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「Warframe」アートディレクターへのメールインタビューを掲載。最新アップデートの裏側と独占入手したコンセプトアートを公開しよう
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印刷2021/09/29 15:00

インタビュー

「Warframe」アートディレクターへのメールインタビューを掲載。最新アップデートの裏側と独占入手したコンセプトアートを公開しよう

 Digital Extremesがサービスを展開しているオンラインアクション「Warframe」PC / PS5 / PS4 / Xbox Series X / Xbox One / Nintendo Switch)で,Prime Accessの最新バージョン「Nidus Prime Access」が2021年9月8日に配信された。

画像集#004のサムネイル/「Warframe」アートディレクターへのメールインタビューを掲載。最新アップデートの裏側と独占入手したコンセプトアートを公開しよう

 イベント「TennoCon 2021」にて,モバイル版と全プラットフォーム間でのクロスプレイを準備中であることが発表されるなど,8周年を迎えた2021年も話題に事欠かない本作,メジャーアップデートも定期的に行われ着実に進化を続けている。

 今回,4Gamerは,そんな本作のアートディレクターであるGeoff Crookes(ジェフ・クルックス)氏にメールインタビューを実施し,最新アップデートとなる「Nidus Prime」のセールスポイントおよび開発の裏側を語ってもらった。メールインタビューのため一問一答の形にはなってしまうが,ぜひ読み進めてもらいたい。また,最新のコンセプトアートも独占入手することができたので,こちらも併せてチェックしてほしい。




4Gamer:
 簡単な自己紹介と,Warframe開発における役割を教えてください。

ジェフ・クルックス氏:
 ジェフ・クルックスと申します。Digital ExtremesのWarframeコンテンツチームを,同僚の助けを借りながら統括しています。
 経歴としては,Digital Extremesに入社して20年になりますが,最初はコンセプトアーティストとして働き,「アンリアルトーナメント 2003/2004」「Unreal Championship」のテクスチャ制作を担当したのち,「Dark Sector」とWarframeのアニメーションディレクターに昇進しました。
 現在の役割としては,コミュニティやほかの開発チームと密接に協力しながら,Warframeのキャラクター,アートワーク,環境,武器などのデザイン,制作,アニメーションを行う,大規模で多様性に富んだチームを率いています。
 私たちは常にプレイヤーからのフィードバックや洞察に耳を傾け,クリエイティブな思考の向上に役立てています。また,単にゲームのためにクールなアートをデザインするだけでなく,プレイヤーの旅に対して非常に思慮深く情熱的になっているこのグループと一緒に仕事をするのが好きです。

画像集#006のサムネイル/「Warframe」アートディレクターへのメールインタビューを掲載。最新アップデートの裏側と独占入手したコンセプトアートを公開しよう

4Gamer:
 Warframeは当時,「ニンジャなら無料」のキャッチコピーが印象的で今でも高い知名度を誇るタイトルだと思います。開発者として,“日本”にどんなイメージを持っていますか?

ジェフ・クルックス氏:
 日本の文化は本作に大きな影響を与えており,私たちはその文化に大きな敬意を払っています。
 私は日本のゲームに大きな影響を受けて育ちましたが,それがデザインにも反映されています。とくにスタイルと機能の組み合わせが好きで,「メタルギアシリーズ」などのゲームには多大な影響を受けましたし,「デビルメイクライ」がゲーム業界に入るきっかけにもなりした。アニメーションを専攻していた学生時代に,デビルメイクライのデモを見て,カプコンがこのフランチャイズで何をやっているのかを知り,ゲームアニメーターとしてのキャリアを追求する決心をしたことを今でも覚えています。
 Warframeの初期のコンセプトを作ったとき……2004年にまでさかのぼりますが,私たちは「カナダのマンガ」を作ろうとしているのだと冗談を言っていました。そのくらい,日本のゲーム,アート,アニメーションがWarframeに与えた影響は計り知れないのです。

4Gamer:
 先日実装されたばかりの「Nidus Prime」は,どのようなコンセプトで開発したのでしょうか。

ジェフ・クルックス氏:
 Nidus Primeの制作過程やインスピレーションを見ると,キャラクターアーティストのMichael Brennan(マイケル・ブレナン)氏が参加してくれたことがとても幸運でした。Digital Extremesでは“Mynki”と呼んでいますが,彼はWarframeオリジナルのアートディレクター兼キャラクターリードで,オリジナルのNidusをデザインしました。彼は,Nidus Primeを実現するための創造的なプロセスにおいて,我々のチームがインスピレーションを得て視覚的に解釈できるような物語のアイデアを提示してくれました。

4Gamer:
 存在感のある新実装の装備ですが,設定のアイデア/デザインは何から着想を得たのでしょうか。

ジェフ・クルックス氏:
 武器はいつもクールで,武器担当のKaz Adams(カズ・アダムス)の仕事ぶりにいつも感心させられ,チーム内でも賞賛されています。装備品のアイデアやデザインに関しては,彼女がプロデューサーと一緒にアイデアを出し合い,初期のキャラクターアートワークを使って,理想的な武器やコスメティックのアクセントを創造していました。

画像集#001のサムネイル/「Warframe」アートディレクターへのメールインタビューを掲載。最新アップデートの裏側と独占入手したコンセプトアートを公開しよう
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4Gamer:
 アクション性の高いタイトルだけに,フレームや武器の動き・アニメーションにもこだわって制作していると思います。プレイヤーに注目してもらいたいポイントはどこになりますか。

ジェフ・クルックス氏:
 私たちは,Warframeがプレイヤーにとって素晴らしい外観と感触を持つようにしたいと考えています。基本的には,これらの要素が可能な限りシームレスに組み合わされ,うまく機能して,全体的なWarframe体験を高めるようにしたいのです。その結果,プレイヤーがアクション満載の世界に没頭でき,プレイしていて楽しく,画面を見ていて美しく,ゲームプレイが滑らかなゲームが完成しました。

4Gamer:
 アップデートに合わせて復活したイベント「疫病の星」作戦で,“最も残酷な武器”こと「Ghoulsaw」が入手できます。チェーンソーにも似たこの武器を制作するに至った経緯を教えてください。

ジェフ・クルックス氏:
 Ghoulsawの誕生は実に素晴らしい物語であり,Digital Extremesの開発チームが常にプレイヤーのフィードバックに耳を傾け,家庭でのゲームプレイをさらに楽しくするための設計変更に取り組んでいることを如実に示すものです。
 Ghoulsawは2017年11月に使用不可の武器としてお目見えし,Ghoul Rictusの武装として,Ghoul Bountiesで登場しています。Ghoul Rictusはノコギリに乗り,またそれを使って対抗する敵を斬ることができました。
 最初の「疫病の星」作戦のローンチ時に行われた開発ストリームでは,Ghoul Rictusが登場しました。「疫病の星」の発売前後に行われた開発発表会では,「Ghoulsaw」のプロトタイプを初めて公開しましたが,プレイヤーは瞬く間に「Ghoulsaw」に魅了されました。あまりにも興奮していたため,ストリームチャットでは多くのプレイヤーから,この新武器を戦闘にいつ使えるのかという問い合わせがあり,私たちはプレイヤーにそれを検討すると伝えました。
 それからしばらくして,開発中のGhoulsawをゲーム内で使えるようにするためのアニメーションを開発中のストリームで公開して,プレイヤーを驚かせました。プレイヤーは9月30日(日本時間10月1日3:00)まで開催される「疫病の星」作戦への参加報酬,そしてGhoulsawを手に入れることができます。

4Gamer:
 レヴナントの代替スキンも人気が出そうです。Debby Sheen氏がデザインとのことですが,氏を起用した理由は何だったのでしょうか。

ジェフ・クルックス氏:
 私たちは,フリーランスのアーティストであるDebby Sheen(デビー・シーン)と非常に長い関係を築いています。
 彼女はWarframeのダークで奇妙な世界を体現する素晴らしい作品を制作しており,Warframe TennoGenプログラムにも頻繁に参加してくれています。これは,Digital Extremesの開発チームが,コミュニティが作成したコンテンツの投稿を受け付け,それを審査したうえで選定してWarframeに実装し,クリエイターにはそのアイテムの有効期間中に購入されたすべての商品のロイヤリティを支払うという特別なプログラムです。
 プレイヤーとの関わりを深め,コミュニティの開発に参加する機会を与え,最終的には彼らの作品をゲームで見ることができる,とても素晴らしい方法です。私たちは,デビー・シーンの作品をいつも賞賛しており,これは彼女にとって完璧なものではないかと考えました。

4Gamer:
 新しくフレームや装備を追加する際の制作過程が気になります。最初に見た目のデザインを行ってから能力を決めるのか,あるいは先に設定を決めてからデザイナーが装備の見た目を考えるのか。どんなプロセスでデザイン決められるのでしょうか。

ジェフ・クルックス氏:
 興味深い質問ですが,私たちは新しいWarframeをデザインする際に決まったルールを持っていないので,本当にさまざまです。社内での明確なプロセスはなく,創造性を発揮してデザインします。
 あるときは,パワーセットのピッチを受け取り,それがとても気に入ったので,デザインプロセスを開始し,そこからすべての制作プロセスに影響を与えることがあります。また,コンセプトビジュアルからスタートして,それがパワーセットやアビリティのアニメーションのイメージに影響を与え,逆のプロセスになることもあります。
 「Xaku」のように,コミュニティのプレイヤーと協力してWarframe全体やパワーセットをデザインしたプロジェクトもありますが,これはそれ自体がまったく異なるプロセスでした。私たちは,ゲームを新鮮なアイデアで存続させるために,できる限り既成概念にとらわれないようにしています。

画像集#005のサムネイル/「Warframe」アートディレクターへのメールインタビューを掲載。最新アップデートの裏側と独占入手したコンセプトアートを公開しよう

4Gamer:
 Warframeは完成された世界観を持っており,さらに長期にわたって運営されているタイトルです。世界観を壊さず新しいデザインを生み出すのは大変ではないでしょうか?

ジェフ・クルックス氏:
 当社のクリエイティブ・ディレクターであるSteve Sinclair(スティーブ・シンクレア)は,「Warframeでは,私たちはテーマパークを建設しており,常に新しいアトラクションを追加して,パークをより大きくし,リピーターのお客様にも楽しんでいただけるようにしている」という,実に素晴らしい例えをしていました。
 ディズニーランドをはじめ,何十年も続いている主要なテーマパークは,何年経っても拡大を続けていますよね。私たちは,Warframeのコアな体験を損なうことなく,Warframeの世界観を同様に強化する方法でゲームを成長させる新しい方法を見つけようとしています。

4Gamer:
 今回の「Nidus Prime」制作の過程で特にこだわったポイントや,プレイヤーに注目してほしいところがあれば教えてください。

ジェフ・クルックス氏:
 実は,Nidus Primeが産み出すカスタムメイドの「マゴット」は。Excalibur Primeのヘルメットを改造したものだということが分かっています。今回ご紹介したコンセプトアートを見ていただければ,間違いなく気づくはずです。楽しいディテールです。

4Gamer:
 次期アップデートの開発も進んでいると思いますが,今度どんなフレームや武器が登場するか楽しみです。アイデア段階でも良いので,構想していることがあれば教えていただけますか。

ジェフ・クルックス氏:
 私たちは常にネタバレをしないようにしており,現時点では何もお伝えすることはできませんが,TennoCon 2021で次の新しいWarframeを予告しましたし,今後プレイヤーの皆さんにお見せするのが楽しみです。
 新しいWarframeは,一部がSentientで,一部がWarframeという種類の初めてのものです。追加される“Caliban”は,Warframeの8年という歴史の中で48番目にゲームに導入されるWarframeとなります。次期拡張コンテンツ「The New War」の発売に向けて,そして最終的にはCalibanの発売に向けて,今年後半の詳細情報にご期待ください。

4Gamer:
 最後に日本のプレイヤーに向けてメッセージをお願いします。

ジェフ・クルックス氏:
 私たちは,日本のプレイヤーのコミュニティがWarframeを楽しんでいることを心から願っています。日本の文化の中には,私たちにインスピレーションを与えてくれたゲームがたくさんありますし,私たちがクリエイティブな面でより良い開発者になるよう後押ししてくれています。このコミュニティがWarframeとつながり,私たちが彼らのゲームから得たように,このゲームからもインスピレーションを得られることを願っています。

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