イランによるイスラエル攻撃、「すぐにでもあり得る」 バイデン米大統領
ワシントン(CNN) バイデン米大統領は12日、ホワイトハウスで記者団に対し、イランによるイスラエル攻撃は「すぐにでもあり得る」との認識を示した。
バイデン氏はイランによるイスラエル攻撃がどの程度差し迫ったものなのか聞かれ、「機密情報には立ち入りたくないが、私の予想ではすぐにでもあり得る」と述べた。
現時点でのイランに対するメッセージは何かとの質問には、「やめろ」と回答した。
室内の報道陣からさらなる質問が飛ぶと、バイデン氏は演壇に戻り、米国はイスラエル防衛に「全力を尽くす」と表明。「我々はイスラエルを支援する。イランが成功することはない」とも述べた。
中東の地域紛争が拡大する懸念が高まる中、米国はイランによるイスラエルへの大規模報復攻撃に警戒を強めている。
ホワイトハウスも同日、イランが攻撃に踏み切る「現実の」「信頼し得る」「実行可能な」脅威が依然残っていると指摘した。イスラエルは先週、シリアにあるイラン大使館領事部を攻撃し、イラン軍幹部3人が死亡していた。
バイデン氏は今週、イランがイスラエルに対する「大規模攻撃」を示唆していることを明らかにしており、国家安全保障チームから随時最新情報を受け取っている。
米国や英仏などはイランの脅威が高まる状況を受け、政府職員に対する新たな渡航ガイドラインを発表した。
米当局者2人はCNNに対し、米国は可能ならイスラエルに対し発射された兵器をすべて迎撃する方針だとしている。
紅海に展開する米海軍はこれまでも、イエメンの反政府武装組織フーシが発射した長距離ミサイルを迎撃してきた。発射地点によっては、イラクやシリアの駐留米軍もイスラエル北部を狙うドローン(無人機)やロケットの迎撃を担う可能性がある。