Facebookのニュースフィードアルゴリズムがさらに改善、「タイムリー」な投稿が優先に
本連載の特徴 「Facebookの仕様がまた変わっている!」「いつの間にこんな機能が?」……そんなWeb担当者をフォローすべく、最新のFacebookネタを厳選して紹介していく(月1回連載)。
記事内容のポイントをまとめたPowerPointファイルは、自由に転載・コピー・共有・配布できます。会議の資料として、社内の勉強会で、部内の情報共有に、ぜひご自由にお使いください。
※PowerPointファイルの最終ページに記載されている「利用上の注意」に従ってください。
- 「タイムリー」な投稿が優先に ニュースフィードアルゴリズムがさらに改善
- 動画投稿の再生回数が表示されるように
- 「クリスマス」の投稿ネタ
- 「年末の挨拶」の投稿ネタ
- 注目!国内大手企業のファン数&エンゲージメント率・最新動向(2014年9月版)
ネタ1「タイムリー」な投稿が優先に ニュースフィードアルゴリズムがさらに改善
Facebookは、ニュースフィードアルゴリズムの変更を9月18日に発表しました。友達や「いいね!」したページからのタイムリーな投稿をより適切なタイミングで表示させることが目的で、今回の改善点は主に2点です。
今回の改善点
改善1: アクション(いいね!、コメント、シェア)されたタイミングで上位に
1つ目の改善点は、アクション(いいね!、コメント、シェア)されたタイミングが重要になります。従来であれば、アクションの総数を優先していましたが、今後はアクションのあったタイミングも優先度の評価に加わります。
今後数週間かけて反映予定。過去の投稿も評価対象となります。
なお、2013年8月に発表したアルゴリズム「Story Bumping」にも反映されます。
改善2: トレンドにマッチした投稿の優先度をあげる
2つ目の改善点は、2014年1月に発表された機能「トレンド(Trending)」。ページ右上にFacebook上で話題のキーワードとその概要が表示される機能ですが、話題になっているテーマにマッチした投稿の優先度が高くなります。
ただし、2014年10月時点で「トレンド」は、一部の国で英語でのみ利用できる機能です。グローバルページなど、英語圏をターゲットにした企業ページであれば、「トレンド」で話題のテーマを意識して投稿するとよいでしょう。
- 参照元:News Feed FYI:Showing More Timely Stories from Friends and Pages(Facebook Newsroom)
ネタ2動画投稿の再生回数が表示されるように
Facebookは9月7日、ユーザーやページが投稿した動画に再生回数を表示する方針を発表しました。
再生回数表示の背景
Facebookは「動画投稿はもっともエンゲージメントを生み、ストーリーを伝えられる手段の1つである
」と言及しています。次のような現状が、方針変更の背景にあると見られます。
- 2014年6月以降のFacebook上の動画再生回数の平均は、10億回/日。
- 動画再生回数の65%は、モバイル端末からの視聴となっている。
再生回数表示の概要
再生回数はいいね!やコメント数の横に表示されます。2014年10月時点では準備中で、反映タイミングの詳細時期についての言及はありません。
また対象となるのは、2014年9月8日以降に、Facebookに直接動画をアップロードした投稿です。
- 参照元:動画が何回視聴されたかを確認することはできますか。(Facebookヘルプセンター)
Facebookページを運用する企業への影響
まず、競合他社のページなど、他ページの再生回数を見て、ベンチマークの指標にできるでしょう。
ユーザー目線で考えた場合は、ユーザーにも再生回数が表示されるため、今まで以上に、投稿動画のクオリティが重視されるようになるでしょう。
ネタ3「クリスマス」の投稿ネタ
季節も11月になりました。早いもので、12月の投稿の準備を始める時期です。
12月の一大イベントといえば、やはりクリスマス。ファンの心湧き立つ心理にどう訴求するか。2013年の投稿事例をいくつかご紹介します。
Case. 7 チキンラーメン ひよこちゃん
クリスマス・イヴに時間差で2回投稿。キャラクターを使ってストーリー性を表現しています。
キャラクターがなにやら作り始め……。
- 投稿日時: 12月24日(火) 15時00分
- いいね!: 6,655
- コメント: 27
- シェア: 120
- 投稿時のファン数: 345,262人
- エンゲージメント率: 1.97%
- エンゲージメント率平均: 2.19%(直近25件)
4時間後に完成。 実は、キャンドルアートを作っていました。
- 投稿日時: 12月24日(火) 19時00分
- いいね!: 12,513
- コメント: 73
- シェア: 332
- 投稿時のファン数: 345,262人
- エンゲージメント率: 3.74%
- エンゲージメント率平均: 2.19%(直近25件)
ネタ4「年末の挨拶」の投稿ネタ
そして、2014年の終わりも少しずつ見えてきました。
そうなると「年末の挨拶」も考えないといけません。2014年という1年を振り返り、ファンへの感謝の気持ちも込め、自社らしい挨拶投稿をぜひ!
ネタ5注目!国内大手企業のファン数&エンゲージメント率・最新動向(2014年9月版)
毎月、国内の大手企業のFacebookページのファン数別・投稿タイプ別の平均エンゲージメント率、さらに高エンゲージメントにつながった投稿事例とそのポイントを紹介します。
本ネタはユニークビジョン株式会社と協力し、同社ツール「Belugaポータル」からのデータをもとに紹介しています。
調査の内容
対象
- 時価総額上位: Yahoo!ファイナンスの上位企業を参考にBtoC企業を選定。選定企業運営のFacebookページを対象に調査。
- 選定企業数: 158社
- 対象Facebookページ数: 442ページ
調査項目
国内の大手企業を中心としたエンゲージメント率を計測。ベンチマークとして、より使いやすい数値にしています。
エンゲージメント率を重視する理由
自社ページや投稿へのエンゲージメントの高いファンを中心にリーチする傾向が強くなっています。また、ユーザーや企業の投稿も増えつづけているため、ニュースフィード表示の競争率は今まで以上に高まっています。
リーチを獲得するためにも、エンゲージメント率は引き続き重要なKPIです。
- 参照元:Facebookでのオーガニックリーチ: 皆さんの疑問にお答えします(Facebookビジネス)
ファン数ごとのエンゲージメント率
9月のファン数ごとのエンゲージメント率(平均)をみてみましょう。今回をふくめた4か月分のデータとなります。
わかりやすく棒グラフでも見てみます。
全体での9月の平均値は1.65%。前月比で117%の伸びを見せています。また4か月間で比較すると、もっとも高い7月の1.69%に次いで高い数値となっています。そのなかでも、ファン数100万人以上のページが前月比141%と大きく伸ばしています。
投稿タイプごとのエンゲージメント率
こちらもわかりやすく棒グラフを見てみます。
2014年8月よりFacebookインサイトのエクスポートデータの仕様変更により、「複数枚画像の同時投稿」のタイプが「Status」として表示されるようになりました。従来は「写真投稿(1枚)」と同タイプ(Photo)として表示されましたが、今回、データ抽出時よりテキスト投稿と同タイプ(Statsu)として表示されます。あわせて今回より、「テキスト」カテゴリを「テキスト&複数画像投稿」に変更しています。
複数枚の画像投稿は全般的にオーガニックリーチが高く、高エンゲージメントにもつながる傾向にあります。上記の仕様変更の影響とあわせ、「テキスト&複数画像投稿」が大きく伸びています。
参考情報ならびにあくまで現時点での傾向になりますが、写真の閲覧回数(photo_view)やリンクのクリック数(link clicks)といったユーザーの能動的なアクションが、オーガニックリーチ増加につながっています。複数枚の画像投稿は、写真閲覧回数(photo view)増加につながりやすく(特にスマートフォン閲覧時)、あわせてリーチにも貢献しているものと考えられます。
9月の高エンゲージメント投稿事例
9月はどのようなページのどのようなコンテンツが高エンゲージメントにつながっていたのか、具体的な事例を紹介します。
「Beluga」ランキングの上位1,000件を参考にエンゲージメント獲得につなげている注目すべき投稿を、カテゴリごとにピックアップしています。
- 参照元:Facebook投稿ランキング(ベルーガ)
「生活者視点での有益」を訴求
「生活者視点での有益」。エンゲージメント獲得における重要な要素の1つです。今回、この要素をベースに、プラスアルファとして自社らしさを盛り込み、高エンゲージメントにつなげていた投稿事例をご紹介します。
裏側を伝え商品自体の魅力を訴求
商品の裏側にある魅力的なエピソードや情報といった、ふだんはなかなか表に出てこないものを紹介することで、商品自体の価値や魅力の訴求につなげている事例を紹介します。
商品×ユーモア
自社商品を活用して、ちょっとしたユーモアを盛り込み高エンゲージメントにつなげています。
「そのまま会議に出せる!Facebookネタ」連載26回目でしたが、いかがでしたでしょうか? 本コラムでは、今後もFacebookを中心とした最新かつ重要な情報を発信していきますので、今後ともどうぞよろしくお願いします。
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