デンマークのマルグレーテ女王が退位を発表、在位52年 皇太子に譲位
(CNN) デンマークのマルグレーテ女王(83)は12月31日、恒例の大みそかのテレビ演説で、1月14日に退位すると発表した。長男のフレデリック皇太子に譲位する。
マルグレーテ女王は昨年2月に受けた背中の手術に言及しながら決断に至った経緯を説明。「あと2週間で、即位して52年になる」と指摘し、そうした在位年数が自身に影響を与え、病気も増え、昔と同じように多くのことはできないと理解を求めた。
2月の手術をきっかけに、責務を次世代に引き継ぐ時期について考えるようになったことを明らかにし、「今が適切な時だと判断した」と述べた。
そして「最愛の父の後を継いで52年となる1月14日に退位する。王位をフレデリック皇太子に継承する」と宣言した。
マルグレーテ女王は、父フレデリック9世の死去に伴い、1972年1月14日に即位した。
英国の女王エリザベス2世が2022年に死去してからは、欧州で最も在位の長い君主となっていた。
デンマーク首相府は声明で、フレデリック皇太子が1月に国王フレデリック10世として即位すると発表した。王位継承評議会後に、首相が首都コペンハーゲンにあるクリスチャンスボー城で王位継承を宣言する見通し。
デンマークの王室は、憲法の下で限られた役割を担っており、権力は議会に委ねられている。君主は重要な大使の役割を果たし、新たに制定される法律にも署名する。