【CJC=東京】進化論の基本書とも言えるチャールス・ダーヴィンの「種の起源」発表150年を記念して、17万部も全米の各大学で無料配布する計画が立ち上がり、約1200人が動員される、というので注目された。しかし種明かし的なことがその裏にあることがわかった。進化論に反対する福音派伝道者レイ・コンフォート氏が執筆した「特別紹介」も収容されているのだ。ヒトの起源と自然の成長に関し、ダーヴィンの主張に反論を加えたもの。
無料配布計画が明らかにされると、無神論者の間に怒りが高まり、無神論と進化論の権威とされるリチャード・ドーキンズ氏(カリフォルニア大学教授)に働きかけて、50ページもの「特別紹介」を剥ぎとってもらうよう呼び掛けることになった。
コンフォート氏は、ウェブ・サイトで「ドーキンズ教授が、私の紹介など全く問題ではないと言いながら、大学生にそれを剥ぎ取るように言うとはおかしなことだ。もしもわたしが、彼の言うように『愚か者』なら、わたしの書いたものも愚かということになる。なぜ彼がそんなに心配するのだろうか。やり過ぎではないか」と述べている。