人間の脳がソナーとなる、という非現実的な設定も好評を得にくい一因でしょうか。第二次世界対戦末期、日本人が乗り込む潜水艦が米軍による原爆首都投下を阻止すべく太平洋へ向かう、というストーリーです。
邦画「ローレライ」のコミカライズ。映画では、潜
水艦の水中爆発シーンなどに「宇宙戦艦ヤマト」(映像)へのリスペクトが表現されているとか。
本作の作画を担当したのは、これが長編連載初体験という若手の漫画家さんだそうです。ああ、なるほど。と妙に納得しました。決して洗練されてはいませんが、それを補って余りある初々しいパッション、努力や苦心が、最終話まで読ませてくれます。
印象に残ったのは、主人公がふと関わった母子の上に、原子爆弾が投下されたシーン。戦争漫画の中には、ゲームのようなシュミレーションに終始するものもありますが、本作では製作者なりに人間ドラマに奥行と幅を持たせようと頑張っており、好感が持てました。
原子爆弾や戦争に興味や知識のある方。映画をご覧になった方。読んでみてください。
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