90年頃に描かれた作品の様で、私と同年代の方は作中の雰囲気に懐かし〜い!と思われると思います。
もちる先生の絵がカワイイし、マッハ号やらネズミさんやら愛らしいキャラクターも出てくるのでハートフルコメディなんだろうなと思って読み始めまし
た。
もちろんハートフルでコメディ要素もあるのですが、読み進めるともちる先生が描かれているのは別の部分だと気付かされます。
和好(わずか)ちゃんが中学に入って、先生と出会ってからのエピソードは特に考えさせられる。
ズシンと心に来ました。
子どもが読んでも、大人が読んでも、それぞれに響くと思います。
大人になるって何だろう。
世の中って何だろう。
子どもの頃は、大人は分かっているもんだと思ってた。
大人になったら、益々分からなくなっていた。
そんなモヤモヤに、小山内先生の言葉や存在が沁みました。
普遍的で重みのあるテーマを上げつつも、ハートフルで優しく前向きな気持ちになれる。
和好ちゃんを取り巻く、マッハ号、マッハ号、太一の3人の関係がまた良いのです。
目立つ作品ではないけれど、色褪せない名作とはこういう作品を言うのかなと感じました。
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