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時を裂く魔瞳(遊戯王OCG)

登録日:2023/07/22 Sat 00:08:00
更新日:2024/11/22 Fri 11:56:47
所要時間:約 5 分で読めます




(とき)()魔瞳(モルガナイト)
通常魔法
(1):このデュエル中、以下の効果をそれぞれ適用する。
●自分は手札のモンスターの効果を発動できない。
●自分ドローフェイズの通常のドローは2枚になる。
●自分は通常召喚を1ターンに2回まで行う事ができる。
(2):墓地のこのカードを除外し、手札から「時を裂く魔瞳」1枚を捨てて発動できる。
このターン、自分がモンスターの召喚に成功した時には、相手はモンスターの効果を発動できない。

《時を裂く魔瞳》とは、遊戯王OCGのカードである。

  • 目次

概要

一度効果の使用に成功した場合、そのデュエルが終わるまで効果が継続するルール介入の効果を持つ。

現代遊戯王の主流に対して、大胆に逆らった効果デザインが特徴。
しかしその逆行っぷりから、使用できるテーマが著しく限られるという扱いの難しい1枚になる。


自分は手札のモンスターの効果を発動できない。

この効果を使用したデュエル中、手札からモンスター効果を発動できない。
これはいわゆる《エフェクト・ヴェーラー》などの「狭義の手札誘発」に限らず、手札から発動する「起動効果/誘発効果/誘発即時効果」全てを指す。

「狭義の手札誘発」を使用できない制約は重く、相手の妨害手段を失い終いには敗因になりかねない。
昨今では 後攻捲り札 も充実しているものの、依然として手札誘発の採用例は多い。
いかに後攻捲り札であっても一枚で盤面をひっくり返す力は無い以上、手札誘発で妨害を刺す思想はまだまだ現役となる。
そもそも後攻捲り札の価値が上がれば上がる程、そのカードを引く確率を上げる&引けなくても相手を縛れる《増殖するG》の価値も上がることになる。
よって「狭義の手札誘発」を採用できないことは大きな枷になる。

また次に示すように、手札から発動するカードが中心となるデッキも多い。
その様なデッキにこのカードを採用してしまうと制約により機能しなくなるのは言うまでもないだろう。


  • 上記ほどではないが、そのテーマの中心が「手札から発動」するモンスターカードなので、盤面形成能力を落とす例

ちなみに《時を裂く魔瞳》を使用する前であれば、問題なくモンスター効果を手札から発動できる。
そのため手札誘発も併用し、《時を裂く魔瞳》使用後は増えた召喚権を利用して展開し、素材として消費…という運用もできないことはない。
ただしその場合、バニラ同然になった手札誘発を召喚するだけ、
つまり実質的に「自身を手札から特殊召喚することしかできないカード」という、現代水準では実用圏外のカードを採用する罰ゲーム状態になってしまう。

なお、あくまで禁止されるのは「手札で発動するモンスターカード」なので、魔法・罠カードは禁止されない。
そのため《無限泡影》などの「手札から発動可能な罠カード」は問題なく使用できる。
同様に「発動を伴わない効果」であれば手札から使用することもできる。
これは《サイバー・ドラゴン》や《混沌帝龍-終焉の使者-》など「発動ではなく条件による特殊召喚」が当てはまり阻害しないで済む。
見分け方は簡単で、テキストに「発動」という単語が含まれていなければOK。

自分ドローフェイズの通常のドローは2枚になる。

毎ターンのドローフェイズに2枚ドローができる。
《チキンレース》が自分だけが恩恵を受けられる状態で永久に居座り続けるようなものであり、労せずしてアドバンテージを稼ぎ続ける非常に強力な効果である。

……ようにも見えるが、この効果は大きな欠陥を持つ。

それは「発動ターンには恩恵がない」こと。
通常魔法カードはドローフェイズより前には発動できないため、このドロー強化は次のターン以降の恩恵になる。
つまり発動したターンは、手札を1枚失う「セルフハンデス」状態になっている。
多くの壺シリーズや上の《チキンレース》のように、即座に手札増加・手札交換の恩恵を与えてくれる訳ではない。
《チキンレース》と同様になるのが次のターン、1枚の得になるのが更に次のターンとなる。

ドロー強化という点で利益を得るまでに掛かるターンは、自分で数えて3ターン目。
古の有名どころで言えば《封印の黄金櫃》でサーチを完了する程度の遅さと考えれば比較的わかりやすいか。

1ターンの間にモンスターを大量展開し、制圧盤面を完成させて事実上決着or1ショットで決着をつける概念は定着して久しい。
「召喚・特殊召喚して即座にサーチ等でアドを取れるモンスター」、より挙動の近いもので「発動すると毎ターンサーチや蘇生などを行える永続カード」など
「出した瞬間アドになる」「使った時点で1:1交換でき、次のターンには1枚のアドになる」と言ったカードは数多く存在し、
デュエルが明確に長引くデッキでなければ、この効果を満足行くだけ活躍させることはできない。

自分は通常召喚を1ターンに2回まで行う事ができる。

本来1ターンに1回しか行えない通常召喚を2回行うことができる。
これは前述のドロー強化と異なり、発動した直後から受け取れるメリットとなる。
この効果により、展開の起点として召喚したモンスターおよびその効果を潰されても挽回が狙える。
そうでなくとも下級モンスターやアドバンス召喚中心のデッキなら展開の自由度を明確に拡大できる。

ただ、特殊召喚手段を自前で備えているテーマの場合は通常召喚権を増やさずとも十分展開できる。

また、1回のみ召喚権を増やすなら《二重召喚》が存在する。
そもそも最初のデメリット効果を負ってまでこの効果を使いたいデッキがどれほどあるのかという問題もある。

(2)の効果

墓地の《時を裂く魔瞳》を除外し、手札から《時を裂く魔瞳》を捨てることで通常召喚時に横槍を受けにくくなる。

既に(1)の効果が適用されている場合は新たに(1)を発動できないため、同名カードを腐らせない措置になる。
この効果により展開の起点になる通常召喚をフリーチェーンのモンスター効果で妨害されなくなる。
ただし阻止できるのはモンスター限定なので、《激流葬》などの魔法・罠カードは普通に使用できてしまう。
そして「召喚に成功した時」限定なので、《エヴォルカイザー・ラギア》など「召喚を無効にする」誘発即時効果、
並びに《No.86 H-C ロンゴミアント》や【イドロック】などの「そもそも召喚させない」永続効果も止められない。

後述する《時を裂く魔瞳》の採用候補となるデッキとはあまり相性の良い効果でもなく、
《命削りの宝札》を採用している場合などに引いてしまった2枚目以降を無理矢理処理する手段ぐらいに割り切ってしまうのも手。
見た目以上に適用範囲が狭く、頼りにしがたいことは注意。


採用デッキ候補

トータルで考えた場合、発動ターンの恩恵は通常召喚の権利2回となり、以降はドローと通常召喚の権利両方が発生する。
発動ターンは《二重召喚》と同等、以降はドローの増加と自動《二重召喚》となるため、これらの恩恵を最大限利用して、手札からの発動ができないデメリットを補う形となる。

つまり、以下の様な条件を満たすデッキで搭載が考えられる。
  • 「手札から発動するモンスターカード」が無い、もしくは極端に少ないこと
  • 《時を裂く魔瞳》を引けずとも、それなりに自他のゲームスピードを遅らせる動きができること
  • ドロー強化と召喚権追加を両方無理なく活かせること

特に二つ目は、毎ターン利益を得られるというこのカードの特徴を形骸化させないためにも必要になる。
相手を束縛できないデッキ、もしくは束縛せず直ぐに倒す様なデッキがこのカードを使用しても、直ぐに決着がつき恩恵がない。
そしてサーチ手段に乏しい通常魔法カードを前提にした筋書きは苦しいため、無くてもある程度は機能し相手のテンポを抑えられないといけない。

抵触する一例は「通常召喚時に発動する効果が多く、召喚補強の手段に乏しい」デッキ。
この場合は《時を裂く魔瞳》を初手で引けなければ犬死にというリスクの高さもあり、結局は勝利という目的を叶えてくれない。
そうなれば「《時を裂く魔瞳》の採用ではなく、そんな歪なデッキを見直す」が正解となり、結局出番はなくなる。

最後に三つ目
どこまで行っても遅効性なドロー強化だけで釣り合いを取るのは現実的ではなく、召喚権追加も漠然と使うと劣化《二重召喚》となりがち。
どちらか片方のメリットだけでは《時を裂く魔瞳》を使う理由にならないため、その両方を生かせるテーマでないと苦しい。

これに抵触する一例が【神碑】である。
確かに手札消費が激しいテーマだが、《天岩戸》《インスペクト・ボーダー》以外のモンスターカードをメインデッキに入れない構築が主流なので、召喚権追加の恩恵がほとんど無い。

そのため手札補強は「お互いのターンで恒常的に使用できるドローソース《神碑の泉》」が担っている。
その《神碑の泉》も(《神碑の翼フギン》経由により)すべての神碑速攻魔法でサーチできるため、取り回しの良さは《時を裂く魔瞳》とは桁違い。
また《神碑の泉》の制限指定後は手札補強目的で《増殖するG》を採用する事が多い。

以上の点から【神碑】に採用しても、低いメリットは更に低く重いデメリットは更に重く伸し掛かる結果になる。

以下に挙げるデッキなどで使うにしても「手段と目的を逆転させ、《時を裂く魔瞳》のためだけに無理のある内容のデッキを作り、事故ってしまう」ことがないようにしたい。

命削りの宝札
通常魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できず、
このカードを発動するターン、自分はモンスターを特殊召喚できない。
(1):自分は手札が3枚になるようにデッキからドローする。
このカードの発動後、ターン終了時まで相手が受ける全てのダメージは0になる。
このターンのエンドフェイズに、自分の手札を全て墓地へ送る。

自他の動きを制限してゲームスピードを遅くする戦法が特徴の【メタビート】。
制圧してからも壁モンスターを下級モンスターなどで退かしつつ、地道に殴ってライフを削る流れになりやすいため決着までに時間がかかりがちになる。
この内《命削りの宝札》を主要ドローソースにしているテーマであれば、《時を裂く魔瞳》採用の負担は小さめ。

元々《命削りの宝札》を使用するテーマは手札誘発の採用を控えているため、制約が負担になりにくい。
手札消費も多めなのでドロー強化の恩恵も大きく、召喚権追加も結界像や《ライオウ》などのモンスターを並べやすくなる。
召喚権追加の恩恵は地味に大きく、展開手段が無いが故に直ぐに妨害として機能しないモンスターを抱え込む事故を軽減できる。
これは《命削りの宝札》の「手札で処理できないモンスターばかり抱えてしまいドロー枚数が減って旨味が薄れる」
「モンスターを複数引いてしまい召喚権が足りずにデメリットで無駄に捨てる」という弱点の解消にも繋がっている。


魔弾テーマには手札から発動するモンスターカードが無く、手札から魔弾魔法・罠カード発動という特徴は妨げられない。
そして展開力が大変貧弱であるため、召喚権の追加による恩恵は大きい。
継続的な妨害を行ってスローテンポで戦うデッキであり手札消費が激しいため、ドロー強化の恩恵も評価できる。
また、魔法カードとして魔弾モンスターの効果のトリガーを引く役割も兼ねることができるので、事故要因となるリスクも多少小さい。

先攻コントロール型のデッキであり、【魔弾】本来の動きができれば手札誘発がなくても妨害を連発できるが、それは魔弾モンスターを出した後の話なので、元々苦手な後攻がますます苦手になるのが難点。


各種ふわんだりぃずカードの効果で通常召喚を連鎖させられるテーマであり、一見すると《時を裂く魔瞳》の召喚効果の恩恵が大きくないように見える。
しかし【ふわんだりぃず】は妨害貫通力にやや難のあるテーマであり、
下級ふわんだりぃずの効果(+《ふわんだりぃずと旅じたく》でのケア)を止められると全く動けなくなる欠点がある。
また【アドバンス召喚】らしく、手札事故を恐れる部分もある。
そこで《時を裂く魔瞳》の召喚効果でケアを手厚くし、ふわんだりぃずの召喚連鎖を繋げやすくなる。

《時を裂く魔瞳》採用の欠点はやはり手札誘発の制限、特に《増殖するG》の採用ができない点。
前述のとおり【ふわんだりぃず】は手札事故に怯えるテーマであり、その欠点を《増殖するG》で補うケースが主流
(ドロー効果で事故を解消、同時に相手にブレーキを踏ませて時間稼ぎすることで展開を間に合わせる)。
《時を裂く魔瞳》もドロー強化はあるが、ドローと時間稼ぎを同時にできるから有効なのであって、暢気に次のドローを待つだけではフォローになっていない。
召喚権を追加するにしても、手札誘発を妨害しない《二重召喚》と競合することになるだろう。

また、《時を裂く魔瞳》にせよ《二重召喚》にせよ例によって事故要因自体は増えてしまうのが欠点。
妨害のケアのために積むわけなので、最低でも下級ふわんだりぃず2枚と共にこれらが初手に揃っていなければ意味がない。
《ふわんだりぃずと旅じたく》ケアすら防がれた状況から救うためには《ふわんだりぃずと旅じたく》も含めた4枚の存在が前提になるわけで……
そういうわけで、採用圏内ではあるが積極的に採用されるとまでは言えない。


劇場版「遊戯王 THE DARK SIDE OF DIMENSIONS」にて登場するキャラクター藍神が使用するカテゴリ。
特殊召喚する手段ががほぼ「方界獣」「方界帝」モンスターや《方界合神》によるデッキからの特殊召喚がメインであり、生命線である《流星方界器デューザ》を追加された召喚権で複数並べられる他、《召喚僧サモンプリースト》を出してリンク3のモンスターを出しつつ《方界合神》のトリガーを引き起こすことができる。
また基本的に事故率が高く、切り札である《暗黒方界神クリムゾン・ノヴァ》を場に出すためには召喚する《暗黒方界神クリムゾン・ノヴァ》を除く3種類の方界カードが必要なため、とにかくドローを増やしていきたい点も解決できる。
ネックである《時を裂く魔瞳》のドローフェイズまでのラグも【方界】であれば、《方界合神》や戦闘破壊されない《方界胤ヴィジャム》を呼び出す《方界降世》である程度粘り強く対応できる点も見逃せない。

欠点としては上記テーマ群同様《増殖するG》が採用出来ない事だが、【方界】においては、方界カードを揃えていかに早く《暗黒方界神クリムゾン・ノヴァ》を出してワンキル出来るかが主流であり、また《名推理》等で方界カードの墓地肥やしを積極的に行う都合上、手札誘発が却って邪魔になり採用しないケースもままある。
それ以上の問題点としてただでさえ事故率の高い【方界】で、即アドバンテージに繋がらないこのカードを採用することによって更に事故率を跳ね上げてしまう恐れがある。
採用するのであれば、《隣の芝刈り》を主軸にした60枚デッキで上振れを狙うなど、「安定性なんぞ知るか!」と開き直った形になるだろう。


総評

色々言われているが、「良くも悪くも時代に逆行したカード」という評価に尽きる。
フィニッシャー級のモンスターのスペックが上昇し、それに対抗するように妨害や除去手段も強力になり、1ターンでケリをつける高速展開と、それに速度で追いつける手札からの妨害が定着した中で、
そのどちらにも思い切り歯向かったカードである。

メリット・デメリットを素直に受けると「セットしたカードを駆使して相手の邪魔しながら、数ターンかけて勝利する」という、
それこそ【除去ガジェット】時代の如き、よく言えば懐かしい、悪く言えば古臭い遊戯王をすることになる。

ただし、現実には採用候補とされるデッキはそんな素朴なものでは済まされない。
その戦略を強いられるのは使った側だけであり、相手は平気で「現代の遊戯王」をしてくる。
つまり相手にも「古い遊戯王」を強いて初めて「採用選定のスタートラインに立てる」カードである。

現状では『手札のモンスターの効果を発動できない。』という点が、前述のとおり多くのデッキに悪影響となる。
各種行動の根幹だけでなく後攻1ターン目での妨害手段も減ってしまうので、そもそも《時を裂く魔瞳》を使う前から敗北が決定することも自然である。

もっとも手札誘発のほうもメタカードとのイタチごっこに陥っており、「手札誘発以外の後攻1ターンを凌ぐ手段」が来たなら有効に働くという予想も一定数ある。
「魔法・罠は影響を受けない」「チェーンに乗らない特殊召喚+フィールドで発動する効果」等、デメリットをすり抜けるルートが明確なのもこの予想の一因だろう。

とは言っても、あくまで「予想」にすぎず、このカードは地雷程度の域に収まっている。


関連カード

()(うた)魔瞳(モルガナイト)
通常魔法
(1):このデュエル中、以下の効果をそれぞれ適用する。
●自分は手札のモンスターの効果を発動できない。
●自分のモンスターは1度のバトルフェイズ中に2回までモンスターに攻撃できる。
●自分のモンスターが相手モンスターとの戦闘で相手に与える戦闘ダメージは倍になる。
(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。
デッキから「モルガナイト」カード1枚を手札に加える。
その後、自分の手札を1枚選んでデッキの一番下に戻す。

「RAGE OF ABYSS」に登場したまさかの2種類目の「モルガナイト」。
ドローと召喚権を2倍にした《時を裂く魔瞳》に対し、こちらはモンスターへの攻撃回数とモンスターとの戦闘ダメージを2倍にする。
《時を裂く魔瞳》とは違いカードアドバンテージは取れないものの、発動したターンからその恩恵をフルに活用可能であり、デッキ次第ではそのターン中に決め切る事も起こり得る。

勿論、手札のモンスター効果が使えないと言う同じデメリットを持つため《時を裂く魔瞳》との併用は問題なく、あちらで強化した展開力で戦闘を更に有利に出来るためシナジーもある。

そして1番の特徴は墓地効果にあり、なんと墓地の自身を除外する事で「モルガナイト」カードのサーチが出来る。
これまで素引き前提であるため、口さがない人からは「《時を裂く魔瞳》を十全に扱えるデッキはそもそも《時を裂く魔瞳》がなくても回るからそこまで必要としていない」などと揶揄されていた《時を裂く魔瞳》に取っては非常にありがたい効果であり、《時を裂く魔瞳》3枚に《死を謳う魔瞳》3枚の実質6枚体制に加えて《死を謳う魔瞳》を墓地に落とせるカードも《時を裂く魔瞳》にアクセスする手段になり得るため、引き込みやすさが格段に上昇している。
サーチの際に手札1枚をデッキボトムに戻してしまうが、《時を裂く魔瞳》のドロー倍化で補う事が出来る。


マスターデュエル(MD)にて

さて、上述の様に紙でのデュエルでは評価は低く、紙のカード準拠のデジタルネットゲームのマスターデュエルでも前評判は悪かったのだが、実装後は「上位環境レベルでも稀に見かけるカード」となっている。
要因はいくつかあり、最も大きいのは、MDは基本的にシングル戦であるということだろう。
手札誘発が無ければ先攻制圧に対抗できない、というデメリットは、必ず1度は後攻にならざるをえないマッチ戦と違い、自分が先攻をとれさえすれば大きく軽減される。
1戦目でこのカードの存在を確認され、2戦目からは相手が手札誘発を無視したプレイングをされる問題点もシングル戦なら関係ない。
マッチ戦ならサイドデッキで対策されてしまうメタデッキ・ロックデッキがMDでは一定数は環境入りしており、長期戦になりやすいそれらのデッキなら十分なアドバンテージを稼げる。

他にも、マスターデュエルではドローソースの規制が紙のデュエルよりも厳しいという追い風もある。
いくつかの壺カードをはじめ手札を稼ぐ手段が減らされており、その分、手札1枚当たりの価値が高まっているため、デメリットを含めても手札を稼げる可能性のあるこのカードの評価も高くなる。
使用できるカードに大幅な規制がかかるテーマデュエルイベントも頻繁に開催されており、手札誘発カードが大幅に規制されるイベントであれば、このカードのデメリットが無くなるため評価はさらに一段高くなる。

普通のデッキには入ら無いが、噛み合うデッキでは十分に有用な選択肢となっているいい塩梅の活躍をしており、マスターデュエル用に設計されたカードなのではないか、と推測されることもある。


余談

「モルガナイト」とは宝石の一種。
ベリルという鉱物の中でも、優しい桃色から青みがかった桃色まで幅が広い。
石言葉は「清純・愛情・優美」。

このカードの発表当初は「このカードの発動にチェーンして《精霊の鏡》を発動すれば、重い制約を相手に押し付けることができるのでは?」と憶測をよんだことがある。
流石にこの運用は不可能となっており、《精霊の鏡》はそもそも発動できないと裁定が下されている。

イラストの構図はゲーム「Inscryption」に登場した「ターン開始時、カードを2枚引くことができる」ようになる効果を持った恩恵カード「両手利きの恩恵」とよく似ており、これをオマージュした可能性がある。

追記修正をお願いします。

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最終更新:2024年11月22日 11:56

*1 ただし召喚権付与が強力なテーマの為にキノを捨ててでも採用する価値は十分にある