トランプ氏、米軍再編へ大統領令 トランスジェンダー禁止やワクチン接種拒否で除隊の兵士の復職
(CNN) トランプ米大統領が27日、米軍の再編に向け、四つの大統領令に署名した。ホワイトハウス当局者2人がCNNに明らかにした。四つの大統領令の中には、トランスジェンダーの人たちの従軍の禁止や、DEI(多様性、公平性、包摂性)に関連したプログラムの撤廃、新型コロナウイルスのワクチン接種を拒否したことで除隊させられた兵士の復職などが含まれる。
今回の大統領令については、米紙ニューヨーク・ポストが最初に報じた。米国防総省をめぐっては、トランプ氏が国防長官に指名したピート・ヘグセス氏が25日に長官に就任していた。ヘグセス氏はかねて、DEI慣行の廃止や「woke(意識高い系)」の要員の排除など、米軍に大きな文化的改革をもたらす計画があると述べていた。
ヘグセス氏は27日、国防総省に到着後、記者団に対し、「さらに大統領令が出される」と述べた。
トランプ氏は第1期政権の2017年にトランスジェンダーの兵士の入隊を禁止したが、この禁止令は21年に当時のバイデン政権が撤回していた。
トランプ氏は先週、大統領就任直後に出した大統領令で、21年のバイデン政権の撤回措置の取り下げを指示していた。ホワイトハウス当局者によれば、今回新たに出される大統領令ではさらに踏み込み、性別の代名詞に関する新たな基準の概要を説明し、精神的・肉体的な準備の面で、トランスジェンダーの軍人の入隊を禁止することが必要だと明記する予定だという。
二つ目の大統領令は、米軍におけるDEIに関するあらゆる「差別的」な政策を禁止する。ヘグセス氏によれば、米軍におけるすべてのDEIの慣行が内部調査の対象となる。
三つ目の大統領令はヘグセス氏に対し、新型コロナのワクチン接種を怠ったことでこれまでに除隊された現役および予備役の兵士の復職を指示する。
四つ目の大統領令では、米国のための「次世代」のミサイル防衛システムを製造する手続きを開始する。