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SNSで話題のオキシ漬けを検証! オキシクリーンでいろんな汚れを落としてみた

公開日:2018年1月30日

気になる「オキシ漬け」の実力とは?

巷で「洗浄力と消臭効果がすごい!」「万能すぎて笑える!」と大評判の「オキシクリーン」。アメリカ生まれの酸素系漂白剤として本国で2,000万本以上を売り上げており、日本においてはコストコユーザーの口コミで人気に火がついた。

漬けておくだけで汚れがスッキリ落ちるという手軽さから「#オキシ漬け」のハッシュタグで拡散されまくっている。塩素や蛍光剤を含まない(日本版オキシクリーンには界面活性剤も入っていない)エコ洗剤として、ナチュラルクリーニング派にも注目されている。

ネット上には「オキシクリーン」の洗浄力を検証するブログがあふれているが、実際のところはいかがなものか。百聞は一見にしかず。編集部でも自分で確かめてみようと思い立ち、さまざまな汚れに「オキシ漬け」で挑んでみた。

「#オキシ漬け」のハッシュタグで拡散されまくっているオキシクリーン「#オキシ漬け」のハッシュタグで拡散されまくっているオキシクリーン
オキシクリーン

日常でありがちな汚れ6種 vs「オキシクリーン」

1月下旬の晴れた昼下がり。南に大きな窓のあるキッチン(室温18.2℃、湿度48%)で検証スタート。

用意した汚れは写真上段左から、カレー、ケチャップ、醤油、写真下段左から、ファンデーション、自転車タイヤ痕、ボールペンのインク)。使用した布は生成りのシーチング(薄手の木綿生地)。

条件をそろえるため、全ての汚れを同じ布に付着させてみた条件をそろえるため、全ての汚れを同じ布に付着させてみた
条件をそろえるため、全ての汚れを同じ布に付着させてみた


カレー、ケチャップ、醤油の汚れはティースプーン1杯分を布に垂らし、人差し指でクルクルと塗り広げたもの。カレーは〝2日目のカレー〟なので具材の色素や油分がたっぷり溶け込んだ状態と思われる。ケチャップはボトルをよく振って上澄みを解消してから塗布。醤油は数日前から醤油さしに入っていたものだ。

服に付いたら厄介な汚れNo.1のカレー服に付いたら厄介な汚れNo.1のカレー
服に付いたら厄介な汚れNo.1のカレー
残り少ないケチャップって無理やり出そうとすると飛び散るよね……残り少ないケチャップって無理やり出そうとすると飛び散るよね……
残り少ないケチャップって無理やり出そうとすると飛び散るよね……
醤油さしからの登板ゆえ、少し酸化した状態と思われる醤油さしからの登板ゆえ、少し酸化した状態と思われる
醤油さしからの登板ゆえ、少し酸化した状態と思われる

ファンデーションはKATEミネラルマスクBBクリーム[やや濃い目のオークル]を使用。上段は小指先くらいの量をチューブから布に出した後、人差し指でスッと伸ばした状態。ここまで派手にファンデーションをつけてしまうシチュエーションはないと思うが、今回は「オキシクリーン」の洗浄力を測るために〝汚れ増し気味〟で。

ファンデーションはチューブ容器から直接ブニュっと出して……ファンデーションはチューブ容器から直接ブニュっと出して……
ファンデーションはチューブ容器から直接ブニュっと出して……
人差し指で強めに拭ってみた人差し指で強めに拭ってみた
人差し指で強めに拭ってみた


下段は人差し指に残ったファンデーションを軽く擦りつけたの図。満員電車でギュギュッと押されて、隣の人のシャツに顔が当たっちゃった場面をシミュレーションしながら……。

分かりやすいように濃いめのファンデで検証分かりやすいように濃いめのファンデで検証
分かりやすいように濃いめのファンデで検証

自転車タイヤ痕は布を直接当てて強めに擦りつけた。マキシスカートで自転車に乗った時に、スカート裾がタイヤに巻き込まれちゃったことを思い出しながら……。

油汚れと泥汚れのマリアージュ、それが自転車タイヤ痕油汚れと泥汚れのマリアージュ、それが自転車タイヤ痕
油汚れと泥汚れのマリアージュ、それが自転車タイヤ痕
自転車スタンドを蹴り損ねてもスニーカーにこんな汚れが付くはず……自転車スタンドを蹴り損ねてもスニーカーにこんな汚れが付くはず……
自転車スタンドを蹴り損ねてもスニーカーにこんな汚れが付くはず……

ボールペンはゼブラSARASA CLIP 0.7(黒・赤)を使用。上段は布に直接強めに書いた。下段は人差し指にインクをつけてから布に軽く擦りつけた。最近は超速乾のものも販売されているが、今回はあえて汚しやすいタイプで検証。

ボールペンのジェルインクは乾く前に触ってしまうと服や手を汚しがちボールペンのジェルインクは乾く前に触ってしまうと服や手を汚しがち
ボールペンのジェルインクは乾く前に触ってしまうと服や手を汚しがち
(上)ペンケースの中はこんな汚れだらけ (下)取材から帰ってきた時の袖口は大抵こんな感じ(上)ペンケースの中はこんな汚れだらけ (下)取材から帰ってきた時の袖口は大抵こんな感じ
(上)ペンケースの中はこんな汚れだらけ (下)取材から帰ってきた時の袖口は大抵こんな感じ

汚れをつけた順番は、自転車タイヤ痕⇒醤油⇒カレー⇒ケチャップ⇒ボールペン⇒ファンデーション。6種全ての汚れを用意するのにかかった時間は約15分。ファンデーションをつけ終えてから30分ほど放置してみた。

次は実際に〝オキシ溶液〟を汚れに付けて実験してみた。果たしてその結果は……!?

汚れに〝オキシ溶液〟を直接つける方法で検証

「オキシクリーン」のボトルに記載されている〝シミぬきの場合〟を参照し、60℃の湯0.5リットルと「オキシクリーン」キャップ1/8杯で〝オキシ溶液〟を作成。

キャップ1杯=約28gとのことなので、今回は約3.5gだけ使う形だ。あらかじめ「オキシクリーン」を振り入れた計量カップに500ccの湯を注ぎ、溶け残りがなくなるまで泡立て器でしっかりかき混ぜた。

計量カップ、オキシクリーン、アルミ製バット計量カップ、オキシクリーン、アルミ製バット
計量カップ、オキシクリーン、アルミ製バット
キャップ1/8杯はこのくらいキャップ1/8杯はこのくらい
キャップ1/8杯はこのくらい
給湯器を60℃に設定給湯器を60℃に設定
給湯器を60℃に設定

用意しておいたバットの上に汚れをつけた布を広げてスタンバイ。〝オキシ溶液〟が汚れに直接かかるように注入した。

オキシ溶液を注入する直前の様子オキシ溶液を注入する直前の様子
オキシ溶液を注入する直前の様子

なんと、注いだ直後から上段右の醤油の汚れは見えなくなった! そして、なぜかカレーはピンク色に変化した。

オキシ溶液を注入するとプツプツと小さな泡が現れたオキシ溶液を注入するとプツプツと小さな泡が現れた
オキシ溶液を注入するとプツプツと小さな泡が現れた

〝オキシ溶液〟を注いでから10分経過。「オキシクリーン」のボトルに〝5~10分程置きます〟と記載されているので、「オキシクリーン」でのシミ抜き作業の目安は10分と思われるが、汚れが目視で見えなくなったのは醤油だけ。

オキシ溶液注入後10分の様子。泡は少なくなっているオキシ溶液注入後10分の様子。泡は少なくなっている
オキシ溶液注入後10分の様子。泡は少なくなっている

〝オキシ溶液〟を注いでから30分経過。カレー、ケチャップは汚れが薄くなり、醤油にいたっては跡形もなくなった。しかし、ファンデーション、自転車タイヤ痕、ボールペンの汚れはあまり変化が見られない。すっかり湯温も冷たくなっているので(オキシクリーンの効果が発揮されるのは40~60℃とのこと)、この状態で引き上げることにした。

オキシ溶液注入30分後の様子。泡はすっかりなくなり、湯温も30℃くらいに冷めてきたオキシ溶液注入30分後の様子。泡はすっかりなくなり、湯温も30℃くらいに冷めてきた
オキシ溶液注入30分後の様子。泡はすっかりなくなり、湯温も30℃くらいに冷めてきた

布に〝オキシ溶液〟のヌルヌルした感触が残っているので、軽くすすいでみた。シンクの蛇口から40℃のぬるま湯をチョロチョロ流しながら、布を擦り合わせたりせず、湯の勢いだけですすいでいると、自転車タイヤ痕の一部(軽い泥汚れ!?)が落ちた。アッという間の出来事で写真に収めることはできなかった……。

ヌルヌルが取れた時点ですすぎを止め、濡れたままの布を絞らずに、晴天の室外にて3時間ほど自然乾燥させてみた。

カレーは黄色いシミが少し残った。ケチャップはうっすらオレンジ色のシミは残ったが凝視しないと確認できない程度。

醤油は肉眼では確認できないくらいキレイに落ちた。

ファンデーションは変化なし。

自転車タイヤ痕は強く擦れた箇所はうっすら残った。

ボールペンは全体的に色が薄くなり、指で軽く擦りつけた汚れは見えにくくなったが、直接書いた筆跡はしっかり残った。赤ペンのほうが若干落ちやすいように感じた。

〝オキシ漬け〟から引き上げた後、ぬるま湯ですすぎ、自然乾燥させた状態〝オキシ漬け〟から引き上げた後、ぬるま湯ですすぎ、自然乾燥させた状態
〝オキシ漬け〟から引き上げた後、ぬるま湯ですすぎ、自然乾燥させた状態

検証まとめ

検証結果発表|オキシ漬け検証結果発表|オキシ漬け
検証結果発表|オキシ漬け

・ケチャップ、醤油、軽い泥汚れには効果絶大! 擦り洗い不要なので生地を傷める心配もナシ
・カレーやファンデーションなど、強い油汚れに対しては効果が出にくいと感じた
・自転車タイヤ痕、直接書き込んだボールペンのインクなど、圧力をかけて擦ったものも落ちにくかった
・ボトルの説明をよく読み込んだら「初めに汚れを拭き取り」と記載されていたので、汚れをある程度拭き取ってから検証したら違う結果になったかも知れない
・熱伝導率の高いアルミ製バットを使用したため、オキシ溶液の温度が急速に冷めてしまったので、オキシクリーンの効能を十分に引き出せなかった可能性も否めない

以上がオキシ漬けの結果だ。よくある汚れだが、やはりものによって落ちやすい、落ちにくいものがあるようだ。オキシクリーンの特徴をしっかり理解して、汚れに合わせて使い分けよう。

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文=野中かおり

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