/6/30)
- 発売日 : 2017/6/30
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 480ページ
- ISBN-10 : 4040723473
- ISBN-13 : 978-4040723471
- 寸法 : 12.9 x 2.8 x 18.8 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 605,602位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 175,709位文学・評論 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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カスタマーレビュー
星5つ中4.4つ
5つのうち4.4つ
66グローバルレーティング
評価はどのように計算されますか?
全体的な星の評価と星ごとの割合の内訳を計算するために、単純な平均は使用されません。その代わり、レビューの日時がどれだけ新しいかや、レビューアーがAmazonで商品を購入したかどうかなどが考慮されます。また、レビューを分析して信頼性が検証されます。
上位レビュー、対象国: 日本
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- 2019年2月7日に日本でレビュー済みAmazonで購入この物語はフィクションであり「存在しないゲーム」のレビュー群である。
しかし、そこに流れる人生のREALは真に迫るものがあり時と共に失われていく人間性や人間はどこまで人間でいられるのかという問題提起とそれを乗り越えるための強い結末には心踊らされる。
「未来世界の珍ゲーム」が巻き起こす騒動に笑わされながらも、そのゲームが生み出された理由、レビュアーの彼がクソゲーを愛していた気持ちには同意する場面が多く泣かされてしまう。
ゲームに我を忘れたことがある人、時間を奪われた経験がある人は必読です。
- 2019年3月3日に日本でレビュー済みAmazonで購入日頃ゲームレビューを書かれる方だけあって、ゲームへの愛がこもったユーモアのある素晴らしい物語でした。
小説内での情報開示のタイミングや分量が絶妙で、それがまたこの「未来のゲームレビュー」のリアリティ、質感を良いものとしつつ、読者の感情をつく演出となっており、一話(レビュー一本)完結ながら次々と読んでしまいました。
ゲームが好きな方、小説が好きな方、あるいはやる夫スレやSCPが好きな方などは楽しんで読めるのではないかと思います。
- 2019年4月11日に日本でレビュー済みAmazonで購入予備知識はゼロで購入。
作品紹介やレビューから面白そうだと感じ、表紙にも惹かれました。
誰かの大切な1冊にはなるでしょう。
ただ自分には合わない雰囲気というか色でした。読みハマれない感覚がページを進めても消えなかったです。
変わった作風だな、面白そうだなと期待していた予想とは違った部分も合わなかった理由です。自分は特別ゲームマニアでも博識でもありませんが、世の中の真面目だったり、面白可笑しかったりするゲームレビューはよく目にします。
匿名性の利便性を生かして淡々と真面目だったり、乱暴だけど個性的な目線だったり、ふざけた言葉選びだったりと多種多様なレビューや人間性に魅力を感じます。
それと比べると作られた感ばかりのレビューなんですよね。そりゃ作品なので作られている事は当然なのですが。ページを読み進めても消えない違和感がずっとありました。
人間臭さを感じない、行儀の悪さがないというか。
荒さや汚れのない綺麗な作品なのかなと。
いつの時代も生きる人間臭い人間の姿が未来と混ざる、行儀の良さも悪さも生きる、そんな世界観を期待していました。
自分が求めるSFとはならず、読みハマれず。
ファンの方や好まれた方すみません。
本や映像は難しいですね。
近未来、スチームパンク、サイバーパンク、混沌etc…役に立たないアンテナを立てつつグッとくる別の物を探してみます。
- 2019年1月13日に日本でレビュー済みAmazonで購入とても良かった
SFとしてのギミックもオチもその中での「人間」としての生き方もどれも素晴らしい
「あなたのための物語」を読んだ後の読後感に近い
- 2019年3月21日に日本でレビュー済みAmazonで購入AR, VRが蔓延した世界で、パーソナル「俺の嫁」VRとコンタクトする方法が、すごい有りそうで感心した
- 2017年9月20日に日本でレビュー済みAmazonで購入なんと言うか、これ一冊で10作品以上の小説が書けそうなくらいにアイディアがわいてくる。
いっそ、本物のSF作家達が1話ごとに作品書いてアンソロジー作って欲しいと思ってしまった。
にしても、1話の頭を柱に縛り付けるくだりは本気で吹いたwww
この辺りのギャグが無駄にリアルで実に楽しい。
- 2018年10月9日に日本でレビュー済みAmazonで購入カクヨムで連載されていたWeb小説の書籍化。
全体的な感想としては上記の通り、しかしメインストーリーである「雑記」の部分がつまらない。
ネット連載では途中までだが楽しく読ませてもらっており、アカシアのストーリーには正直泣いた。
これならば全体を通して面白いに違いないと思い購入したのだが、残りの雑記では私生活に進展がなくダラダラと語り続けるばかりで、語り手のことがどんどん嫌いになってくる。老人だからという問題ではない。愚痴ばっかりだからだ。そりゃたまにはサゲもいいよ。でもいつもそんな話ばかりじゃんお前。
語りがウェブサイトの体裁をとるならば、読者は管理人のファンになれなければダメだろう。
別に主人公がスーパーヒーローである必要はないし、彼が未来でも「変わらず存在する俺ら」像であることは確かなのだが、でも自分が未来のユーザだったらこのサイトのフィードは途中で切ってる、あるいはレビューカテゴリのみ取得していると思う。
主人公への共感の深さが優れた小説の必須条件でないのは確かだが、この形態の小説の場合はやっぱりあった方がよかったんじゃないかな。
ていうか哲学的ゾンビ云々なんて中盤くらいには飛び越えて、さっさとその向こう側に行くべきでしょ。
骨董品のAIBOと月旅行に行ってきたとか、脳みそだけで大会参加したレポとか上げてくれ。