ISIS、メンバー21人を処刑 スパイ行為への疑念拡大か
ISISの内部事情に関する共著書があるマイケル・ウィース氏は、「ISISは数カ月のうちに戦争相、ナンバー2だった幹部、石油相を相次いで失った」と指摘する。同氏が離反者とのインタビューで聞いた話によると、シリアのアサド政権、イラクの情報当局やクルド人、ロシアあるいは有志連合を構成する仏、英、米国の工作員らがスパイ行為を仕掛けているのではないかという強い疑念が、ISIS全体を覆っているという。
ISISの最近の宣伝ビデオからは、内部抗争の兆候やスパイ志願者への警告を読み取ることができる。
例えばある映像は、ISISが本拠を置くシリア北部ラッカでスパイとされるメンバーらが十字架に縛りつけられ、群衆の前で撃たれる場面を映し出した。また別の映像では、仲介人から金を受け取って有志連合向けの情報を渡したと告白した男たちが車ごと爆破された。
ISISの宣伝誌は先月、ISISに潜入して戦闘員数人の殺害を手助けしたロシア人女性が拘束され、処刑されたと伝えている。