初見のサンプルで、独特の世界観と個性の強い絵(最初目の下のラインが仮面かと思った/笑)にどこか拒絶感に似た物を感じたのですが、何故でしょう…何回もサンプルを見てしまう。妙に癖になる。
それなら買ってしまえとお買い上げ
…うん、当た
りでした!
それでもやっぱり絵がネックで、やりたい事は分かる画風なんだけど個性が立ち過ぎて哲学的にすら感じて鼻を突き、ストーリーの湿度もあって当初はちょっとしんどかった。
でも、これまた不思議なもので、その個性が癖になるんです(笑)
何回読み返しただろう。一時毎日読んでました(笑)
ストーリーの組み立てがキッチリカッチリ筋道立てて組まれているのもあるからでしょう。ある意味几帳面な組み立てです。良い意味で非常に分かりやすい。
(途中出て来る年数の計算がちょっと意味が分からなかったですが…。)
内容は戦後の殺伐とした時代背景の闇組織の中でのお話です。暗殺シーンがあったり重く湿度のある設定で『人』と『情念』が根流にあるんじゃないでしょうか。
フィルムを見ている様な錯覚を覚えます
重さもあってかどこか画面が上品なんです。
賑やかしさや華やかさとは対極の『大人の画面』という感じ。
押井守氏を彷彿させる絵的世界観を感じました(あくまで私は)
Hは後半にアリでしつこくないですが、色香があります。葵(受)の脆い瑞々しさと七青(攻)の大人のフェロモンが何とも芳しい
そして本編ラストの一コマと表紙のリンクが胸に来ました。
サンプルを読んで絵や内容に抵抗が無ければ一読をおすすめします…絵に抵抗があった私から是非と…(笑)
今ではこの作者さんの一ファンでありたいと思っています。
◎内容☆☆☆☆☆
◎絵☆☆☆☆
◎Hの傾向=後半の盛り上りで。描写は丁寧で下品さがないのに色香がある。しつこさや水分やねっとり感は無し。
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