動物 / Animal
Science
チンパンジーは群れで“連れション”する:研究結果
チンパンジーには、近くにいる仲間が排尿するとつられて排尿する習性があることが、最新の研究で明らかになった。この“連れション”のような現象は近くにいる個体ほど起きやすく、集団における社会的順位が低いほど同期しやすいという。
By Ritsuko Kawai
Culture
わたしたちは何に抗うのか:映画『動物界』トマ・カイエ監督インタビュー
フランスで観客動員数100万人を超えた大ヒット映画『動物界』は、アニマライズ・スリラーの枠を超越する美しい作品だ。近ごろ世界が失ってしまったかのようにも感じる「未知を受け入れる勇気」はあるか、そして人類に備わる共感力がいかに柔軟か、思い知らされる。
By Erina Anscomb
Science
希少な羊のクローン作成、新技術の普及で広がる懸念
密輸した「マルコポーロヒツジ」のクローンを違法に作成し、その子どもを販売した容疑で、米モンタナ州の男性が実刑判決を受けた。当局は身近になりつつあるクローン技術が突きつける新たな課題に直面し、その対応に追われている。
By Matt Reynolds
Science
動物細胞に光合成機能を移植、日本の研究チームが成功
藻類から分離した葉緑体を動物細胞に取り込ませて一時的に光合成機能をもたせる技術を、日本の研究者たちが開発した。生体組織工学や持続可能なエネルギー供給技術に革命をもたらす可能性があるという。
By Ritsuko Kawai
Science
イルカは仲間同士で遊んでいるとき“笑って”いる:研究結果
バンドウイルカは仲間同士で遊んでいるとき、相手に“笑顔”を見せることで社交的に振る舞っていることが、最新の研究で明らかになった。相手の笑顔を視認したイルカは、それに応えるように表情を模倣するという。
By Ritsuko Kawai
Gear
3Dプリンターで“ステーキ”をつくれる時代になった。でも本当にそうしたいのか?
まだ市販されていない、3Dプリント製の“ステーキ肉”を試食する機会を得た。食べ物の本質にまつわる問題を単なる技術的問題に矮小化してしまったような後味の悪さを感じつつ、人間にとっての「食」の意味について、深く考えさせられる体験となった。
By Matt Reynolds
Culture
SNSで大人気のコビトカバ「ムーデン」を商標登録? 動物園の判断が意味すること
タイの動物園で生まれたコビトカバの赤ちゃん「ムーデン」がSNSで大ブレイク中だ。あまりにも人気になったため、ムーデンの画像などの無断使用対策として、動物園の関係者らは商標登録の道を探り始めたという。
By Angela Watercutter
Science
ハトの羽にヒント。気温の変化に合わせて断熱性を自動調整する服、香港の研究チームが開発
気温に合わせて構造を変化させるハトの羽の仕組みをヒントに、断熱効果を自動的に調整できる画期的な衣類を香港の研究者たちが開発した。より快適な耐熱防護服をはじめ、防寒着や断熱材の新たな仕組みとして活用される可能性を秘めている。
By Ritsuko Kawai
Science
「老い」は不可避ではない? ノーベル賞学者が語る“若返り”研究の現在と、わたしたちができること
老化には生物学的な根拠が存在すると考えられている。これに対してノーベル化学賞を受賞した生物学者のヴェンカトラマン・ラマクリシュナンは、老化は不可避ではなく、生態を変えることで限界を突破できるかもしれないと説く。
By João Medeiros
Science
キリンの首が長い理由に新説、実はメスが「食欲旺盛」だからだった:研究結果
キリンの首が長く進化した理由についての従来の仮説に、進化遺伝学の研究者たちが異議を唱えている。新たな研究結果は、メスが妊娠期や授乳期を迎える際に生じる栄養への旺盛な需要が、著しい首の成長を促した可能性が高いことを示唆している。
By Ritsuko Kawai
Science
日食は動物の生態にいかなる影響を及ぼすのか? NASAは人々から集める「サウンドスケープ」の録音から解き明かす
日食は動物の生態にいかなる影響をもたらすのか──。その謎を解明すべく、米航空宇宙局(NASA)が環境音を録音したサウンドスケープのデータを一般の人々から募り、それらを分析しようと試みている。
By Geraldine Castro
Science
数十億匹の「素数ゼミ」がやってくる! 221年ぶりの大量発生が生態系にもたらす影響
一定の周期で大量発生する「素数ゼミ(周期ゼミ)」が2024年夏、米国で221年ぶりに2種類の群れの同時発生となる。数十億匹にもなるとされるセミの大群は多くの生物にとって“ごちそう”だが、生態系にはどんな影響をもたらすのだろうか?
By Celia Ford
Science
遺伝子編集でマンモスを“再生”する計画に進展、ゾウのiPS細胞の作製に成功
絶滅したマンモスの“再生”に遺伝子編集で挑む米国のスタートアップが、あらゆる種類の細胞に変化できるiPS細胞をゾウの細胞から作製することに成功したと発表した。これにより研究室でゾウの精子や卵子をつくり、遺伝子編集をテストできる道が開かれるという。
By Matt Reynolds
Science
「世界最高齢犬」のギネス認定、疑惑浮上で停止。“次点”にいた犬の飼い主の胸中
31歳だとされた犬「ボビ」の年齢への疑いが生じてから、ギネスワールドレコーズは「世界最最高齢犬」の記録を一時停止した。その結果、とある長寿犬の存在が宙に浮いている。
By Matt Reynolds
Science
動物園の全生物を丸ごと“iPS細胞”に。希少種に「薬が存在しない」問題に挑む計画が進行中
日本の動物園で飼育されている生物全種のiPS細胞を作製すべく、京都大学ヒト行動進化研究センター助教の今村公紀が「動物園まるごとiPS細胞化プロジェクト」を進めている。これらのiPS 細胞を活用すれば、治療困難とされてきた動物の治療可能性が大きく改善されるかもしれない。
By Kazuya Nagao
Science
“世界最高齢の犬”、ギネス認定「ボビ」の謎を解明する試み
ギネスワールドレコーズが「世界最高齢の犬」と認定したボビの年齢にまつわる真実を探る旅は、犬の毛並みの専門家から陰謀論へと続き、そもそも世界記録はいかにして証明されるのかという大きな疑問を残した。
By Matt Reynolds
Science
大型犬の“寿命を延ばす”薬が実現に一歩前進か。人間のがん治療にも応用できる?
大型犬は小型犬と比べると寿命が短い。サンフランシスコのバイオテクノロジー企業が、大型犬の寿命を延ばす実験薬を開発している。人間の延命研究は困難だが、その足がかりになるかもしれない。
By Emily Mullin
Science
野生化した外来種ニシキヘビと戦う──人間との知恵くらべと在来種の反撃
米フロリダ州内に何万匹も生息する、外来種のビルマニシキヘビを撲滅するのは無理かもしれない。だが在来種も負けてはおらず、人間も新技術で少しずつヘビたちを追い込んでいる。
By Max G. Levy
Science
絶滅危惧種の遺伝子を未来へ:国立環境研究所がクラウドファンディングで「タイムカプセル」の費用を募る理由
茨城県つくば市に動物たちの細胞が眠る“タイムカプセル”がある。国立環境研究所が進めるその名も「タイムカプセル化事業」は、絶滅危惧種の細胞を凍結保存して未来に残す取り組みだ。この保存施設を北海道にも設置するためのクラウドファンディングが、2023年8月20日まで実施されている。
By Asuka Kawanabe
Science
子どもの患者にイヌが寄り添うと、終末期医療の一助になる可能性:研究結果
つらい治療を受ける子どもにイヌが寄り添うことでどのような効果が生じるのか。新しい動物介在療法の効果を検証するため日本の病院で実施された調査研究からは、終末期の緩和ケアに対するポジティブな影響や治療に対する患者の協力が得られやすいといった可能性が明らかになった。
By Kazuya Nagao