SNSアプリ「Bluesky」，招待制を廃止以降，日本でのダウンロード数が急増し，アメリカを抜いて世界トップシェアに

　さまざまなデータや分析環境を提供するSensor Towerは，分散型SNS「Bluesky Social」（以下，Bluesky）に関する市場分析レポートを同社ブログ（リンク）で公開した。


　X（旧：Twitter）の共同創業者であるジャック・ドーシー氏らが発案した分散型SNS「Bluesky」は，2023年2月に日本でリリースされた。リリース当初は招待制だったが，2024年2月に一般開放され，招待がなくても登録できるようになった。これを受けて，日本でのダウンロード数が急増したという。


　Sensor Towerのデータによると，一般開放された2024年2月7日から2月15日までの日本におけるダウンロード数は，36万以上となったとのこと。リリースから2024年2月6日までのダウンロード数が約77万であることを考えると，一般開放日を境に急激に伸びていることが分かる。

　日本での勢いは，世界における市場別ダウンロード数シェアでも確認できる。2024年2月1日から2月15日までの市場別ダウンロード数シェアは，アメリカに2倍以上の差をつけてトップになったという。2023年1月から12月の世界における市場別ダウンロード数シェアでは，1位はアメリカで35％，2位は日本で8％。このデータからも日本でのBlueskyの急拡大が見てとれる。


　また，日本のApp Storeにおけるソーシャルネットワーキングカテゴリのダウンロード数ランキングでは，招待制廃止前日の2024年2月6日は19位だったが，2月7日以降はトップを3日間キープし，その後も2位で推移したとのこと。


　さらに，同期間でのApp Storeにおけるソーシャルネットワーキングカテゴリの主要市場別のダウンロード数ランキングでは，日本以外の市場でも一般開放に合わせて上昇はしているが，アメリカとイギリスでは10位，韓国では7位といずれもトップ5にランクインしていない（いずれも2024年2月7日の最高順位）。その後のランキング下降も大きく，トップをキープしている日本とは対照的になっている。


　モバイルアプリ全体（無料）のダウンロード数ランキングでも，日本での上昇傾向が際立っているという。このランキングでBlueskyは，2024年2月6日には456位だったが，2月7日にはトップに躍り出ている。

　一方，日本で人気のSNSアプリであるX（旧：Twitter）とBlueskyの基本機能を比較すると，ダイレクトメッセージ（DM）やハッシュタグ，引用ポストがBlueskyでは利用できない（2024年2月29日現在）。また，認証バッジはXでは有料で提供されているが，Blueskyではドメイン設定により無料で似たような機能を使用できる。

　さらに，現状でXは広告による収益化がメインとなっているが，Blueskyでは収益化そのものがされていない（2024年2月29日現在）。今後，BlueskyがXと同じく広告を導入するのか，機能強化による収益化をするのかは不明だが，なんらかの収益化を実施する可能性はあるとSensor Towerは分析している。

※掲載画像はSensor Tower公式ブログより

Sensor Towerブログ「2024年2月にBlueskyの日本シェアが50％に急増してアメリカを抜いてトップに、主要市場との比較でも日本での人気が際立つ」