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【住む街ガイド】小説『男ともだち』の舞台・下京区河原町はディープで大人な街だった

公開日:2017年12月11日

小説『男ともだち』の舞台・京都市下京区河原町の住みやすさを調べてみたら、ディープな京都で過ごす大人な時間が見えた

男ともだち 千早 茜・著 734円 文春文庫男ともだち 千早 茜・著 734円 文春文庫

男ともだち
千早 茜・著 734円 文春文庫

『男ともだち』のあらすじ

恋人より愛人より自分を理解してくれる男ともだち。仕事は順調、恋人も2番目の彼もいる神名葵。ある日、学生時代から「特別な存在」だったハセオから連絡があり7年ぶりに再会するが……。誰よりも自分を知っている、理解してくれている男ともだちとの関係に、ため息必至の直木賞候補作。

舞台装置のようにほの見える京都の街

恋人、愛人、そして腐れ縁のような「男ともだち」。三十路まぎわの主人公・神名葵が、男たちの間で足掻きつつも日々を突き進む。その舞台になっているのが京都の河原町周辺だ。物語の中で具体的な地名や店名が綴られることはわずか。だからこそ数少ない描写されたシーンの場所には重い意味がある。

男ともだち・ハセオと待ち合わせた四条河原町交差点近くのカフェ、不倫関係の真司と過ごす三条木屋町のラブホテル。どれも特定のものではないが、地名がイメージに深みを与える。時にはディープな、タウンガイドにない京都がストーリーの中で垣間見えてくる。

小説に登場するスポットを歩いてみよう!

スポット①:四条大橋

日が暮れると雰囲気がさらにいい四条大橋からの眺め日が暮れると雰囲気がさらにいい四条大橋からの眺め

日が暮れると雰囲気がさらにいい四条大橋からの眺め

「―――鴨川沿いにびっしりと並んだ飲食店の灯が煌々と街を彩っている」
7年ぶりにハセオと会う主人公・神名が通った橋。この小説は夜の情景が多い。遊歩道に人があふれる昼間とは全く違った印象だ。

●住所:京都市下京区斎藤町 鴨川
●アクセス:京阪本線祇園四条駅から徒歩すぐ

河原町をますます好きになる イチオシスポット

アップスクラブ

木屋町の路地にあるバー、アップスクラブ木屋町の路地にあるバー、アップスクラブ

木屋町の路地にあるバー、アップスクラブ

名物バーテンダーのドリーさんが作るカクテルは見た目も味も大人の味名物バーテンダーのドリーさんが作るカクテルは見た目も味も大人の味

名物バーテンダーのドリーさんが作るカクテルは見た目も味も大人の味

木屋町の路地にある雑居ビルの4階という、一見の観光客が迷い込みようがないディープなソウルバー。地元では名物バーテンダーのドリーさんを知らない人は「モグリ」と言われる有名どころなのだ。

●住所:京都市中京区六角通河原町東入ル山崎町238-2河原町六角ビル4F
●アクセス:京阪本線三条駅から徒歩4分
●TEL:075-255-0706
●営業時間:19:30~翌5:00
●定休日:月曜

河原町周辺の暮らしやすさについて

JRの京都駅からはやや離れていて、距離は短いが電車では乗り換えが必要。市営バスが充実しているのでそちらを使う方が便利だろう。大阪方面へは始発駅である阪急河原町駅から一直線、約48分だ。京都の中心と言える繁華街で、買い物は徒歩圏で不自由しない。盛り場のため治安面で不安を感じる人もいるかもしれないが、人通りが多く明るい分、夜でも安心して歩ける、という面もある。

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文=上田泰久
写真=桂 伸也

 

※「CHINTAI2017年9月号」の記事をWEB用に再編集し掲載しています
※雑誌「CHINTAI」2017年11月24日発売号の特集は「賃貸DIY」。こちらから購入できます(毎月24日発売)
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