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アニヲタWiki(仮)
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マルチェロ(DQⅧ)

登録日：2021/07/12 (月) 21:39:35
更新日：2024/11/12 Tue 11:52:53
所要時間：約 20 分で読めます
マルチェロとは、どこまでもイヤミなMハゲ男である。
追記・修正よろしくお願いします





ゼ…ゼシカ…いくらマルチェロの項目とはいえ、
流石に建て逃げするのはまずいでがすよ…
確かに事実ではあるがな、
流石に項目が薄いのはwiki的にはどうかと思うぞ。
これだけでもあいつの人となりは十分伝わるけどな。
まぁ、ちゃんとした項目はwiki籠り達に任せて、
俺たちはさっさとラプソーンを倒しに行くとしようぜ。
あなた達も結構ヒドイ事言ってるじゃない…













入れるな とは命じたが手荒な真似をしろとは言っていない。
我が聖堂騎士団の評判を落とすな。

マルチェロは、ドラゴンクエストⅧ 空と海と大地と呪われし姫君の登場人物。
なお、名前のアクセントは「マルチェロ」。

CV:諏訪部順一(3DS版)

▷目次

概要

世界三大聖地のひとつ、マイエラ修道院の護衛を務める、聖堂騎士団という部隊の騎士団長を務めている男性。一人称は「私」。幼少期の時点から物凄く後退した生え際が特徴。
回想シーンの描写などを見るに年齢は20歳前後と思われる。
異母弟にククールがいるが、後述の事情で兄弟仲は険悪。
弟と違い右利き。

人物

その性格はいわゆるイヤミキャラ。そして狡猾な野心家。ゼシカからは「(初登場時に見下ろされたので)2階からイヤミ男」「(会う度にイヤミを飛ばされることから)どこまでもイヤミ男」と、ヤンガスからは「(ただでさえ聖地に行くと体が痒くなるのに)マルチェロに会うと体が"物凄く"痒くなる」と評されるなどかなり毛嫌いされている様子。
マイエラ修道院では濡れ衣を着せたお詫びとして世界地図をくれたり*1、「旅の無事を祈っています」という発言で送り出すなど優しい一面もあり*2、単に真面目すぎて逆にこちらにキツく当たっていたようにも見えるのだが、
ククールを送り出す際には「騎士団員は各々の仕事があるが、お前は身軽だろう。カタキ討ちに動けるのはお前だけだ」と遠回しに役立たず呼ばわりし、
ククール自身も「嫌いな弟を修道院長のカタキ討ちという名目で追放出来るし、旅先で野垂れ死にすれば好都合だから」と推測している。
が、夜に彼のもとを訪れると「ククールにドルマゲスを探させて、そこで目障りな奴らをまとめて…」とそれ以上の独り言を聞くことが出来る。
オディロ院長が死んでからはこの態度が増長しており、彼がマルチェロのストッパーだったことがよく分かる。

過去

そんなマルチェロだが、ククールとの仲が険悪な理由には(ドラクエとは思えないほど)非常に重苦しい過去にある。

マルチェロの父はマイエラ修道院の近くにある宿場町ドニなどを治めていた領主であった。*3
だが、その領主はどうしようもないダメ人間であり、海を隔てた先のトロデーン王国にも家柄と共に悪評が知れ渡るほどで、トロデは領主を「ごうつくばりで女好き、博打で破滅した」と評している。
当然領民からの評価は最悪で、訃報が届いた時には町民全員が喜び、死後10年以上経過してもなおボロクソ言われるほど。しかもこの手のキャラにありがちな「性格は悪いけど仕事はできた」という評判は一ミリもないレベル。
兄弟や正妻のことを悪く言う人はいない（むしろ同情されてるらしい）ことから、領主だけがとことんダメ人間だったようだ。

そして、マルチェロの母親はその領主に仕えていたメイドである。跡継ぎが生まれないからと、メイドにまで手を出していたという。
しかし、マルチェロが生まれてから程なくして正妻が息子…ククールを出産。正式な跡継ぎが生まれたということでマルチェロは母と共に屋敷を追放されてしまう。
追い出されたことで母は心労により病死、孤児となったマルチェロは修道院に流れ着いたのだった。

それからしばらくして、領主夫妻が共に死亡。死因は流行病だったらしい。
そうしてかつてのマルチェロと同様に孤児となったククールは、僅かな荷物を持って修道院に流れ着く。
歳の近い子供ということで彼を心配して手を差し伸べたものの、ククールの名前を聞いた瞬間、掌を返し「出て行け」「この場所まで僕から奪うのか」と罵る。
この事に加え、後に上記の事情を知ったククールの心は酷く傷付き、そんな兄に反抗するかのように僧侶とは思えない性格に育ってしまうのだった…

そういうわけで、不仲の二人の中でも父親への評価は「最低のクソ親父」で一致しており、マルチェロに至っては後述の演説で「私には高貴な血など一滴たりとも流れていない」と断言するほど。
ただ、強欲なところはマルチェロ、女とギャンブルが好きなところはククールにしっかり受け継がれている。
なお、ククールによれば家はもう残っていないとのこと。ドニの町に領主の屋敷が入るほどの土地はない為、プレイヤーの間ではゴレムスのいる廃墟のあたりが屋敷跡ではないかと推測されている。

作中での活躍

マイエラ修道院

主人公達に剣を向けようとした聖堂騎士団員を、上記の台詞で諌めつつ初登場。
が、2階から見下ろしつつ「だがよそものは問題を起こしがちだ」と偏見たっぷりの発言をし、更には「この先の宿舎は修道士のものであって、君たちには無縁の場所」と早速嫌味をふっかけ、プレイヤーからの第一印象は最悪。

その後は地下の拷問部屋で、ドニの町の酒場で喧嘩した事についてククールを問い詰めて最終的に謹慎を言い渡している。こればっかりはククールが悪い。
そうして身動きが取れなくなったククールは、主人公達に「ある道化師が来てからというもの、修道院長の部屋から禍々しい気配がする」という情報を渡し、旧修道院跡地の抜け穴を通って院長の様子を見てくるよう依頼。
その夜に主人公達は院長室に向かうも、結局その道化師…ドルマゲスとはすれ違いになってしまう。
院長の無事を確認していた主人公達を見るなりマルチェロは「院長の命を狙う賊」と言って(部下の証言も無視して)詰問。
その時に帰りが遅いからと様子を見に来たトロデを部下が捕まえ、主人公達を魔物の仲間として牢屋に放り込む。
なんとかククールの手引きにより脱獄し、院長室へ向かうと、マルチェロはドルマゲスと交戦中だった。
しかし抵抗虚しく院長はドルマゲスに殺害され、マルチェロはその後釜につくことに。
敵討ちのためにククールと行動を共にするように主人公達に依頼し(本音は上記の通り)、またPS2版では濡れ衣の詫びとして世界地図もくれる。
その後しばらくは本筋に関わってこないのだが…？

サブイベント

  • 月影のハープを探している際に彼のもとを訪ねると在処を教えてくれるのだが、「そんなものなんの役に立つのです」と案の定イヤミ混じり。
    ゼシカからは「あんなイヤミ男に聞くのは絶対嫌」ククールからは「早く聞いて帰るぞ」と散々言われる。
    パルミドの情報屋の方に聞いてこちらは知らない、という人も多いのでは？

  • 船入手後に聖地ゴルドに向かうと、ニノ大司教と行動を共にするマルチェロと再会することに。
    どうやらさらなる出世を目指してお偉いさんに擦り寄っているらしく、その為にニノ大司教にへーこらするマルチェロは逆に笑える。
    また、マルチェロが新修道院長になれたのはニノ大司教の口添えがあったかららしく、そういう意味でも大司教には頭が上がらない様子。

  • サヴェッラ大聖堂で会った時にはククールに対して「勤務態度が悪かったので追い出した」とはっきり本音を言っている。
    また、その直後にモブ兵士が「辺境の修道院長如きが法皇様に取り入ろうというのか」「金でなんとか出来るのはここまで、これ以上の出世は身分が関わる」と愚痴っていることから、あまり良い印象は持たれていない模様。
    なお、法皇の警護役に就いてからは大司教に賄賂を送っていないようだ。

  • 魔犬レオパルド追跡開始前に法皇の館を訪ねると、マルチェロの暴走を止めようとする法皇の説得に耳を貸さないせいで、法皇を嘆かせるというイベントが発生する。

…ただ、これらは全て必須でない寄り道イベントであり、これらを全くこなしてない場合、マルチェロがいきなりどす黒くなって再登場することに。

法皇就任

そうして、野心のもとどんどんのし上がっていったマルチェロとは、法皇の館で再会することとなる。

討伐された魔犬レオパルドと、それを討伐した主人公を、法皇の座を狙うニノの差金と称して彼に法皇暗殺未遂の濡衣を着せ、主人公達と共に煉獄島へ投獄。*4
その際にレオパルドの遺した神鳥の杖を拾ったことで暗黒神の影響を受けそうになるも、その精神力と自傷によりなんと逆に暗黒神ラプソーンを抑え込む。
そして、杖を利用して*5これまでの末裔同様に法皇を殺害し、窓から落として転落死を偽装。*6
遂にマルチェロは法皇の地位に立ってしまう。*7

一ヶ月後、法皇の死を知ったショックで改心したニノ大司教の協力のもと主人公達は煉獄島を脱獄。
聖地ゴルドへ向かうと、丁度新法皇就任の演説が行われていた。(※読みやすさを優先する為、一部に句読点やプラグインなどを追加しています)


……ご列席の諸侯も ご存知の通り、
亡くなられた前法皇は数多の祈りと涙とに見送られ……安らかに天に召された。
良からぬ噂を立てるものもあるが、まこと天寿を全うされたのだ。

しかし。……私は 次の法皇に即位する気はない。
(ざわめく聴衆)
いや正確に言おう。
これまでのような、法皇として飾り物にされる気はないのだ。

王とは何だ？
"ただ王家に生まれついた。"
それだけの理由でわがまま放題、傅(かしず)かれ暮らす王とは？
(台バン)
ただの兵士には、王のように振舞う事は許されぬ。
例えその兵が王の器を持っておろうとも、生まれついた身分からは逃れられぬ。
……そう、私もだ。
"不貞の子として生まれ、家を追われた身分卑しき者は法皇に相応しくない。"
教会の誰もがそう言った。
良家に生まれた無能な僧どもにしか法皇の冠は与えられぬのだ、と。

(燭台を杖で払い飛ばす)
いと徳高く尊き前法皇。だが奴が何をしてくれた？
世の無常を嘆き祈る。それ"だけ"だ。
神も王も法皇も、皆(みな)当然のように民の上へ君臨し、何一つ役には立たぬ……
(杖で床を叩く)
……だが私は違う。
尊き血など私には 一滴(ひとしずく)たりとも流れてはいない。
そんな物に意味なぞない。
だが私はここにいる。
自らの手でこの場所に立つ権利を掴み取ったのだ！

(また杖で床を叩く)
私に従え！
無能な王を玉座から追い払い
今こそ新しい主を選ぶべき時！！
(立ち去ろうとする聴衆を聖堂騎士団が脅して座らせる)

……さあ。選ぶがいい。我に従うか、さもなくば……
……そこにいる侵入者のように殺されるかだ！

そうして聖堂騎士団を主人公達に差し向けるも、神鳥の魂の力で接近を許してしまい、そのまま戦闘になる。

戦闘


……これはこれは。
……いいだろう。
どうあっても私の前に立ち塞がると言うのならば。
手始めに貴様にこの手で引導を渡してやろう！

右手に剣、左手に神鳥の杖を持っているが、杖はお飾り。

なお、PS2版では中ボスBGMの「難関を突破せよ」が流れる最後のボスとなっている。

HPは3120、完全2回行動で行動パターンは以下の通り。

Aパターン：通常攻撃、かまいたち、メラゾーマ、凍てつく波動、Bパターンへ移行からランダム
Bパターン：通常攻撃→メラゾーマ→グランドクロス→かまいたち→ベホイミ→Aパターンへ移行

前作・前々作をプレイしているとグランドクロスに警戒してしまうが、味方が使う場合よりも威力が抑えられており、130〜150程度になっている。バギ属性なので耐性強化も可能。
ただ、ゾンビ特効があるのでスカモンを使用する時はゾンビ系モンスターを外した方がいい。特にこの時期の主力となっているであろうハルク。
グランドクロスよりも100以上のダメージが入る打撃や、割とよく飛ぶ波動の方が厄介。
一方で回復はベホイミ止まりなので、こちらのHP管理さえしっかりしていればレオパルドよりは楽に勝てる筈。
判断力も何故か低く、マホカンタに構わずメラゾーマしたり、こちらにバフがかかっていないのに波動を飛ばしたりもする。

結末

敗れた隙を突かれて暗黒神に完全に支配されてしまい*8、法皇殺害の真犯人はマルチェロであることを、彼自身の身体でラプソーンに暴露されてしまう。*9
また法皇を殺害したことにより七賢者の封印が解けていたため、そのまま聖地ゴルドの女神像に杖が放り込まれ、暗黒魔城都市が復活してしまう。
その際の崩落でマルチェロは転落死しそうになったが、それを助けたのは彼自身が最も嫌っていた、弟のククールだった。
目的が潰え、暗黒神の力も物に出来なかったマルチェロは、潔く死のうとククールの手を振り解く。それでも、ククールはマルチェロの腕を掴み直し、引き上げるのだった。

何故兄を助けたのか？
ーー修道院にククールが来たあの日。ひとりぼっちだった彼に、初めて話しかけたのはマルチェロである。
初めの、弟と知らずに話しかけたあの時だけ、彼は弟に優しく接していた。
それ以降、弟と知ってからは手のひらを返して冷たくなり、兄弟仲は最悪となったが、ククールはそれでも最初のあの時の、優しかったマルチェロを忘れてはいなかった。
例え仲が悪くとも、罵り合っていようとも、ククールにはマルチェロに対してのきょうだいとしての情が残っていたのだ。

その事を打ち明けられたことでしばし沈黙するマルチェロ。弟の心情を知り、彼は何を想ったか。
「既に無縁のもの」として、自身の聖堂騎士団の指輪をククールに投げ渡し立ち去る。
ボロボロのまま立ち去る兄に対して、どこか憐れみにも見える複雑な表情を、ククールは浮かべていた……

これ以降、マルチェロは消息を断ち、完全に行方知れずとなる。
とはいえ、彼と再会したところでお互い気まずくなるのは確かだろう。
過去を詮索することはしない、はみ出し者の集まるパルミドにも、そのプライドの高さから来ているわけないだろうとククールは推測している。
ともあれ、マルチェロが表社会で生きていくことはほぼ不可能と言った方がいいだろう。
どこかを放浪しているのか、既に自害したのか、はたまた誰かに殺害されたのか…その行方は、リメイク版発売までは誰にも分からなかった。

ちなみに、彼の渡してくれた騎士団長の指輪は、攻撃力と賢さが10ずつ上昇する効果。
流れ的にククールに装備させたいところだが、実用性を考えるとゼシカの方がいいか。

3DS版

過去が大幅に変更。
「妾腹の子」は流石に不味かったのか、
領主がかつて付き合っていた平民の女性の子供として生まれるも、領主が「貴族の娘との縁談が持ち上がった」ということで母子を捨てる。
しかし領主夫妻はなかなか子供に恵まれず、一時は養子としてマルチェロを迎えようともしたが、マルチェロが来た途端に妻の妊娠が発覚したことで再びマルチェロは捨てられ、修道院に拾われた。
という形に変更。ついでに上記の演説も「不貞の子として生まれ家を追い出された〜」が「平民の母を持つような〜」と変更された。
2度も父に捨てられたという境遇のおかげで、ククールの回想での「この場所まで僕から奪うのか」という台詞の重みがより増したといえよう。

また、神鳥の杖に触れた際にナイフで自傷することがなくなり、ナイフを捨てて光の魔力でラプソーンを抑え込んでいる。だがグランドクロスはバギだし後の作品で光属性となったイオ系をマルチェロは使わない。

あと演説をよく聞くと声が反響しているのが分かる。意外と広い？
声をあてた諏訪部順一氏によれば、この演説はかなりの力作とのこと。

戦闘面では、HP4520攻撃力420と大幅強化。
また、ほぼ無駄行動だったベホイミの代わりにクリフトザラキを使うようになり、危険度は大きく増した。
じゃあグランドクロスの次のターンはザラキに警戒すればいいのかというとそうでもなく、Aパートのランダム行動にもグランドクロスが追加。そのため、グランドクロス(+かまいたち)が来たからといって次のターンにザラキが飛んでくるかはわからない。


まったく　詰めの甘い奴らだ。
マルチェロ！一体何しに来やがった！？

そして、聖地ゴルド崩壊後にもマルチェロに会えるイベントが追加。
それは、追加ダンジョン「奈落の祭壇」における、魔神ジャハガロスとの戦いの時である。
動きを封じられた主人公達を助け、2戦目で共闘してくれる。服装もブラウンのコートに黒の服と落ち着いた色合いのものになっている。

おいお前達。私の足だけは引っ張るなよ。

この時は、HP・MPが無限であること*10以外はPS2版のステータスに近くなっており*11、行動もいてつくはどう以外のものを使用する。
ジャハガロスがメラに弱いのもあってメラゾーマも十分強く平均で250ものダメージを与え、こちらが傷付けば気休めにしかならないがベホイミで回復もしてくれる。
一応ベホマラー等がマルチェロにもかかるようにはなっているが、残念ながらタンバリン等は効かないようになっている。
戦闘後は「自分のしでかした事の後始末をつけに、そしてあの時の借りを返しに来ただけ」と言い張るが、ククールがパーティにいるかいないかで会話が分岐。いない場合はククールへの彼なりに身を案じた言伝を頼み、いる場合はククールから「兄貴」と呼ばれ感謝され、満更でもないような様子を見せていた。
ともあれ、これでこの兄弟の仲は少しだけ和解に進んだといえよう。

なお、奈落の祭壇に入る前からついて来ていたことが、イベント後宿屋の夢でミーティアが教えてくれる。
実は竜骨の迷宮の時点でも謎の人物がついてきていることがプレイヤー視点ではわかり、ジャハガロス戦でマルチェロだったことが判明する。*12
どうやら辛そうな顔でうずくまることもあったようで、まだゴルドでの傷は完璧に癒えていなかったらしい。
……キラーパンサーに乗って荒野を走ったプレイヤーからは「手負いの状態でキラパンに追い付けるのか」とネタにされたりも。ただでさえ生え際でネタにされていたのに…
とりあえずここでキラパンに乗っていたプレイヤーはマルチェロに謝ろう。

追憶のマルチェロ

追憶の回廊12戦目の相手。
HP12600、攻撃力820、素早さ258と理不尽の暴力のようなステータス。今に始まったことではないが…
一方で技はいてつくはどう、グランドクロス、しんくうは、メラゾーマ、マホトーン、ザラキーマと控えめ。
痛恨はしっかり700近いダメージを出すのだが。
他の追憶ボス同様、痛恨対策にみかわし率を上げたいところだが、マルチェロの場合はむしろマホトーンとザラキーマに警戒する必要がある。
両方対策できる竜神の兜、黄金のティアラ、メタルキングヘルムや、単体でもザキ命中を1/2に下げる魔除けの聖印も必須。
併用はほぼ不可能なので、みかわし装備の方は諦めた方がいい。
ザラキーマはこれで良いとして、マホトーンが厄介。いてつくはどうは頻度が高くないのでマジックバリアで軽減するのも手。ちなみにマホトーンは何故かいてつくはどうで解除されるので、覚えておいて損はない。
なお、素でマホトーン耐性を持つヤンガスは、回復がベホイミ止まりで痛恨の傷が癒えず死ぬ、メタキンヘルムがなくなるとザキ耐性が足りずに死ぬ、そもそも素早さが低いのでまず先手を取られて死ぬ。
モリーの場合はヘルム無しでもザキ耐性を天使のローブと聖印でなんとかできるが、この場合マホトーンでザオリクが使えなくなる危険性が高い。一応モリーフレッシュでマホトーンの自己解除は可能なのだが…

…と、あれこれ書いたが、結局のところこれらを全て実行させるのは至難の業。
実際のところはまよけの聖印だけでもザキ命中率半減と優秀なので、当たらないよう祈っておけばあとはマホトーンが怖い程度。
世界樹の葉や滴、ゲルダの精霊の舞など、マホトーンの影響のない回復手段が欲しいところ。ザオリーマやマスターゾーンも緊急時の回復手段として考えておきたい。
ガチガチに対策を固めすぎるのもあまりよくないだろう。だからといってゆるゆるなのも問題だが

次は追憶のドルマゲス。マルチェロ〜ドルマゲスの3戦はエスタークより難所と評判。

他作品のマルチェロ

  • いたストポータブル
ランクAで全キャラ1〜2位を争う最強キャラ。ラプソーンには操られていない。
空き地に建てるのは神殿。
相乗りされることが嫌いなので、エリア内で相乗りしても儲けが出にくいのが特徴。
だが本人から相乗りする分にはむしろ積極的で、長期戦になるとほぼ全てのエリアで株を得ることになる。
ククールの持つ高額店舗に止まると「わたしから何もかも奪い尽くそうというのか」という哀愁漂うセリフと共に金をばら撒いてしまう。
流石に泣いていい。
またFF代表の悪役キャラも普段は余裕を気取りながら特定の相手には激高するのは同じである。

台詞は「おやおや」「これはこれは」で始まるものが非常に多く、「言い過ぎだろ」とネタにされたことも。
おやおやが20個、これはこれはが15個もある。
なお、ゼシカが彼をイヤミと称する台詞は19個。

  • ライバルズ
第七弾から ククール(僧侶)専用カードとして登場。CVは引き続き諏訪部順一。
召喚時に後列中央を中心に十字型に4ダメージを与えるという、グランドクロスのような効果を持つ。同時に実装されたグランプリレギュレーションでのAOE目的としてよく採用された。
リーダーへのダメージもあるので、上手く運用すればトドメに使える。
また、特殊台詞もしっかり実装されており、リーダーがククールで在ることも多いからか味方ククール台詞の方が聞くことが多く、通常台詞がむしろ珍しい。

因みにライバルズでは人型のCVキャラは冒険者属性を持つことが多いが、マルチェロは冒険者属性を持っていない。原作の流れ故当然と言えるだろうか。
とはいえ枠の都合か第七弾実装と同時に行われたサイン色紙キャンペーンでは冒険者側に配置されている。

余談

  • 聖堂騎士団の成れの果て
煉獄島を脱獄した後にマイエラ修道院へ向かうと、聖堂騎士団達が「マルチェロが法皇になったお祝い」として酒に溺れバニーガールを侍らせるというモラル最悪の状況となっている。
力だけを見て騎士団を再編した結果、ということだろうか…

  • ファンからの評価
孤児だった身でありながら一時的だが法皇の地位まで上り詰めたこと、また一般人でありながら暗黒神を抑え込んでその力を引き出し、自らが新たな巨悪となった実力は評価されている。暗黒神の危険な能力そのものは抑え込み、自分の力をブーストさせるに留めるなど使い方も賢い。
ただ、彼が院長となった後の聖堂騎士団のモラルが欠如していたり、本来バレないよう地道にやるべき独裁政治を堂々と宣言して民衆を脅迫してしまったり、ましてや宗教のトップである法皇という地位でありながら不信心なことを公表したりと、指導者としてはいかがなものか、という一面が見られるのが残念なポイント。
戦闘での判断力が低いのも、案外慢心のせいなのかも…？

  • 法皇就任演説について
ドラクエで演説といえば我らがジャミラス閣下の演説が有名だが、マルチェロのものもインパクトは十分残している。
その内容は簡単に言えば「無能がトップに立つ王政は廃し、私のような力ある者がトップに立つべき」という、典型的な為政者不要論。
どこぞのバカ王子のことを思い出した人も多いためか、「やってることはアレだが、DQ8世界では未来の選択肢の一つになるかもしれない」という意見は少なくない。
ただ、本作の世界における王と呼ばれる人物*13は総じて無能とは言い難い。寝てばっかいる地獄の帝王？忘れて差し上げろ
なお、彼が例えに出した「王の器を持つ兵」は本作の主人公が当てはまるし、マルチェロ自身孤児から法皇に成り上がった人物。彼も世話になっていたオディロ院長も粉屋の息子の立場から法皇の立場に推薦されたという過去がある。本作では王侯貴族の生まれでなくとも王になる道はあるのだ。そう考えると、本当に無能なのは王族達ではなく頭のお堅いその周りの人物なのかもしれない。
しかし、マルチェロからすれば「修道院の腐敗を見て見ぬふりをしたオディロ院長」も「法皇への忠誠心は本物ではあるものの、野心が出張ってそうは見えないニノ大司教」も「やはり教会の腐敗を知っていながら嘆くことしか出来なかった法皇」も、現状を知っていながら全く変えようとしなかった無能と考えてもおかしくはない。
煉獄島に送られたライバルの末路を見て震え上がり、法皇の死を知って改心したニノ大司教改め新法皇には教会の正常化を頑張ってもらいたいところである。

  • ククールから見たマルチェロ
聖地ゴルドでのやり取りの他にも、感情が昂った時などには「兄貴！」と呼び、院長の死後は「あんたらがいなければマルチェロ団長まで死んでいた」と主人公達に礼を言っている。
戦闘直前に彼と会話すると「ゼシカは上手く行き、ドルマゲスと黒犬は死んだ。そこまで甘くはないが、あいつも死ぬのか？」と、これまで神鳥の杖に操られた人々について語っている。
兄の前では反抗的な態度を取っていたものの、やはり肉親として助けたい思いはあるのだろう。
彼が消息を断った後も安否を心配する様子を見せている。

  • デザインについて
そのキャラデザインは元々ククールの没案。
悪人顔ということでリテイクとなり、没デザインはマルチェロに流用された…という経緯がある。（モリーも似たような経緯でハワードの没デザインが流用されている）
また、当初の予定ではマルチェロが仲間になる予定で、性格もまともだったらしいが、やはり目つきが悪すぎて没になった。

  • ストッパーであったオディロ院長
上記のように散々汚いことを行い、果ては一時暗黒神をも支配下に置いたマルチェロであったが、自分を拾ってくれたオディロ院長に対してだけは強い忠誠心を持っていたと思われる。
最初の時点でさんざん嫌味な奴ではあったが、騎士団が嫌みな奴らであることを除けば決して修道院のイメージを悪くなることは行っておらず、自らの業務をきちんと遂行していた。
またドルマゲスが襲撃したときには、ククールに対して自らの身を案じることよりオディロ院長を守ることを厳命した。
最終的には修道院内に収まるつもりはなかったとはいえ、恩人である院長が存命時は彼の名を汚さないためにも真面目な騎士団長であり続けようとしていたのだろう。
それだけに、彼が死んだ後の修道院の有様は完全にブレーキが壊れたマルチェロを表しているともいえる。

  • グランドクロスと宗教
信仰の薄いマルチェロがグランドクロスを使うのはなかなかおかしな話だが、歴代作品ではダークビショップ(闇の司祭)職や"破壊と殺戮の神"ダークドレアムも使えるので、グランドクロスは善の神だけの固有技ではないのは確か。
ただ、マルチェロの場合杖ではなく剣で十字を切ることと、ラプソーンがグランドクロスを使わない事、3DS版での共闘時の描写から、これはマルチェロ自身の力で使っていることが窺える。腐っても聖職者ということだろうか。
なお、北米版ではグランドクロスは十字架の意匠を避けるためか「Pearly Gates」と変更され、ククールの使用するものだけ演出が変更されている。素手で十字を切るのがダメで剣で切る分にはよかったのだろうか…*14
まぁそもそもグランドクロスという言葉に宗教要素は一ミリもないのだが。*15
3DS版ではククールがグランドクロスの代わりに「天国への階段」を習得した(威力や効果はPS2版のグランドクロスと変わらない)為、この技はマルチェロ専用技となった。

  • ネタ的な意味では…
略して○チェロと呼ばれる他、その髪型からハゲネタで弄られ、Mチェロ、ハゲチェロ、Mハゲと呼ばれることも多々。というかドラクエの話でMハゲネタが出たらだいたいこいつかドルマゲスのことを指す。
また、戦闘時の表記が「マルチェロ 1匹」とか、討伐モンスターリストに載ったりという点もネタにされている。モンスター扱いについてはマルチェロに限ったことではないが。

リメイク前のドラクエ8でも彼と戦う展開があるので流石にこの事を知らないドラクエファンはそうそうないと思われるが、3DS版の攻略本ではボスモンスター一覧のとこに彼のステータスや耐性が載っていながら何故か名前が伏せられている。*16
また、3DSの追加展開ではあるがジャハガロス2戦目で加勢してくれる事についてもぼかされている。

セリフ集(皮肉・イヤミ中心)

▷展開





……なん…の……つもり…だ……？放…せ…！！
貴様等が…邪魔を……しな…ければ
暗黒神のチカラ……我が手に…出来たのだ……
だが…望みは…潰えた……すべ…て　終わった…のだ……
さあ…！放せ…！！貴様…なぞに……助けられて…たまる…か……！

……死なせないさ。
虫ケラみたいに嫌ってた弟に情けをかけられ
あんたは惨めに生き延びるんだ。
好き放題やってそのまま死のうなんて許さない。


この上……生き恥を晒せ……だと？貴様……！！
…………

……10年以上前だよな。身よりがなくなったオレが初めて修道院に来たあの日。
最初にまともに話したのがあんただった。
家族も家もなくなって独りっきりで……修道院にも誰も知り合いがいなくて……
最初に会ったあんたは　でも優しかったんだ。
初めのあの時だけ。
オレが誰か知ってからは、手のひらを返すように冷たくなったけど
それでも……

……それでもオレは。忘れたことはなかったよ。

……いつか……私を助けた…こと……後悔…するぞ……
……好きにすればいいさ。また何かしでかす気なら何度だって止めてやる。
…………。


これ…あんたの聖堂騎士団の指輪か……？
貴様にくれてやる。……もう私には無縁のものだ。


……ねえククール。
放っといていいの？あんなひどいケガしてるのに。ねえってば！
…………

この項目を追記・修正するか、さもなくばそこにいる建て逃げ犯のように規制されるか選んでください。























どうしてアンタがここにいるんだ？
ふん。
私は自分がしでかしたことの後始末をつけに来ただけだ。
別にお前達が何処で野垂れ死のうと私の知ったことではない。

これであの時の借りは返したぞ。


兄貴！

その…ありがとな……




……………………ふん。

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「マルチェロ(DQⅧ)」をウィキ内検索
最終更新：2024年11月12日 11:52

*1 PS2版のみ。初の3Dドラクエということで道に迷いやすい本作では地図は滅茶苦茶ありがたいため、「地図をくれるのがマルチェロ唯一の美点」とファンから言われている

*2 人によってはこれもイヤミに捉えるかもしれない。地図をもらえなくなった3DS版は特に

*3 治めていたのがマイエラ地方全域なのか、ドニの町だけなのかは不明だが、少なくともドニの町は領地内だった模様

*4 ドラクエ3以降恒例の牢屋イベント。本作はマイエラ修道院とここの2度あるが、どちらもマルチェロの手で投獄されることに

*5 法皇の館のメイドが「マルチェロが法皇の部屋に入った後、法皇の悲鳴が聞こえた」「遺体に杖で一突きにしたような傷があった」と証言している。何故杖だと分かったのかとツッコミはあるが、レイピアで貫いたにしては太かったとかだろうか。

*6 ただ、賢者の末裔が死亡した場所に現れるオーブのうち、法皇に対応するシルバーオーブが法皇の部屋に現れたことやメイドの証言から、直接の死因が転落でないことは確実。

*7 この時、彼の悪事を糾弾しかねない人間は始末されたものと思われる

*8 肌の色がゼシカやドルマゲスのように青く、髪が白くなるという演出があり、法皇殺害はやはりマルチェロ自身の意思だったことがわかる

*9 この時、「礼を言うぞ ○○○○よ……」のセリフが、テレパシーと同じ形式の字幕とマルチェロ名義の台詞が書かれたウィンドウが同時に展開されるという、不気味な演出がとられている。

*10 正確にはHPは脅威の5万

*11 後述のように怪我が治っていないという設定を反映しているかもしれない

*12 モリーは「ゼシカはラプソーンに操られたから竜骨の迷宮のイメージを見た」と推測し、ククールも同じ結論に至ったのか「もしかすると…」と考えている

*13 トロデ、パヴァン、クラビウス、メダル王、竜神王。

*14 そのPearly Gatesの元ネタは新約聖書で立派なキリスト教ネタであり、宗教的な意味ではこっちの方が直球すぎてアウトだったりする。

*15 グランドクロスとは地球を含めた4つの惑星が十字型に並ぶ現象を指し、西洋占星術では不吉な象徴とされる。かのノストラダムスの大予言が出たのもこれが原因

*16 この事は呪われしゼシカも同様である。