今日は国際ガールズデー。この作品を読んだら鼓舞されるようなところがあった。笑いながら読み進められる。
女子には世の中何かと制約が多いものだが、難なく乗り越えていく驚異のバイタリティや、チャレンジャー精神の持ち主の主人公志乃。彼女は、女の子
らしく、という育てられ方をせずに男の子(のよう)であれと父親からも望まれてきた生育環境の設定で、時代背景のしがらみをこの作品が前提に於いてあっさり断ち切っていたのは上手かったと思う。女の子らしさイコール料理上手など含め家事が得意、との構図を、全く主人公のロマンスの要素としなかったのに、ダニーにブレが無いこともまたストーリーの力強さになっている。16歳登場シーンから、人が女性「らしさ」に求めるものは彼女に何一つ無くても志乃とダニーのロマンスが成り立つ。
無謀、無鉄砲、とも見える彼女の行動力、頭の警報鳴った場合でも身体を張って危険に飛び込む勇ましさが、作品をおもしろおかしくハラハラもさせつつぐんぐん転がしていく。自由過ぎるストーリー展開が魅力。あり得ないなどと突き放すのは野暮の極み、彼らの、前に進む心意気、その恐ろしいほどの不屈ぶりは見習いたくなってくる。
北海道が何度も舞台になっているが、作品の何処を取っても土地を問わない開拓者精神が、彼らから感じる。
ダニーほかキャラ達の顔が何回か同一感薄いときが。
憎まれキャラがのちのちそういうポジションでもなくなることは長期連載にありがちなパターンだが、その利用は経過描写を納得的に織り込まないと、読み手はあんなことまでされたのに、と割り切りにくい、とは思う。
漫画はこうでなくちゃ、と思わせるストーリーの奔放さが魅力で、世間が狭すぎるといおうか、ピンチ脱出が甘いというか、ご都合の堂々たる振りかざしが却ってサッパリと小気味よい。読んでいて大和和紀先生の力業エネルギーが最後まで枯れなかったのを見届けて、私も楽観的に生きたいと、先のことを憂えて飛び込まぬ臆病など、吹き飛ばして貰ったように感じている。
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