ロシア兵、合流する北朝鮮兵に懸念 ウクライナ軍が傍受音声公開
キーウ(CNN) ロシア兵が北朝鮮兵の指揮体制や、弾薬や装備品の提供状況を巡って懸念の声を上げていることが、ウクライナ国防省情報総局によって入手された25日公開の傍受記録で明らかになった。
ロシア兵は合流する北朝鮮兵について軽蔑をあらわに言及しており、「くそ中国人」と呼んでいる場面もある。北朝鮮の部隊には「K大隊」のコードネームが付与されている。
ウクライナ国防省情報総局によると、この音声は10月23日夜、暗号化されたロシアの通信チャネルから傍受された。
ウクライナが一連の傍受記録を分析したところによると、10月24日午前にはロシア西部クルスク州の野営地一帯で、北朝鮮兵の移動が予定されている。クルスク州では今年、ウクライナ軍が奇襲侵攻を仕掛けた。
傍受記録からは北朝鮮兵30人につき通訳1人、上級将校3人を付ける計画も明らかになった。
ロシア兵の一人は「唯一理解できないのは、30人につき3人の上級将校を付ける(必要がある)という点だ。どこから将校を連れてくるのか。私たちが引っ張り出さねばならないだろう」と述べている。
別の抜粋では「明日、77人の大隊指揮官が到着する。指揮官や副指揮官といった面々が名を連ねている」と述べる兵士の声も聞こえる。
これに先立ち国防省情報総局は24日、ロシアのクルスク州で北朝鮮兵の一団が確認されたと明らかにしていた。ウクライナ国境に接するクルスク州では今も軍事作戦が続いている。
国防省情報総局はSNSテレグラムの公式アカウントで、ロシア極東で訓練を受けた北朝鮮兵の一部がロシア西部の同州に向かっているとも説明した。