ムファサって何者?『ライオン・キング』始まりの物語が衝撃だった!
提供:ディズニー
超実写版『ライオン・キング』から5年、ついに明かされるあまりに切ない“兄弟の絆”の物語とは? 世界興行収入16億6,202万819ドル(約2,493億円)という破格の大ヒットで世界を席巻した『ライオン・キング』の始まりの物語、『ライオン・キング:ムファサ』がいよいよ12月20日(金)に公開を迎えます。描かれるのは、シンバの父で偉大なる王・ムファサと、兄ムファサを妬み殺した弟のスカーという、光と影、正反対の道を進むことになった兄弟の知られざる過去です。そもそもムファサとは何者だったかを振り返るとともに、本作で描かれるエモーショナルな兄弟の絆に迫りました。(数字は Box Office Mojo 調べ、1ドル150円計算)(編集部・市川遥)
ムファサとは何者?
『ライオン・キング』でのムファサは、動物たちの王国プライドランドを治める王。“自然界の命は大きな環で繋がっている”という「サークル・オブ・ライフ」の理念を体現しており、無駄な殺生を良しとせず、あらゆる動物を大切にしているため、野生動物たちからも尊敬される偉大な王です。
王位継承者であるシンバに「守るのが王の務め」「手に入れることばかり考えるな。真の王は与えることを考えるのだ」と説く姿は強く、気高く、美しく、まさにすべての動物たちの上に立つべき存在といえるでしょう。それでいて、やんちゃなシンバが危険を冒した際にはきちんとたしなめた上で、ユーモアも忘れずにケアするという“友達みたいなパパ”な一面も。ムファサに向けられたシンバの視線と声に、ありったけの尊敬の念と愛情が込められているのも納得です。
一族の厄介者として誰もが見放しているスカーに対しても「あれでもわが弟」と追放せずに居場所を与えていますが、ムファサに屈折した思いを抱いているスカーは非情な策略を巡らせ、ついには兄の命を奪うことに。スカーの罠とは露程も思わず、峡谷で暴走するムーの大群から身を挺してシンバを救い出し、自らも間一髪崖に飛び付いたムファサ。崖の上にいたスカーに「助けてくれ!」と懇願するも、前足に爪を立てられ谷底へと突き落とされる場面は、『ライオン・キング』でも屈指のショッキングなシーンです。最後の最後までスカーを信じていたムファサが受けた衝撃の大きさに、多くのファンが胸を痛めました。
子供時代は超仲良し!道を分かつことになる兄弟の絆が切なすぎる
『ライオン・キング』ではすでに偉大な王となっていたムファサですが、その過去を描く『ライオン・キング:ムファサ』では彼が実は孤児で、同じく子ライオンである王子のタカによって群れに迎え入れられていたことが明らかになります。そしてそのタカこそが、後に左目に傷を負って呼び名が変わり、最終的にはムファサの命を奪うことになるスカーなのです。
川を流されていた孤児のムファサが崖に飛び付き、「助けて!」と崖の上にいいたタカに助けを求める場面は、『ライオン・キング』のあのシーンと重ね合わせると超エモーショナル。ムファサはその時タカに救われていたからこそ、死の直前までタカ/スカーを信じていたのでしょう。「兄弟が欲しかったんだ!」とサバンナをはしゃぎ回る純真無垢なムファサとタカの絆がキラキラと輝けば輝くほど、一頭は孤児から王への道を突き進み、また一頭は王子から一族の厄介者へと転落していくという兄弟の非情な運命が切なく胸に迫るのです。
メガホンを取ったのはアカデミー賞作品賞受賞作『ムーンライト』の秀英バリー・ジェンキンス監督で、『ライオン・キング』を155回観たという監督を筆頭に、本作に携わった全員が『ライオン・キング』のキャラクターたちを深く愛していたといいます。だからこそ、崖のシーンの悲しき対比を筆頭に、『ライオン・キング』ファンに刺さるシーンが満載なのです。シンバのように危険を顧みない強情な子ライオンだったというムファサの子供時代、失敗に終わったというスカーからムファサへの挑戦、スカーの左目の傷の由来、後に王妃となるサラビとの関係など、『ライオン・キング』で前提としてだけ提示されていた過去を本作でついに目撃できるのは胸アツすぎる体験。『ライオン・キング:ムファサ』を観てはじめて、『ライオン・キング』の物語は本当の意味で完成するのです。
ムファサと同じ絶対王者!キング・オブ・エンターテインメントな『ライオン・キング:ムファサ』
孤児から王へと運命を切り開いた絶対王者のムファサにふさわしく、本作はまさにキング・オブ・エンターテインメントというべき仕上がりです。監督は前述の通り『ムーンライト』と『ビール・ストリートの恋人たち』でアカデミー賞を騒がせたバリー・ジェンキンスで、音楽はミュージカル「ハミルトン」を筆頭に、ディズニー映画『モアナと伝説の海』『ミラベルと魔法だらけの家』でも名曲の数々を生み出してきたリン=マヌエル・ミランダと死角はありません。前作でエルトン・ジョンらが手掛けた「サークル・オブ・ライフ」「ハクナ・マタタ」「愛を感じて」に匹敵する楽曲の数々が魂を揺さぶります。
また、ハイクオリティーなCGで実現された実写もアニメーションも超える全く新しい映像世界を彩るべく、実力派の豪華キャストを集めた「超実写プレミアム吹替版」も制作。偉大なる王への道を突き進むムファサ役は尾上右近、反対にダークサイドへ堕ちていくタカ役はTravis Japanの松田元太、新天地を目指すムファサとタカの群れを執拗に追い回す冷酷な敵ライオン・キロス役は渡辺謙が務めており、一流の演技力と歌唱力を兼ね備えた彼らが日本語で命を吹き込んだことで、切ない兄弟の絆の物語が一層ダイレクトに心に響きます。見逃し厳禁のキング・オブ・エンターテインメントをぜひ劇場で!
映画『ライオン・キング:ムファサ』は12月20日(金)より全国公開 公式サイト 劇場情報
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