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ブラック・ホール(遊戯王OCG)

登録日:2012/04/02 (月) 17:38:26
更新日:2024/10/23 Wed 16:53:27
所要時間:約 10 分で読めます





《ブラック・ホール》とは遊戯王OCGに存在するカードの1つ。


魔法カード
(1):フィールドのモンスターを全て破壊する。

【概要】

Vol.1で登場した通常魔法。

「互いのフィールドのモンスターを全て破壊する」というシンプルかつ強力な効果であり、
サンダー・ボルト》や《ハーピィの羽根帚》同様、コストが存在しないので、気軽に撃つことができる。

どれだけ相手がモンスターを並べようとも、このカードにかかれば一発で吹き飛ぶ。
耐性持ち以外はまとめて墓地行きである。


自分のモンスターも破壊されるのはデメリットだが、自分の場が空いているときに使用すれば何も問題はない。
相手のモンスターを一掃してからモンスターを展開し、ガラ空きのところに攻撃を畳み掛けるのが基本。

破壊をトリガーにできるカードとの相性はよく、
クリッター》を破壊に巻き込めば、目当てのモンスターを即座にサーチできる。
攻めるに良し、守るに良しの万能カードだと言える。

当然、こんな汎用性の高いカードに規制がかけられない筈も無く、
1999年に初めて設けられた制限カードに名前を連ね、2004/9/1についに禁止カードとなる。
その後一瞬制限に戻ったりしたが、2006/3/1に禁止に戻り、そのまま眠りに付く。

ノーコストの複数モンスター除去という事で制限復帰はまず無いと言われた。
第1期~第5期終盤までの遊戯王OCGは、1つ1つのアドバンテージをコツコツと奪い合う環境だったのである。
実際《激流葬》や《聖なるバリア −ミラーフォース−》など、1枚で複数枚のカードを除去できるカードは軒並み制限カードであったため、
このまま永久に封印されたままだと思われた。









――――しかし、環境は加速した。










現在のモンスターの大量展開のカウンターメタとするためか2010/9/1にまさかの制限復帰。四年半に渡る長き眠りから解き放たれた。
この時期は環境でシンクロモンスターが暴れまわっており、このカードの発動から1ターンキルに持ち込めるデッキも多いため、復帰自体は賛否両論である。


Vol.1ではスーパーレアで収録されていたこのカードもEX、EX-R等にはノーマルで収録されていたためノーマルに限れば入手は容易だった。

制限復帰後は価格の高騰が懸念されたが、GOLD SERIES 2011に再録されたため、入手にはそれほど苦労しないで済んだ。
その後もブースターSPスターターデッキで再録されたため、値段は落ち着いている。


かつて禁止カードであったとはいえ、環境をぶち壊すような強さとはならず、1枚制限ということでちょうどいいバランスに収まっている。
むしろ、展開力がインフレしていった第6期以降では、追い詰められた時に状況をリセットしてくれるこのカードに助けられることも多いだろう。


そして、2017年7月の改訂では準制限に緩和
近年では破壊耐性を持っていたり、破壊をトリガーにして効果を発動するモンスターも多く、《ブラック・ホール》を引いても意味が無い場合もしばしば。
また、先攻で可能な限り展開して相手を封殺できる布陣を作り上げる戦い方が主流となってしまったため、
魔法が通る状況なら一発でフィールドをリセットできる《ブラック・ホール》をメタカードにしてくれということなのだろう。

以前にも増してこのカードの存在を考慮したプレイングも必要になってくるかもしれない。

更に半年たった2018年1月の改訂でついに制限解除
《ブラック・ホール》すら解除されるほど環境が進んだとも言える。

環境においてはサーチの効かないこのカードに頼る構築は考えづらいものの、対象を取らない除去手段としてはやはり優秀。
相手が妨害札を持って待ち構える中で乾坤一擲・一発逆転を狙うよりは、序盤に相手の軸になるモンスターを除去して出鼻をくじいたり、除去札を使わせた上で本命を叩き込む露払いとして気軽に撃ってしまう方が扱いやすい。
無論、可能ならば例えば上記の様に《クリッター》の様なモンスターを召喚しておき、「自分のモンスターを巻き込む事」も利用したい。
変わったケースでは、【魔鍾洞】現役時には「自分のモンスターを除去できる」事がプラスに働き、対策として重宝された事もあった。


【関連カード】

  • ホワイト・ホール
通常罠
相手が「ブラック・ホール」を発動した時に発動する事ができる。
自分フィールド上に存在するモンスターは、その「ブラック・ホール」の効果では破壊されない。

相手が《ブラック・ホール》を発動した時に発動する事ができる罠カード。
自分フィールド上に存在するモンスターは、その《ブラック・ホール》の効果では破壊されない。

Vol.シリーズの頃に量産されたピンポイント過ぎるメタカードの1つ。
このカードは《ブラック・ホール》を回避する罠。発動すれば相手の思惑を外すことができ、精神的ダメージは大きい。
…が、相手のデッキに入っているかも分からない《ブラック・ホール》のためにこれを積むことは難しいだろう

基本的に、対応範囲の広がった《スターライト・ロード》《大革命返し》を採用するのが無難。
デッキの内容が分かっている友人同士での対戦ならば使えるか。

一応「ホール」通常罠カードなので《トリオンの蟲惑魔》でサーチできる。
…が、蟲惑魔は「落とし穴、ホール罠カードの効果を受けない」永続効果も持つため、《ブラック・ホール》の耐性を付与するホワイト・ホールの効果を受けられない為にネタでしかないが、いつかこの特性や役立つ日が来る!かもしれない…。


  • ブラック・ホール・ドラゴン
効果モンスター
星8/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守2000
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが手札・墓地に存在し、フィールドのモンスターが自身を対象としないカードの効果で破壊された場合に発動できる。
このカードを特殊召喚する。
(2):このカードが特殊召喚した場合に発動できる。
このターンのエンドフェイズに、デッキから「ブラック・ホール」1枚を手札に加える。
(3):フィールドのこのカードは効果では破壊されない。

2023年になって登場したまさかの《ブラック・ホール》サポートモンスター。登場から実に24年5ヶ月も経過している。
場のモンスターが対象に取らない効果で破壊された時に手札・墓地から特殊召喚可能で、特殊召喚に成功したターンのエンドフェイズに《ブラック・ホール》をサーチする効果を持つ。
つまり《ブラック・ホール》を撃って更地になったフィールドに降臨し、相手が生き延びても次のターンに再び《ブラック・ホール》を撃つ準備もすると言うデザインのモンスター。
対象を取らない破壊なら《ブラック・ホール》以外でも特殊召喚のトリガーになるので《サンダー・ボルト》でも《ブラック・ローズ・ドラゴン》《アクセスコード・トーカー》辺りでも良い。
闇属性レベル8ドラゴン族で攻撃力3000守備力2000と恵まれたステータスを持ち、自身も効果破壊耐性を持っているため場持ちの良さに加えて《ブラック・ホール》を撃っても巻き込まれないのも強み。

マスターデュエルに実装された壁紙によると、「宇宙ジェット」と呼ばれる、細く絞られたプラズマガスなどがブラックホールから噴出する現象によって形成されたモンスターとのこと。

【類似カード】

絶対魔法禁止区域
効果モンスター以外のモンスターが魔法カードの効果を受けなくなるようになる永続魔法。
大地の騎士ガイアナイト》等の効果を持たないモンスターが登場する度にちょいちょい話題に登ることがあるカードである。

このカードの効果が直接《ブラック・ホール》と関係するわけではないが、このカードのイラストの背景に《ブラック・ホール》のイラストがそのまま使われており、そこでは《ゴブリン突撃部隊》が飲み込まれている様が描かれている。
また、中央では通常モンスターである《ヂェミナイ・エルフ》が《絶対魔法禁止区域》で《ブラック・ホール》から身を守っており、このカードの効果を如実に説明するイラストとなっている。


カオス・エンド
自分のカードが7枚以上除外されていると発動できる、条件付き《ブラック・ホール》。要するに完全下位互換。
当然ながら7枚ものカードを除外するのは面倒*1なのでまずもって使われない。
ましてや《ブラック・ホール》自体が無制限となった今となっては存在意義がほぼ全くない。


グランドクロス
マクロコスモス》が存在している時に発動できる速攻魔法版《ブラック・ホール》。追加で300ダメージを与える効果もある。
特定カードの存在を条件とする以上事故りやすいが、《マクロコスモス》が存在しているということは破壊したモンスターが全て除外されるということであり、使われればそれなりの痛手を与えられる。
速攻魔法なので相手の意表をつけるタイミングで発動できるメリットもあり、少なくとも《カオス・エンド》に比べればまだ使う価値がある方。


妨げられた壊獣の眠り
壊獣」のカテゴリに属する魔法カード。
互いのフィールドのモンスターを全滅させた後に、壊獣モンスターを互いのフィールドに呼び出す効果を持つ。

登場当時制限カードだった《ブラック・ホール》を実質的に複数枚積めるようなるに等しかったため、2017年4月にあえなく制限カードとなった。
それどころか壊獣を呼び出す副次効果が有用なため《ブラック・ホール》よりも需要が高く、2017年7月にはこのカードが制限カードのままなのに《ブラック・ホール》の方が準制限カードに緩和されるというまさかの事態に。
その後こちらも2019年10月で準制限カードに緩和され、2020年1月に晴れて無制限カードに戻る。


沼地の魔獣王
OCGでは融合素材の代わりとなる効果を持つモンスターであり、《ブラック・ホール》とは何ら関わりないが、ゲームボーイ版の「遊☆戯☆王デュエルモンスターズ3 三聖戦神降臨」以降のDMシリーズではなんとフィールド上全てのモンスターを破壊する効果を持つ「生きた『ブラック・ホール』」とでも言うべき強力な効果モンスターとなっている。
召喚権を使ってしまうので気軽には使えないが、コストが低いためデッキキャパシティが低い序盤でも使えるのが大きなポイント。


【相性の良いカード】

炎王
破壊をトリガーに効果を発動するモンスター達、バロンを巻き込めば後続をサーチしながら
相手を除去できる。


機皇帝
自分フィールドのカードも巻き込むのを利用できるカード
相手の場を荒らしつつ機皇帝召喚→ダイレクトアタックで満足できる


TG テックジーナス
同じく破壊をトリガーとして効果を発動できる
アドバンテージを回収できるが、発動は自分エンドフェイズになるため激流葬やつり天井の方が優先される他、
使い手のブルーノ本物のブラックホールに飲み込まれて死んだことから避けるブルーノちゃんファンもいるとか

月影龍クイラ
フィールドでの破壊をトリガーに、片割れである太陽龍インティを特殊召喚できる。
《ブラック・ホール》でフィールドを一掃しつつ、インティで王手を掛けつつ「ターンは回ってこない!」と宣言してやろう。
他にも専用チューナーであるスーパイ、スーパイをサーチできる太陽の神官にもシナジーがある。
インティもクイラの蘇生はできるが、タイミングが若干遅れて次のスタンバイフェイズとなっている。タイムラグがあるのを考慮しておこう。


アニメにおいて

初登場は遊戯王デュエルモンスターズのアニオリ「デュエルクエスト編」において。
相棒こと武藤遊戯が使用しようとするが、青い忍者に阻止され失敗した(OCGでは破壊されても無効にできないとか言ってはいけない)。

実際のカードがデュエルに使用されたのは「乃亜編」での「海馬vs乃亜」戦。
この時は天地創造デッキの演出の一環として乃亜が使用し、海馬のモンスターを除去した。

遊戯王デュエルモンスターズGXではツバインシュタイン博士が使用し、ネオスを破壊した(若干もったいない使い方でもあったが)。
ちなみにこの時はネオスの頭上に小さなブラック・ホールが出現し、ネオスが苦しんだかと思うとその直後砕け散るという演出になってた。吸い込めよ!



追記・修正はブラック・ホールに巻き込まれない人がお願いします。

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最終更新:2024年10月23日 16:53

*1 カードプールが増加した現在では「強欲で貪欲な壺」や「機巧蛇-叢雲遠呂智」等を使えば容易ではある