階段崩落事故で書類送検へ 施工会社側、業過致死疑い
2025年02月13日 22時16分
東京都八王子市で2021年4月、アパートの外階段が崩れ2階に上っていた住人の女性=当時(58)=が転落死した事故で、警視庁捜査1課は、業務上過失致死の疑いで施工した会社「則武地所」(相模原市、破産)の会長だった70代男性を14日に書類送検する方針を固めた。捜査関係者への取材で13日分かった。
捜査関係者によると、外階段の木製部分が腐食している可能性を認識していたのに点検や適切な処置を怠るなどした結果、事故を起こし、女性を転落死させた疑いが持たれている。木製部分に防腐措置をしていなかった。容疑を認めている。
同社は事故前から、施工した建物の複数の関係者から「建材が腐っている」と連絡を受けており、このアパートについても補修する必要性を把握していたとみられる。
事故は21年4月17日、八王子市南新町の3階建てアパートで発生。階段は折り返し型で踊り場部分が木製だった。住人の大手里美さんが上っていた途中、踊り場と鉄製階段の接続部分が崩れ、約2メートル落下。頭を強く打ち、5日後に死亡した。
同社は資金繰りが悪化し、事故後に自己破産を申請した。